本文
社内研修サポート実施事例
社内研修サポートとは?
デジタル人材育成に関する社内研修を検討している中小企業を対象に、企業の目的・ニーズに応じて社内研修カリキュラムの作成から、研修の実施、研修終了後のフォローアップまでの伴走支援を行うものです。
このページでは、2024年度に実施した支援事例をご紹介します。
事例1 デジタル推進による世代間ギャップの理解
企業情報
- 業種・所在:建設業(日進市)
- 従業員規模:約80名
現状・課題
デジタル推進に対して課題や危機感を感じている。基幹システムの導入にあたり、現場メンバーを中心に意識改革を図っていく必要性があった。また、世代間ギャップによるコミュニケーションや育成上の課題がある。
目指す姿・方向性
デジタル推進をきっかけに管理者層への世代間ギャップの理解促進、基幹システム導入に対する前向きな意識付け、自社のDXへの取組み姿勢とビジョンの浸透を図る。
研修概要
- 研修名:『テクノロジーで結ぶ世代 DXで組織を次のステージへ』
- 対象者:各部管理者層~主任クラス(16名)
- 時 間:3時間
研修カリキュラム
- DX 推進ビジョン
- ジェネレーションギャップ理解
- DXの基礎
- システム導入や活用の意義
- とるべきアクションと具体的な行動計画を考える
受講者の声
- DXに対して苦手意識があったが、わかりやすい研修でDXのイメージが身近に捉えられるようになった。
- お互いの考え方、意見を知れて勉強になった。
- 社内で未整備のアナログで非効率的な業務プロセスをデジタル化し、本業務に費やす時間を増やし生産性向上に繋げていきたい。
研修後の状況
- クラウド型基幹システムの導入に向けて開発を進めており、来年度稼働を予定している。
- 新システムの社内評価には、研修受講者も巻き込んで意見交換を進めていく。
- デジタルに関する基礎知識の習得と、課題を共有できたことをきっかけに、今後、各部門の関係者が新システムを積極的に活用していけるような土壌づくりを進めていく。
事例2 デジタル化への意識の醸成
企業情報
- 業種・所在:卸売業(豊橋市)
- 従業員規模:約10名
現状・課題
当業界はデジタル化への意識が薄く、旧態依然の商取引が続いている。今後、商環境が大きく変化することが確実な中、次世代に向けて危機意識とデジタルマインドの醸成が重要な課題と捉えている。現状に留まる風土をよしとせず、各自が視野を広げていく教育施策として本研修を活用したい。
目指す姿・方向性
デジタルの活用を視野に入れつつ業務の簡素化、仕事の質の向上を図ることの重要性を学び、自己成長を促す機会とする。本研修でそれぞれの考えや思いを従業員全員で共有することで、目指す方向性の認識を合わせる。
研修概要
- 研修名:『DX基礎研修 ~DX化の第一歩を考える~』
- 対象者:全従業員(8名)
- 時 間:2時間30分
研修カリキュラム
- DXの目的とIT活用
- これからのDX人材に求められる視点
- 自社に取り入れるDX
受講者の声
- DXというだけで難しく感じていたがわかりやすく身近に感じられた。
- ツール先行で考えがちだったが簡単な工夫が業務改善につながるということを学び、DXありきで進めることではないということがわかった。
- 発注や資料作成などPCを活用した業務効率化を考えたい。
研修後の状況
- 研修時に課題としてあがった棚卸しについて、その後検討を重ね商品台帳の整備と棚配置を工夫することで、かなりの効率化が図れるようになった。
- 社員同士で課題を共有し、行動に移すことの大切さを学ぶきっかけになった。
- 具体的な将来像を掲げることで、次世代を担う社員が中心となり、自律的に意欲的に働ける風土作りを目指している。
事例3 デジタル活用スキルを高めるための動機付け
企業情報
- 業種・所在:学術研究、専門・技術サービス業(一宮市)
- 従業員規模:約50名
現状・課題
全体的にITへの理解度が今ひとつで、特にベテラン世代と若手との間でギャップも生じている。会社全体でデジタル化・DX推進に対しての意識を高め、かつ継続的な育成を実施し、デジタルリテラシーの底上げをしていきたい。
目指す姿・方向性
