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名古屋城調査研究センター「日韓国交正常化60周年ミニ展示 名古屋城と朝鮮半島―出土遺物の共通点―」へ出土品の貸出を行いました

ページID:0589958 掲載日:2025年6月4日更新 印刷ページ表示

 調査研究課の城ヶ谷です。

 名古屋城調査研究センター「名古屋城と朝鮮半島―出土遺物の共通点―」展名古屋城三の丸(なごやじょうさんのまる)遺跡出土の土人形をお貸ししました。
 江戸時代の遺跡からは人物、動物、建物、道具などさまざまな種類の土人形が出土します。概ね10cm以下の土製品で、玩具と考えられています。
 お貸しした土人形(写真)は高さ5.3cm、素焼きで部分的に緑釉が掛けられています。このようなモチーフの人形は「ラッパ吹きの男」などと呼ばれており、江戸時代にやって来た朝鮮通信使随員の楽士を表したものとされています。

ラッパ吹きの男(名古屋城三の丸遺跡出土)

 朝鮮通信使は江戸時代に朝鮮王朝から派遣された500人規模の外交使節団です。一行は釜山から船で対馬を経由して大坂に至り、そこで船を乗り換えて淀川を遡って京都に上陸します。京都からは陸路で15~20日かけて東海道を進み、江戸に至ります。その行列は警護の要員を含めると2000人を超える大規模なもので、行く先々にはたくさんの見物人が集まったとされています。県内各所にも朝鮮通信使を描いた絵もてなしの記録などたくさんの資料が残されています。
 朝鮮通信使は江戸時代に合計12回来日したとされていますが、鎖国中の日本において、外国人を目にする機会はめったに無く、関心の高さが「ラッパ吹きの男」の人形のモチーフになったのではないでしょうか。

 この展示は令和7年10月31日(日曜日)まで名古屋城西の丸御蔵城宝館で行われています
 ぜひご覧になってください。