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手三貝協会の活動(アサリの資源管理の取り組み)
西三河地区の共86号漁場は、全国1位を誇る愛知県のアサリの漁獲を支えています。漁家経営を安定して行うためには、限られた漁場の中の限られたアサリ資源を大切に扱う必要があります。手三貝協会ではアサリの資源状況や漁場環境について情報共有し、資源管理意識を高めるとともに、輪採方式や稚貝放流、食害生物駆除など様々な取り組みを行っています。
今回は、平成25年6月15日に愛知県及び愛知県漁業協同組合連合会主催で開催された「愛知の水産研究活動報告会」で当該団体の活動報告がされましたので紹介します。
愛知の水産研究活動報告会 全景
発表要旨
愛知県はアサリの漁獲量が全国1位です。県内のアサリ漁獲量の5割程度を手三貝協会で漁獲しています。
資源管理として、輪採による漁場利用、アサリ稚貝の放流、資源量調査、食害生物の駆除及び水質調査等に取り組んでいます。
毎年、豊川河口域で発生する種仔約1千tを、許可を得て漁場へ放流しています。約1gの種仔を約40gまで育て、漁獲できる体制を目指しています。
協会では、水質調査及び資源量調査結果を基に、操業場所、操業時間及び漁獲量を決めています。
協会では、アサリの食害生物であるツメタガイやヒトデ等の駆除に取り組んでいます。中には、アサリを大量に食べているヒトデも見られます。
活動報告会のアドバイザーの中からは、豊川河口からの稚貝放流が効果的に働き、資源が上手く循環していることと、県内各地で手三貝協会のような取り組みを行っていくことが重要であると評価をいただきました。