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白くて粘りの強い餅ができる水稲新品種「中部糯(もち)110号」を開発しました

ページID:0019106 掲載日:2008年10月10日更新 印刷ページ表示
平成20年10月9日(木曜日)発表

白くて粘りの強い餅ができる水稲新品種「中部糯(もち)110号」を開発しました ~中山間地域に新たな特産品が加わります~

 県農業総合試験場山間農業研究所は、中山間地域向けの新たな水稲糯品種の開発に取り組み、このたび、白くて粘りの強い餅ができる新品種「中部糯110号」を開発しました。 

 本品種は、本県中山間地域での生産に適しており、おこわや草餅などの特色ある農産加工品の開発により、地域振興への貢献が期待できます。

 なお、本品種の開発は、農林水産省の指定試験事業として実施した成果です。

1 開発の経緯

 本県中山間地域の水田は谷間に散在し面積が狭いため、少量であっても産地の特性を生かして差別化、高付加価値化できる糯米の生産や、これを利用した農産加工品の製造に向く品種の開発が望まれていました。

 このため、山間農業研究所では平成2年度から交配育種に取り組み、「中部糯110号」を新たに開発しました。

 なお、本品種は、本日(10月9日)付けで、種苗法に基づく品種登録申請を行いました。

2 新品種の特徴

(1)玄米の表面や餅にした際の白さは、現在中山間地域で多く栽培されている「ココノエモチ」より優れます。

(2)「ココノエモチ」より餅の食感が柔らかく、粘りがあってよく伸びます。

(3)収穫時期は「ココノエモチ」より2週間程度遅く、9月下旬になります。

(4)収量は「ココノエモチ」より約1割多く、いもち病に強い特性を持っています。

3 問い合わせ先

 愛知県農業総合試験場山間農業研究所稲作グループ 主任研究員 坂 紀邦

  所在地 豊田市稲武町スソガエト11

  電話 0565-82-2029

4 関連説明

(1)一般的に、餅は見た目の色が白いほど、品質が良いと言われています。

(2)「中部糯110号」は、加工業者による試しつきの結果、「ココノエモチ」よりも餅が白く、食味が良いと評価されています。

(3)農林水産省の指定試験事業とは、国が行うべき農業試験研究について、気候条件や土壌条件などの理由から、立地条件が適当な都道府県の試験研究機関を指定し、事業を委託して技術開発を行うものです。

(4)いもち病は、稲の葉や穂などに発生し、稲が枯れて米の品質や収量が大きく低下する最も被害が大きい病気です。特に、夏が涼しく、日照時間の短い山間・中山間地域で多く発生します。

(5)本研究成果(「中部糯110号」の開発)については、平成21年3月に茨城県で行われる日本育種学会で発表する予定です。

「中部糯110号」の生育状況(左:ココノエモチ、右:中部糯110号)

「中部糯110号」の生育状況
(左:ココノエモチ、右:中部糯110号)

のし餅のサンプル(左:ココノエモチ、右:中部糯110号)

のし餅のサンプル
(左:ココノエモチ、右:中部糯110号)

問合せ

愛知県農業総合試験場
山間農業研究所稲作グループ
担当 坂・加藤
電話 0565-82-2029

愛知県農林水産部農業経営課
技術・営農グループ
担当 恒川・須田
内線 3662・3673
ダイヤルイン 052-954-6410