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要緊急対処特定外来生物ヒアリについて
要緊急対処特定外来生物のヒアリが、県内を含む国内各地の港湾等で次々と発見され、定着のおそれが高まっています。
要緊急対処特定外来生物とは
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(外来生物法)では、海外から日本に導入された生物(外来生物)の中で、特に生態系、人の生命・身体、農林水産業に被害を及ぼす、あるいはそのおそれがあるものを「特定外来生物」に指定し、侵入や分布の拡大を防ぐための各種規制等を行っています。
特定外来生物の中でも、まん延した場合に著しく重大な生態系等に係る被害が生じ、国民生活の安定に著しい支障を及ぼすおそれがあるため、発見した場合に検査・防除その他拡散を防止するための措置を緊急に行う必要があるものは「要緊急対処特定外来生物」に指定されます。現在、ヒアリやアカカミアリを含む4種群23種とその種間交雑種が要緊急対処特定外来生物に指定されています。
ヒアリの指定理由
ヒアリの働きアリと女王アリは腹部に毒針と強い毒を持っており、人間や犬などのペットがヒアリの巣に気づかずに踏むなどすると、数々の働きアリから何度も刺されることになります。刺されると強い痛みが生じ、体質等によっては強いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を起こすことがあります。海外では死亡事例も発生しています。
ヒアリは開けた環境を好み、海外の侵入地では公園や緑地、畑地などに営巣しています。ヒアリが国内に定着・まん延した場合、農作業に大きな支障をきたしたり、家畜が襲われたりするだけでなく、庭や公園での日常的な行動やレジャーすら安心して行えなくなります。また、他の侵略的外来アリ(アルゼンチンアリなど)と同様、在来アリの駆逐や小動物の捕食等による生態系のバランス崩壊、農作物をかじることやアブラムシを強力に保護することによる農業被害、配電盤や変圧器といった電気設備に営巣し故障させる、電線をかじって停電を引き起こすといった被害も生じます。
このように、定着・まん延した際に多方面で社会に甚大な被害を発生しうることが、ヒアリが要緊急対処特定外来生物に指定されている理由です。
ヒアリは開けた環境を好み、海外の侵入地では公園や緑地、畑地などに営巣しています。ヒアリが国内に定着・まん延した場合、農作業に大きな支障をきたしたり、家畜が襲われたりするだけでなく、庭や公園での日常的な行動やレジャーすら安心して行えなくなります。また、他の侵略的外来アリ(アルゼンチンアリなど)と同様、在来アリの駆逐や小動物の捕食等による生態系のバランス崩壊、農作物をかじることやアブラムシを強力に保護することによる農業被害、配電盤や変圧器といった電気設備に営巣し故障させる、電線をかじって停電を引き起こすといった被害も生じます。
このように、定着・まん延した際に多方面で社会に甚大な被害を発生しうることが、ヒアリが要緊急対処特定外来生物に指定されている理由です。
ヒアリ類(要緊急対処特定外来生物)に係る対処指針
ヒアリ類については、環境省が主要な港湾における定期的な調査を実施する等、関係機関が協力して水際対策に努めていますが、より確実に継続的な監視を行うためには、事業者の皆様のご協力が不可欠です。そこで、令和5年4月1日にヒアリ類が要緊急対処特定外来生物に指定されたことを受け、行政機関と事業者との連携強化のため、令和5年4月25日に「ヒアリ類(要緊急対処特定外来生物)に係る対処指針」が公布されました。これは、ヒアリ類が発見された際に事業者が取り組むべき事項について、環境大臣及び国土交通大臣が定めたものです。
詳細は、環境省のウェブページをご覧ください。
詳細は、環境省のウェブページをご覧ください。
ヒアリの基本情報
和名:ヒアリ
学名:Solenopsis invicta
分類:ハチ目 アリ科 フタフシアリ亜科 トフシアリ属
分布:南米原産。北米やオセアニア、フィリピン、中国、台湾等に侵入定着。
ヒアリの特徴
ヒアリの外見的特徴としては、以下のものが挙げられます。
[肉眼で見える特徴]
・体長2.5~6mmの範囲で、同じコロニーに様々な大きさの個体がいる
・頭部~胸部は赤褐色、腹部は暗褐色
・光沢を帯びる
[ルーペ等で見える特徴]
・胸部の後ろにトゲがない
