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平成20年度内分泌かく乱化学物質環境調査結果について

平成21年5月28日(木)発表

 愛知県は、国が行った生態系への内分泌かく乱作用による影響に関する試験結果で、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質等について、環境中の状況を把握するため、水質、底質等の水環境の調査を実施しました。

 調査結果の概要は、次のとおりです。

[調査結果の概要]

  • 県内河川7地点、海域3地点において、水質4物質、底質4物質、水生生物(魚類)4物質について調査を実施した。その検出結果は、次の通りであった。
調査物質検出状況
No.調査物質調査媒体
水質
(検出数/地点数)
底質
(検出数/地点数)
水生生物(魚類)
(検出数/地点数)
14-t-オクチルフェノール2/54/42/6
2ノニルフェノール2/53/53/5
3ビスフェノールA8/96/60/6
4o,p'-DDT------ 0/5
5フタル酸ジ-2-エチルヘキシル0/77/7---
  • 水質で検出された物質のうち、ノニルフェノールが日光川(日光橋)において、国が示した予測無影響濃度※(0.608マイクログラム/ℓ)を上回ったが、最大無作用濃度※(6.08マイクログラム/ℓ)は下回った。4-t-オクチルフェノール及びビスフェノールAについては、すべて国が示した予測無影響濃度を下回った。

  • 底質で検出された4物質、水生生物(魚類)で検出された2物質については、いずれも国が行った直近の全国調査結果の濃度範囲内であった。

※ 最大無作用濃度:生態系への影響評価のための試験により、メダカの性分化に影響を与えなかった最大濃度。

 予測無影響濃度:最大無作用濃度に安全係数(1/10)を乗じることにより求めた魚類を中心とする生態系に影響を及ぼす可能性はないと予測される濃度。

1 調査の概要

  県は魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質等について、次の10地点において水環境調査を実施しました。

調査の概要
調査物質調査地点数調査時期調査方法
4-t-オクチルフェノール109~11月外因性内分泌攪乱化学物質調査暫定マニュアル(平成10年10月 環境庁)
ノニルフェノール
ビスフェノールA
o,p'-DDT
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル

2  調査結果

 調査物質ごとの調査結果は次のとおりです(詳細は別表)。

(1)4‐t-オクチルフェノール

 水質については調査した5地点中2地点から検出されました。検出された濃度範囲は、0.06~0.11マイクログラム/ℓで、国が示した予測無影響濃度(0.992マイクログラム/ℓ)を下回りました。

 底質については調査した4地点すべてから検出されました。検出された濃度範囲は1~25マイクログラム/kg-dryで、国が行った直近の全国調査結果(平成16年度、1未満~350マイクログラム/kg-dry)の濃度範囲内でした。

 水生生物(魚類)については調査した6地点中2地点から検出されました。検出された濃度範囲は1~12マイクログラム/kg-wetで、国が行った直近の全国調査結果(平成10年度、1.5未満~30マイクログラム/kg-wet)の濃度範囲内でした。

(2)ノニルフェノール

 水質については調査した5地点中2地点から検出されました。検出された濃度範囲は0.2~1.3マイクログラム/ℓで、このうち日光川(日光橋)は国が示した予測無影響濃度(0.608マイクログラム/ℓ)を上回りましたが、最大無作用濃度(6.08マイクログラム/ℓ)は下回りました。

 新川(萱津橋)は予測無影響濃度を下回りました。

 底質については調査した5地点中3地点から検出されました。検出された濃度範囲は10~380マイクログラム/kg-dryで、国が行った直近の全国調査結果(平成16年度、10未満~5,000マイクログラム/kg-dry)の濃度範囲内でした。

 水生生物(魚類)については調査した5地点中3地点から検出されました。検出された濃度範囲は10~50マイクログラム/kg-dryで、国が行った直近の全国調査結果(平成10年度、15未満~780マイクログラム/kg-dry)の濃度範囲内でした.

(3)ビスフェノールA

 水質については調査した9地点中8地点から検出されました。検出された濃度範囲は0.01~0.30マイクログラム/ℓで、国が示した予測無影響濃度(24.7または47マイクログラム/ℓ※)を下回りました。

 底質については調査した6地点すべてから検出されました。検出された濃度範囲は4~29マイクログラム/kg-dryで、国が行った直近の全国調査結果(1未満~360マイクログラム/kg-dry)の濃度範囲内でした。

 水生生物(魚類)については調査した6地点のいずれからも検出されませんでした。

※ パーシャルライフサイクル試験及びフルライフサイクル試験の2つの試験から得られた予測無影響濃度が示されている。

パーシャルライフサイクル試験とフルライフサイクル試験
試験名試験方法

予測無影響濃度

パーシャルライフサイクル試験卵から成熟するまで(受精卵からふ化後60日まで)試験物質を含む水の中で魚を育て、ビテロジェニン産生や生殖能力の変化などを観察する方法47 マイクログラム/ℓ
フルライフサイクル試験受精卵からふ化後100日まで曝露させるとともに次世代への影響を調べる方法24.7 マイクログラム/ℓ

(4)o,p'-DDT

 水生生物(魚類)については調査した5地点のいずれからも検出されませんでした。

(5)フタル酸ジ-2-エチルヘキシル

 水質については調査した7地点のいずれからも検出されませんでした。

 底質については調査した7地点すべてから検出されました。検出された濃度範囲は25~480マイクログラム/kg-dryで、国が行った直近の全国調査結果(平成16年度、25未満~66,000マイクログラム/kg-dry)の濃度範囲内でした。

 

3 今後の対応

 平成17年3月に策定されました「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について-ExTEND2005-」を踏まえ、国が行った生態系への影響評価のための試験結果で、魚類に対して内分泌かく乱作用を有することが推察された物質(4-t-オクチルフェノール、ノニルフェノール、ビスフェノールA及びo,p’-DDT)や新たな科学的知見の得られた物質等について、化学物質の総合的な対策を進める取り組みの中で環境調査を実施していくとともに、国等からの情報収集、科学的知見の集積に努めていきます。

 

 

参考資料 なぜ内分泌かく乱化学物質環境調査を行っているか。 他

問合せ

愛知県 環境部 環境活動推進課
環境リスク対策グループ
担当:川口、伊藤
内線:3025・3026
電話:052-954-6212(ダイヤルイン)
E-mail: kankyokatsudo@pref.aichi.lg.jp

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