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平成30年12月

ページID:0227322 掲載日:2019年2月26日更新 印刷ページ表示

食用ギクでの天敵を利用したIPM防除の実証結果を発表

 平成30年3月から7月にかけて、三河温室園芸組合の食用ギク農家5名が天敵保護資材「バンカーシート」を用いてハダニ・アザミウマのIPM防除実証に取り組みました。その結果、5名とも前年より被害が軽減し、防除効果が認められました。11月9日(金曜日)、農業改良普及課は、実証結果をとりまとめ、防除のポイントを整理して、愛知県つまもの振興協議会菊花全体研修会で発表したところ、天敵の効果がはっきり現れたことに高い関心が寄せられました。

 「バンカーシート」は、耐水性のケースに、天敵、餌、天敵が卵を産むシートが入っていて、農薬散布で天敵数が減少しても、天敵を放出し直す手間が省ける資材です。蒲郡市内の食用ギク農家がハダニ・アザミウマでその効果実証に取り組み、農業改良普及課は支援してきました。

 研修会で、防除のポイントを(1)ゼロ放飼(※)に努めること、(2)収穫開始の10日前からは、天敵温存よりも臨機防除を優先すること、(3)アザミウマ防除には黄色粘着板も併用することと整理して実証結果を報告しました。

※ゼロ放飼…天敵放飼前に害虫密度がゼロとなるように心掛けること

ほ場でのバンカーシート設置の様子

写真:ほ場でのバンカーシート設置の様子

 

今年度最終の「新農業経営者セミナー」を実施、新規就農者が自らの経営計画を振り返る

 平成30年11月14日(水曜日)、農業改良普及課は、新規就農者が農業の基礎知識を学ぶ「新農業経営者セミナー」の第4回を開催しました。今回は「土壌と肥料」の講習に加え、初回セミナーで作成した経営計画「自らの経営の課題・目標、目標を達成するためにやるべきこと」を振り返りました。受講者は各回のセミナーで得た知識を活用しながら確実に農業経営を進展できていることを改めて確認しました。

 セミナーでは講師の農業総合試験場広域指導室の大橋専門員が、前半は土壌の物理性と化学性や土づくりの重要性、東三河の土壌について説明しました。後半は砂、黒ボク土、黄色土を使って土壌の保肥力を見える化する実験を受講者が体験しました。

 なお、セミナー開催前に、受講者から質問や関心事項などを事前に聞き取り、何を聞きたいかを出席者間で共有することにより、効果的なセミナーになるように工夫しました。受講者からは「丁寧でわかりやすかった」「知りたいことを具体的に知ることができた」等の感想が聞かれました。また、初回のセミナーで作成した自らの経営課題・目標を振り返る機会を設け、その取組状況と、今後やるべきことなどを確認しました。

土壌と肥料の講習の様子

 写真:土壌と肥料の講習の様子