デジタル活用スキルを高めるため、デジタルに係る業界変化、デジタル活用の本質、倫理感とセキュリティなどを俯瞰して学び、各人の動機づけを図る。以降の継続的な育成の布石とする。
研修概要
- 研修名:『デジタル化とセキュリティ意識の向上』
- 対象者:一般~リーダークラス(17名)
- 時 間:3時間
研修カリキュラム
- 会計業界(企業のバックオフィス)の変化
- デジタルとアナログの違い
- DXがもたらす変化と豊かさ
- デジタル倫理
- セキュリティの基礎
- デジタルへの順応とデジタル人材に必要なスキル
受講者の声
- デジタルとアナログ、それぞれの長所・短所を再認識できた。特にセキュリティの重要性を再確認した。
- DXの基本的な考え方からサイバーセキュリティについてのリスクまで、必要な情報を幅広く入手できた。
- AIが作った文書や動画がこれからはもっと身近になってくるが、出てくる情報がすべて正しいとは思わずに、信頼性の高いサイトで自分の目で確認するなど、情報の本質をとらえる訓練をしていきたい。
研修後の状況
- セキュリティ意識の変化。USBメモリの使用の際などに注意しあう。
- タスク管理のツールを自分たちで探して適用した。
- Chat-GPTなどのAIに対する関心の高まり。より実践的な活用の動きが出てきた。
事例4 業務改善のための効果的なIT導入の考え方を学ぶ
企業情報
- 業種・所在:医療・福祉(半田市)
- 従業員規模:約80名
現状・課題
社内基幹システムをノーコードツールで構築しているが、扱える人材が不足している。業務効率化を図るために、社内人材の育成および各事業所のリテラシー向上のための研修を実施。
目指す姿・方向性
業務課題を体系的に整理し、解決に向けたプロセスを構築する力を養う。業務改善のためのデジタルツールの活用状況を振り返りながら、効果的なIT導入の考え方を学ぶ。
研修概要
- 研修名:『業務改善のカギを握る~課題整理とデジタルツール活用によるプロセス改善~』
- 対象者:管理部門メンバー(10名(録画参加6名含む))
- 時 間:4時間(休憩1時間含む)
研修カリキュラム
- DXとデジタル活用の意義
- 業務の棚卸
- 業務プロセスによる現状整理
- 問題・課題の整理
- 解決に向けたアプローチの検討とシステムの役割の振り返り
受講者の声
- ITに疎いため、学ぶ機会が得られた。
- 管理部が推進している業務効率化の意図が分かった。
- デジタルによる業務改善への意識を高め、苦手意識をもたずにキャッチアップしていきたい。
研修後の状況
- デジタルに興味を持つ職員が出てきたのでノーコードツールの学習を始めた。
- 社内コミュニケーションツールの機能を利用し、ニヤリホット(施設利用者とのふれあいエピソードなど)の共有事例が出てきた。
- ナレッジマネジメントツールなどを活用し、皆が情報を発信・共有・活用できる環境整備を進めたい。
事例5 デジタル化によるプロセス改善の意識の向上
企業情報
- 業種・所在:卸売業(西尾市)
- 従業員規模:約10名
現状・課題
基幹システムの老朽化への対応と業務の見える化が課題となっている。時代の変革期でもあり、社内DXの必要性や今後システムの入れ替えの意義等を研修を通じて学習し、事業の発展・継続を一人一人が考えることができるような機会を創出したい。
目指す姿・方向性
社内の業務全体を可視化することで、デジタル化によるプロセス改善の意識を高め、今後の業務効率化と生産性向上に向けた土台を整える。また、業務フローとシステム機能の整合性を理解し、ベンダーとの円滑な協議や、最適なシステム選定ができる判断力と交渉力を養う。
研修概要
- 研修名:『基幹システム入替に向けたDX推進力養成/業務プロセス整理とツール選定に向けた実践スキル』
- 対象者:DX推進チーム、役員、営業担当、業務部(9名)
- 時 間:3時間
研修カリキュラム
- 世の中の変化とデジタル化の波
- DXの基本と企業が取り組むべきポイント
- 業務プロセスを整理する
- システムMAPと業務フローの描き方
- ツールの情報収集と評価方法
- システムベンダーとの上手な付き合い方
受講者の声
- システム入替に際し、どのように問題に向き合い、どのようなプロセスを踏んでいくのかが、分かりやすかった。
