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平成30年9月

ページID:0212851 掲載日:2018年10月5日更新 印刷ページ表示

全国初!一般社団法人の担い手「ファーム長沢の里」誕生

 豊川市長沢地区では、高齢化等による遊休農地化が危惧されており、昨年7月に愛知県農地中間管理機構(以下、機構)から、地域まるっと中間管理方式(※)が提案されたことを受け、一般社団法人化に向けて地域内の合意形成を図ってきました。平成30年6月26日に「一般社団法人ファーム長沢の里」(以下、ファーム長沢の里)がこの方式により全国で初めて法人設立し、このたび9月1日にファーム長沢の里の農業経営改善計画が豊川市に認定され、集落営農の担い手として歩み出しました。

 法人設立にあたっての合意形成では、地域内の有志が機構との検討、集落代表者との打合せ、住民説明会を繰り返し行いました。また、機構との利用権を設定する受付会を8月10日、11日に開催したところ、地権者163名の内116名が参加するなど、地域の関心は高いことが見受けられました。

 農業改良普及課は、ファーム長沢の里の組織運営費等に充てる機構集積協力金の取得に向けて、豊川市から認定農業者として認定を受けるため、将来の経営を見越した農業経営改善計画の作成を支援してきました。今後、初年の経営規模が明確になった時点で、農業経営の具体化を支援する予定です。

※地域まるっと中間管理方式:集落内の農地を機構を介して地権者で構成する一般社団法人が借り受け、特定農作業委託等を行い、農地の有効活用につなげる。

 

 

ヒートポンプが活躍!スプレーギクの高温対策

 JAひまわりスプレーマム部会は、燃油価格高騰緊急対策(平成25~27年度)を活用し、25名が計5.7haにヒートポンプを導入しました。農業改良普及課は、このヒートポンプを夏場の高温対策にも活用するため26年度から夜冷技術の確立に取り組んできましたが、スプレーギクの夏秋系品種は比較的暑さに強く、夜冷の実施はごく一部に留まっていました。

 平成30年度の夏は、異例の暑さで最大の需要期である8月旧盆向けの作型に大幅な開花遅れが懸念されたことから、ヒートポンプによる夜冷の実施が一気に拡大しました。全国的な品薄・高単価が予期されたことも、実施を後押しする要因となりました。

 農業改良普及課が巡回や聞き取りによりその効果を確認したところ、短期間の夜冷でも、開花遅延の軽減や花色、花型など品質の向上がみられました。また、ハウス内で作業をする際にヒートポンプを冷房利用する生産者もあり、「もっと早く使えばよかった」などの声が聞かれました。

 今後もヒートポンプのさらなる有効利用に向けて、費用対効果を含め、検討を続けていきます。

  ヒートポンプ

 写真:ハウスに設置されたヒートポンプ