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うどんに適した小麦新品種「東海103号」を開発しました ~色が明るく、なめらかな、コシのある、めんができます~

ページID:0026934 掲載日:2009年9月3日更新 印刷ページ表示
平成21年9月2日(水曜日)発表

うどんに適した小麦新品種「東海103号」を開発しました ~色が明るく、なめらかな、コシのある、めんができます~

 愛知県農業総合試験場は、現在栽培されている品種に比べて、早生・多収で、めん加工適性に優れる新品種「東海103号」を開発しました。

 この品種は、うどんに適しており、色が明るく、なめらかな、コシのある、めんができます。

 なお、本品種の開発は、農林水産省の指定試験事業の研究成果です。

1 開発の経緯

 本県の小麦の主要品種「農林61号」は、外国産の小麦に比べて、めんの色が暗く、なめらかさやコシといった生地の性質が劣っていました。 

 このため、平成12年度から、めん用小麦の品種開発に取り組み、めんの加工適性に優れる「きぬの波」と、早生で多収の「西海184号」を交配し、その後、DNAマーカーを利用して選抜を繰り返し、早生・多収で、めんの生地を強くする遺伝子を3種類持つ「東海103号」を開発しました。

 本品種は、本日(9月2日)付けで種苗法に基づく品種登録出願を行いました。

2 新品種の特徴

(1)小麦粉の色が明るく黄色みを帯び、色の明るい、めんができます。
(2)アミロース含量がやや少ないため、なめらかな、めんができます。
(3)生地を強くするグルテニン遺伝子を3種類持つため、コシのある、めんができます。
(4)収穫時期は「農林61号」より4日程度早く、6月上旬です。
(5)収量は「農林61号」より20%程度多収です。
(6)「農林61号」より耐湿性及び耐倒伏性に優れ、水田を利用して栽培する本県の小麦生産に適しています。

3 本県の普及計画

 平成23年度に本県の奨励品種に採用することを目標とし、生産者、実需者などと連携を図りながら、本県の主力品種となるよう普及に向けて取り組んでいきます。

4 問い合わせ先

 愛知県農業総合試験場作物研究部作物グループ 主任研究員 吉田朋史
  所在地 愛知郡長久手町大字岩作字三ヶ峯1-1
  電話 0561-62-0085(内線501)

5 関連説明

(1)グルテニン遺伝子とは、小麦粉生地のグルテンを構成する蛋白質の一つであるグルテニンを作る遺伝子のことです。
  グルテニン遺伝子は複数あり、めんの生地のコシを強くするグルテニン遺伝子もあれば、弱くするグルテニン遺伝子もあります。
  「東海103号」は、生地のコシを強くするグルテニン遺伝子を3種類持っています。
(2)農林水産省の指定試験事業とは、国が行うべき農業試験研究について、気候条件や土壌条件などの理由から、立地条件が適当な都道府県の試験研究機関を指定し、事業を委託して技術開発を行うものです。
「東海103号」の穂(左)と「農林61号」の穂(右)

「東海103号」の穂(左)と「農林61号」の穂(右)

「東海103号」のめん(左)と「農林61号」のめん(右)

「東海103号」のめん(左)と「農林61号」のめん(右)

問合せ

愛知県農業総合試験場
作物研究部作物グループ
担当 吉田(朋)・加藤(博)
電話 0561-62-0085(内線501)

愛知県農林水産部農業経営課
技術・営農グループ
担当 恒川・須田
内線 3662・3673
ダイヤルイン 052-954-6410