- デジタル推進に関して、社員に現時点の当社の実態や社会の実情を知ってもらう機会になった。
- DXについて真剣に考えたことがない社員の方にとって自分の理解度の把握や、現状の課題の認識ができたと思う。
研修後の状況
- 業務プロセスを整理するため、各部門の担当者を集めて業務フローの作成に取り掛かっている。
- 完成した業務フローと、今後導入を予定している基幹システムとのマッピングを目指している。
- 各担当者に作業の目的を理解してもらうことが重要であるため、当面は社員教育に力を入れる必要があると考えている。
事例6 デジタルの基礎知識と企業成長の必要性への理解
企業情報
- 業種・所在:製造業(名古屋市港区)
- 従業員規模:約90名
現状・課題
社内DX推進に関する知識を持ったメンバーが少なく、社内全体のITリテラシー不足やアナログ業務が多く存在する。プロジェクト推進メンバーを中心に、DXに対しての意識改革を行うとともに、意義を理解させて、将来につながる仕事の仕組みやあり方を考察したい。
目指す姿・方向性
DXの基礎知識と企業成長への必要性を学び、業務プロセスの整理や業務の棚卸しを通じて、デジタル化の可能性を見出せるような気づきを与える。今後の会社のDXの取組に対して前向きな意識が持てるようにする。
研修概要
- 研修名:『デジタルシフトの第一歩/未来の働き方を作るDX推進』
- 対象者:課長代理、係長クラス中心(18名)
- 時 間:3時間
研修カリキュラム
- デジタルがもたらす日常の変化と利便性の理解
- DXの基本と求められる背景
- アナログとデジタルのメリット・デメリット
- 業務をプロセスで捉える
- 課題を発見する
- 課題解決に向けたアプローチ:デジタル化と効率化
- まとめと未来への視点
受講者の声
- 人手不足や働き方が変わっていく中で効率の良い働き方を実現するためにはデジタルを活用した業務改善が不可欠と感じた。
- 将来のDX化に向けて準備を進める必要があることに気付いた。
研修後の状況
- Teamsを利用したリモート会議参加、動画マニュアルの作成など、今までになかった要望や提案があがってきている。
- 今後のデジタル化推進について推進体制や教育方法などの検討を始めている。
- 動画マニュアルの作成は一部社員が自発的に実施しており、こうした動きをすくい上げ社内風土として拡張、定着していけるようにしたい。
事例7 デジタル化推進のための体制構築
企業情報
- 業種・所在:製造業(豊田市)
- 従業員規模:約170名
現状・課題
2023年にDX推進プロジェクトが発足。全社横断のDX推進チームで、一定の成果を上げたものの、その後活動が停滞していた。DX推進チームの立て直しを図るため、メンバーの意識とモチベーションを再活性化することが課題。
目指す姿・方向性
推進プロジェクトの振り返りと再評価を行い、DX推進の意義を再確認するとともに、課題解決の手法や社内を巻き込んでプロジェクトを進めるための具体的な手法を学ぶ。これにより、プロジェクトメンバーが主体的に行動し、社内横断的にDXを推進するための体制を築く。
研修概要
- 研修名:『DXリブート モチベーションと成果を生むプロジェクト』
- 対象者:社内DX推進チーム(22名)
- 時 間:3時間
研修カリキュラム
- DX推進プロジェクトの振り返り
- DXの理解と推進ビジョン
- DX推進のための課題の言語化
- プロジェクト推進に向けた計画づくり
- プロジェクトを成功に導くストーリーテリング
受講者の声
- DXについて正しく理解することができた。
- DXの取組は小さなことからの積み重ね、優先順位のつけ方など有益な情報を得ることができた。
- DXは限られたメンバーだけの活動ではなく、社内全体で取り組む雰囲気を作りたい。
研修後の状況
- 社内研修サポートは、DX推進メンバーに改めてDXの理解と推進意欲を喚起する良い機会になった。
- 研修後、役員も含めて今後のDX推進のあり方について意識を合わせることができた。
- 各部門ではDX推進メンバーが中心になって活動を続けることになるが、社内全体でそれらをフォローするため、部門間の活動状況や有益な情報などを共有するしくみを検討していきたい。