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職員インタビュー
身体障害者を対象とした職員採用選考(専門職)採用者
【薬剤師】 あいち小児保健医療総合センター 薬剤部 薬剤科

磯村 優希(2019年度採用)
- 〔経歴〕
- 2019~2020 一宮保健所 試験検査課
- 2021 清須保健所 試験検査課
- 2022~ あいち小児保健医療総合センター 薬剤部 薬剤科
愛知県職員を志望した理由は?
小学生の頃からあいち小児保健医療総合センターに通院しており、薬剤師として働くことでお世話になっている方に少しでも恩返しがしたいと思ったことがきっかけです。
そこから公務員薬剤師の仕事について調べるうちに、県立病院だけでなく県庁や保健所、衛生研究所など様々な分野・場所で仕事ができることを知り、薬学部で学んだ知識を最大限に活かして仕事ができることが魅力だと感じました。
現在どんな仕事を担当していますか?
病院薬剤師として、入院患者さんに使用する内服薬や注射薬の調剤、担当している病棟の患者さんの服薬指導などを主に行っています。小児専門病院という特性上、薬の量を細かく調整する必要があったり、飲みやすくしたりするために、粉薬や錠剤をすりつぶして調剤することが多いです。薬を飲むのが難しい患者さんの場合には、飲みやすい方法を一緒に考えることも仕事の一つです。
また、当センターは愛知県内唯一の小児救命救急センターに指定されており、夜間や休日にも救急受診される患者さんがいらっしゃるため、薬が処方された場合は調剤してお渡ししています。
職場の環境、雰囲気はどうですか?
薬剤部には15名の薬剤師が勤務しており、それぞれが分担して業務を行っています。県立病院での勤務経験が長いベテラン職員や、調剤薬局や他の病院などでの勤務経験がある職員もいるため、分からないことや困ったことがあるときにはアドバイスをもらうことができる頼もしい職場です。
病院全体では、医師や看護師を始めとする多職種で連携し、チーム医療の一員として患者さんにとって最善の医療が提供できるように努めています。
県職員になって「やりがい」を感じた時は?
保健所の試験検査課では、市場で販売されている食品が食品衛生法に定められている基準に適合しているかを調べる収去検査を行っていました。細かく定められた検査法に従って検査を実施し、その結果をもって製造所や販売店に対し指導が実施されるため、食の安全に寄与していることが実感でき、やりがいを感じました。
小児センターでは、薬を飲むことが苦手な患者さんに対し、飲ませ方を工夫したりして全量飲み切ることができた時に、患者さんやご家族の喜んだ顔を見てやりがいを感じています。また、自分と同じような病気の患者さんやご家族とお話しすると、自分の働いている姿を見て勇気づけられたと話していただけることもあり、自分も仕事を頑張る活力をもらっています。
My Best Work(今までで一番心に残っている仕事)について教えてください。
『一宮保健所 試験検査課での黄色ブドウ球菌検査方法の検討発表』
食中毒が発生した際には、原因食品および起因物質をできるだけ早く特定することが求められます。そこで食中毒の起因菌となる黄色ブドウ球菌を検査する際に、細菌の特性を利用して従来の検査法よりもより早く検査結果を出すことができる方法を考え、検証実験を行いました。
様々な文献を調べて仮説を立て、検証する方法を考えて実践し、結果をまとめて発表する一連の流れは大変で時間もかかりましたが、尾西地区の保健所等試験検査技術研修会で優秀演題に選ばれて、嬉しかったです。
1日のスケジュール概要を教えてください。
8時45分 朝礼・ミーティング
9時 病棟にて退院時薬剤指導
10時 内服薬等の調剤・鑑査
12時 昼休憩
13時 注射薬等の調剤・鑑査
15時 外来にて自己注射の導入指導
16時 病棟へ薬剤カート運搬・定数薬の補充
17時 記録記載・明日の準備
受験を考えている方へのメッセージ
愛知県の薬剤師が配属される職場は幅広く、行政の中でも薬事・環境衛生・食品衛生・感染症対策など様々な分野に携わることができます。県立病院もがん・精神・小児などそれぞれが専門性を有しており、まだ自分が極めたい分野が決まっていなくても、色々な経験を積むことができるのは大きな魅力だと思います。
どの職場にも優しく仕事を教えてくれる先輩方が沢山いると思いますので、ぜひ興味のある方はチャレンジしてみてください。いつか一緒に仲間として働くことができる日を、楽しみにしています。
掲載内容は、取材当時のものです。所属についても当時のものとなっています。
また、感染症対策に万全を期し、撮影を行っています。