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平成27年12月

ページID:0112576 掲載日:2015年12月28日更新 印刷ページ表示

農作業パワーアシストスーツの実用化に期待膨らむ

 11月30日に、伊勢屋本店(豊川市幸町)にて、豊川市の農業経営士・農村生活アドバイザー・青年農業士による農業関係団体合同研修会が約50名の出席者で開催されました。

 今回は農村生活アドバイザーの提案で、和歌山大学の八木栄一特任教授による「農作業の軽労化を支援するパワーアシストスーツの開発について」と題した講演と試着体験が行われました。

 このパワーアシストスーツは、農作業のうち、(1)持ち上げ作業(重量10kg分をアシスト)、(2)中腰(前かがみ)作業、(3)歩行、を補助する装着型のロボットです。試着体験では、重量20kgのコンテナを軽々と持ち上げると、会場から「ほんとかよ!」といった声がかかるなど、研修会は和やかな雰囲気で行われました。

 パワーアシストスーツは、開発段階で和歌山県のミカン農家に試着してもらい、改良を重ねてきただけあって、思った以上に開発が進んでいる印象でした。来年度から1セット100万円で販売を開始、10年後には10万~20万円で販売したいとのことであり、高齢化が進み体力の衰えが避けられない中で、実用化に期待が膨らみました。

 農業改良普及課では、今後もこれら農業関連団体の活動を支援していきます。

講演される八木特任教授と持ち上げ作業の様子

左:講演される八木特任教授
右:持ち上げ作業を体験 

 

豊橋市のモモ生産者冨田氏が愛知農業賞受賞

 12月14日に、JAあいちビル(名古屋市中区)にて、平成27年度愛知農業賞(あいちアグリアウォード)の表彰式が行われ、3部門で2名及び1団体が表彰されました。技術改善部門では、豊橋市のモモ生産者である冨田孝氏が受賞し、記念講演を行いました。

 冨田氏は、作業の効率化を目指してモモ及びカキで棚仕立てや低樹高仕立てを地域に先駆けて導入した他、モモの高品質果実生産を目的に施肥量の改善に取り組んできました。難防除病害であるモモせん孔細菌病対策では、春型病斑の早期切除の目安を考案し、被害を低減させることに成功しています。これらの技術は、農業改良普及課がJAと連携して桃部会へ還元し、産地全体のボトムアップにつなげています。また、光センサー付きの共同選果機導入に向けて尽力し、出荷調製時間削減と糖度保証による市場評価向上にも取り組みました。今回、これらの実績が認められての受賞となりました。

 記念講演では、モモにおける技術改善を中心に講演が行われました。「この受賞は、部会が一丸となって取り組んだ結果によるもの。これからも地域の皆様と一緒に高みを目指していきたい。」と語られました。

授賞式の様子と冨田氏

左:授賞式の様子
右:授賞した冨田氏