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リニア中央新幹線

ページID:0209732 掲載日:2018年12月4日更新 印刷ページ表示

リニア中央新幹線

リニア中央新幹線とは

リニア中央新幹線は、東京都から甲府市附近、赤石山脈(南アルプス)中南部、名古屋市附近、奈良市附近を経由し大阪市までの約438キロメートルを、我が国独自の技術である超電導リニアによって結ぶ新たな新幹線です。

平成23年5月、全国新幹線鉄道整備法に基づく整備計画が決定され、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)に対して建設の指示が出されました。

平成26年10月、JR東海による全国新幹線鉄道整備法に基づく工事実施計画(品川・名古屋間)が認可され、リニア中央新幹線は建設段階に入りました。

JR東海は東京と名古屋を最速40分、東京と大阪を最速67分で結ぶことを想定しており、実現すれば3大都市圏の移動時間が大幅に短縮されます。

中央新幹線の整備計画(平成23年5月26日 国土交通大臣決定)

建設線

中央新幹線

区 間

東京都・大阪市

走行方式

超電導磁気浮上式

最高設計速度

505キロメートル/時

建設に要する費用の概算額(車両費を含む。)

90,300億円  (注)利子を含まない

その他必要な事項

主要な経過地

甲府市附近、赤石山脈(南アルプス)中南部、名古屋市附近、奈良市附近

 

中央新幹線品川・名古屋間の工事実施計画の概要

工事の区間 品川・名古屋間
駅の位置 品川駅(併設:東京都港区港南)<地下>
神奈川県(仮称)駅(新設:神奈川県相模原市緑区橋本)<地下>
山梨県(仮称)駅(新設:山梨県甲府市大津町字入田)<地上>
長野県(仮称)駅(新設:長野県飯田市上郷飯沼)<地上>
岐阜県(仮称)駅(新設:岐阜県中津川市千旦林字坂本)<地上>
名古屋駅(併設:愛知県名古屋市中村区名駅)<地下>
車両基地の位置 関東車両基地(仮称)(新設:神奈川県相模原市緑区鳥屋)
中部総合車両基地(仮称)(新設:岐阜県中津川市千旦林)
線路延長 285km605m 内訳
トンネル  246.6km(約86%)
高架橋    23.6km(約  8%)
橋梁       11.3km(約  4%)
路盤         4.1km(約  2%)
工事方法 ・最少曲線半径  基本8,000m
 ただし、地形上等のためやむをえない場合 800m
・最急勾配    40‰
・軌道の中心間隔 5.8m以上(ガイドウェイ中心線間隔) 等
総工事費
7兆482億円
工事の完成予定時期 令和9年以降

工事実施計画(その1):平成26年10月17日 国土交通大臣認可                          工事実施計画(その2):平成30年3月2日 国土交通大臣認可                            工事実施計画(その3)及び変更:令和5年12月28日 国土交通大臣認可

 

リニア中央新幹線の果たす役割

1 三大都市圏間を高速かつ安定的に結ぶ幹線鉄道路線の充実

リニア中央新幹線は、東京・愛知・大阪の三大都市圏間の高速かつ安定的な旅客輸送を中長期的に維持・強化し、これまで我が国の発展、国際競争力を牽引してきた三大都市圏の一層強い連携を可能にします。 

2 大動脈の二重系化による災害に強い国土づくり

リニア中央新幹線は、これまで主として東海道新幹線が担ってきた東京・愛知・大阪を結ぶ大動脈輸送を二重系化し、災害に強い国土づくりを担います。

東日本大震災の教訓を踏まえ、大動脈の二重系化により災害リスクに備える重要性・緊急性が高まっています。

3 地域の潜在力を引き出す広域交通ネットワークの形成

リニア中央新幹線は、中部国際空港(セントレア)、新東名高速道路などとともに交流の基盤となる広域交通ネットワークを形成し、人やモノの流れを円滑化して、世界的な産業・経済力をもつ愛知県の地域の潜在力を引き出します。

 

超電導リニアとは

中央新幹線の走行方式として、整備計画において決定された超電導リニア(超電導磁気浮上式)は、車両に搭載した超電導磁石と地上に取り付けられたコイルとの間の磁力によって、浮上して走行する輸送システムです。

リニアモーターカーQ&A

Q1 超電導ってなに ?

