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職員インタビュー
第1回職員採用試験採用者
【心理】 豊田加茂福祉相談センター 児童育成課

清水 千尋(2017年度採用)
- 〔経歴〕
- 2017~2020 西三河福祉相談センター 児童育成課
- 2021~ 豊田加茂福祉相談センター 児童育成課
愛知県職員を志望した理由は?
大学院の相談室でカウンセリングをしていたころ、親御さんとの関係に葛藤を抱えているお子さんや、子育てに悩まれている保護者の方に多く出会いました。その一方で、自らSOSを出せず相談につながることができないご家庭もあることを知りました。
相談に来てもらうのを待つのではなく、課題や葛藤があるものの自らSOSを出すことが困難な家庭に、こちらから介入し支援していきたいと思うようになり、愛知県職員を志望しました。
現在どんな仕事を担当していますか?
児童相談センターの児童心理司として、虐待や非行、障害相談など子どもに関わるさまざまな相談を受けています。児童福祉司や保健師など他の職種と協働しながら、子どもや保護者が安全安心に生活していくために必要な支援や指導を行います。
児童心理司の役割の一つとして、心理検査や行動観察、面接等を通して子どもや家庭の特徴を多角的にアセスメントし、各家庭に合わせた支援方法を提案していくことが挙げられます。他にも療育手帳の判定業務や心理教育の実施等、業務内容は多岐にわたります。
県職員になって「やりがい」を感じた時は?
子どもや保護者が抱えている課題が少しでも改善し、親子が笑顔で児童相談センターから帰っていく姿を見たとき、嬉しさはもちろんありますが「よかった」とホッとした気持ちになります。子どもや保護者に寄り添いながら共に悩み考える中で、私自身も同じ目標に向かって親子と一緒に歩いてきた、という感覚になるからかもしれません。
以前、担当児童からお手紙をいただいたことがありました。文を書くことが苦手な子でしたが、一生懸命書いてくれたことが分かりました。「ありがとう、がんばってね」という温かいメッセージを胸に、今も仕事に励んでいます。
仕事で苦労したことは?
児童相談センターの相談内容は幅広く、知識不足や経験不足を痛感することがあります。ご家庭の置かれている状況、課題、保護者や子どもの想い等、一つとして同じものはありません。
オーダーメイドの支援が必要になるため、その分「このご家庭には今何が必要か」を悩みながら考えることが多いです。しかし、頼りになる上司や先輩、一緒に考えてくれる同僚がいます。周囲のサポートを得ながら、児童心理司として成長するチャンスと捉え業務にあたっています。
My Best Work(今までで一番心に残っている仕事)について教えてください。
児童相談センターが関わる子どもの中には、さまざまな事情により施設で生活している子がいます。施設に入所するということは、これまでの生活が一変するということです。保護者から離れ、住む場所も学校も友達もすべて変化します。子どもの負担感はとても大きいです。
その負担をできる限り最小限にし、施設で安定して生活できるよう支援することも児童心理司の役割の一つです。担当児童が施設へ入所することになり、施設入所に向け準備を進めました。頻回に施設職員と情報共有し、何かあればすぐに対応できる状況を作りました。足繁く施設へ通い児童との面接も重ねました。
今は施設の生活にも慣れ、新しい友達と一緒に毎日元気に過ごしています。
1日のスケジュール概要を教えてください。
8時30分 出勤、本日の予定確認
9時 朝礼
10時 療育手帳判定
11時30分 記録作成
12時 昼食
13時 父母子来所面接
14時 児童相談センター出発
15時 児童養護施設訪問、児童面接
16時 児童養護施設出発
17時 児童相談センター到着、明日の仕事の準備
受験を考えている方へのメッセージ
私たちの仕事は「子どもの最善の利益」を追求していく仕事です。そのために心理の専門性を発揮したいという熱意のある方、大歓迎です。
最初は誰でも分からないことばかりです。私自身も入庁当初、分からないことばかりでした。しかし愛知県はトレーナー制度があり、入庁後は先輩や周りの同僚がしっかりとサポートしてくれます。研修も充実しており、心理や児童福祉の専門性を高めるための知識を身につけることもできます。
愛知県の心理職を受験される皆さん、一緒に働くことができる日を心待ちにしております。
掲載内容は、取材当時のものです。所属についても当時のものとなっています。