ガイドウェイ

  • ある種の物質が一定温度以下になると、電気抵抗がゼロになる現象を「超電導」といいます。
  • この状態で超電導物質のコイル(超電導コイル)に電流を流すと、電気抵抗がないため電流はコイルの中を半永久的に流れ続け、強力な磁界を発生します。
  • 超電導リニアは、この超電導磁石を搭載し、ガイドウェイに取り付けられた地上コイルとの磁気相互力により浮上して走行します。

Q2 どうやって進むの?(推進の原理)

リニア推進の画像

  • 地上の推進コイルに電流を流すことにより磁界(N極、S極)が発生し、車両の超電導磁石との間で、N極とS極の引き合う力と、N極どうし・S極どうしの反発する力により車両が前進します。

Q3 なぜ浮くの?(浮上の原理)

浮上の原理の画像

  • 車両の超電導磁石が高速で通過すると、地上の浮上・案内コイルに電流が流れ電磁石となり、車両を押し上げる力(反発力)と引き上げる力(吸引力)が発生し浮上します。

Q4 どうして壁にぶつからないの?(案内の原理)

案内の原理の画像

  • 左右の浮上・案内コイルは、電線により結ばれ、車両が中心からどちらか一方にずれると、車両の遠ざかった側に吸引力、近づいた側に反発力が働き、車両を常に中央に戻します。

 

山梨リニア実験線

山梨リニア実験線とは?

山梨リニア実験線では、超電導リニアの車両開発、複線・カーブ・勾配・トンネルなどの条件下における走行試験、電力供給装置や列車のコントロール装置、安全管理システムなどの開発が日本特有の起伏に富んだ地形、環境の中で行われています。

1997年から総延長42.8キロメートルのうち優先的に建設された先行区間18.4キロメートルで走行試験が行われてきており、2009年7月には国の「超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会」から「営業線に必要となる技術が網羅的、体系的に整備されたと判断できる」と評価されました。

2011年に先行区間での走行試験を終了して残る区間の延伸工事を進め、2013年8月に実験線全線が完成し、走行試験が再開されました。

現在は、トップスピードでの長距離走行や長大トンネルの走り抜けなどの技術的テーマに対応するとともに、保守体系を確立させるなど、超電導リニアの実用化確認試験が行われています。

山梨リニア実験線概要図
山梨リニア実験線概要図

ルート概要
 実験線の総延長 42.8キロメートル(先行区間で18.4キロメートル)
 トンネル区間 35.1キロメートル(先行区間で16.0キロメートル)
 明かり区間  7.7キロメートル(先行区間で2.4キロメートル)

ルート縦断図
ルート縦断図

実験センター
実験センター

実験の経過
1997年 山梨リニア実験線先行区間で走行試験開始
1999年 有人走行による世界記録、時速552キロメートルを達成
2000年 実用技術評価委員会が「実用化に向けた技術上のめどは立った」と評価
2003年 有人走行により時速581キロメートルを達成、世界記録更新
2004年 高速すれ違い走行で相対速度、時速1026キロメートルを達成
2005年 実用技術評価委員会が「実用化の基盤技術が確立した」と評価
2006年 累積走行距離50万キロメートル達成
2007年 国土交通大臣が設備更新と延伸に関わる「技術開発基本計画」と「山梨実験線建設計画」の変更承認
2008年 山梨リニア実験線の設備更新・延伸工事に着手
2009年 改良試験車両による走行試験開始
実用技術評価委員会が「営業線に必要となる技術が網羅的、体系的に整備され、今後詳細な営業線仕様及び技術基準等の策定を具体的に進めることが可能になった」と評価
2010年 営業線仕様の第一世代となる新型車両L0(エル・ゼロ)系の概要を決定
2011年 先行区間での走行試験終了
2013年 山梨リニア実験線の設備更新・延伸工事が完了
L0(エル・ゼロ)系による走行試験を再開
2014年 累積走行距離100万キロメートル達成
2015年 有人走行により時速603キロメートルを達成、世界記録更新
2017年 実用技術評価委員会が「営業線に必要な技術開発は完了」と改めて評価
累積走行距離200万キロメートル達成

 

開業までのフロー

リニア中央新幹線の開業までのフローは?

リニア中央新幹線の実現に向けては、「全国新幹線鉄道整備法」に基づき、下のフロー図の手続きで進められています。

開業までのフロー図

 開業までの流れ

 

愛知県内の工事について

県内工事概要

県内路線概要

 
  路線延長 主な構造物・施設名
春日井市内 約17km 第一中京圏トンネル(西尾工区、坂下東工区、坂下西工区)、西尾非常口・保守基地、坂下非常口、神領非常口、勝川非常口
名古屋市内 約8km 第一中京圏トンネル(名城工区)、名城非常口、名城変電所、名古屋駅
  約25km
(全て地下トンネル)
 

・中央新幹線(東京・名古屋間)環境影響評価書(平成26年8月)を基に記載しています。
・構造物、施設名等は東側(品川方)から順に記載しています。

県内の工事状況

各工事の状況については、以下のJR東海ホームページをご覧ください。
※地図で赤く塗り潰した部分をクリックすると、工事の状況が表示されます。

●愛知県内の状況(外部サイトが開きます)