・腹柄節(胸部と腹部の間にある節)は2節でコブ状
・触角は全体で10節、先端の膨らんでいる部分は2節
[肉眼で見える特徴]
・体長2.5~6mmの範囲で、同じコロニーに様々な大きさの個体がいる
・頭部~胸部は赤褐色、腹部は暗褐色
・光沢を帯びる
[ルーペ等で見える特徴]
・胸部の後ろにトゲがない
・腹柄節(胸部と腹部の間にある節)は2節でコブ状
・触角は全体で10節、先端の膨らんでいる部分は2節
アリは国内で約300種、愛知県内でも約100種が分布しており、ヒアリと似た配色のアリは多数存在します。県内の赤色~赤褐色の在来アリは、コロニー内の個体の大きさが揃っているか、大きい型と小さい型の2型に明確に分かれます。同一コロニー内に様々な大きさの個体が混在するのがヒアリ類の特徴です。
また、9月頃に見られるキイロシリアゲアリ(在来種)の女王アリがよくヒアリと間違われます。キイロシリアゲアリは腹部の先端が尖りますが、ヒアリの腹部は尖りませんので、お気をつけください。
ヒアリと疑わしいアリを見つけた場合
県民の皆様が生活する地域にヒアリが生息している可能性は低いですが、万が一ヒアリと思われるアリを見つけた場合、触らないようにしてください。
各個体は、市販のアリ用殺虫剤で駆除することが可能です。発見時はアリを刺激せず、写真を撮影して、発見日時、発見者、発見場所及び発見時の状況について、環境省ヒアリ相談ダイヤル又は県自然環境課に連絡してください。
なお、アリに対して何でも怖がることで、在来種のアリを殺してしまわないようご注意ください。在来種のアリがいなくなることで、外来種のアリが定着しやすくなるおそれがあります。過度に恐れることなく、正しい知識を持って適切に恐れることが大切です。
<環境省ヒアリ相談ダイヤル>
ヒアリやアカカミアリと疑わしいアリを発見した場合や、ヒアリの特徴等一般的な問合せ、健康被害の問合せ等については、「ヒアリ相談ダイヤル」を御利用ください。
・受付曜日:土日祝を含む毎日(12/29~1/3は除く)
・受付日時:午前9時から午後5時
・電話番号:0570-046-110(IP電話の場合 06-7634-7300)
また、チャットボット(自動会話プログラム)による情報提供や相談受付等も行っています。以下のURLから、24時間、365日御利用いただけます。
各個体は、市販のアリ用殺虫剤で駆除することが可能です。発見時はアリを刺激せず、写真を撮影して、発見日時、発見者、発見場所及び発見時の状況について、環境省ヒアリ相談ダイヤル又は県自然環境課に連絡してください。
なお、アリに対して何でも怖がることで、在来種のアリを殺してしまわないようご注意ください。在来種のアリがいなくなることで、外来種のアリが定着しやすくなるおそれがあります。過度に恐れることなく、正しい知識を持って適切に恐れることが大切です。
<環境省ヒアリ相談ダイヤル>
ヒアリやアカカミアリと疑わしいアリを発見した場合や、ヒアリの特徴等一般的な問合せ、健康被害の問合せ等については、「ヒアリ相談ダイヤル」を御利用ください。
・受付曜日:土日祝を含む毎日(12/29~1/3は除く)
・受付日時:午前9時から午後5時
・電話番号:0570-046-110(IP電話の場合 06-7634-7300)
また、チャットボット(自動会話プログラム)による情報提供や相談受付等も行っています。以下のURLから、24時間、365日御利用いただけます。
ヒアリに刺されたら
在来のアリであっても、噛みついてきたり、種によっては毒針で刺してくることがあります。
アリに刺された場合、直後20~30分程度は安静にして、体調に変化がないか注意してください。
体質によってはアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。容体が急変したときは救急車を要請するなど、すぐに医療機関を受診してください。
(在来のアリに噛まれただけであれば、痛みは生じますが、過度に心配する必要はありません。)
アリに刺された場合、直後20~30分程度は安静にして、体調に変化がないか注意してください。
体質によってはアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。容体が急変したときは救急車を要請するなど、すぐに医療機関を受診してください。
(在来のアリに噛まれただけであれば、痛みは生じますが、過度に心配する必要はありません。)
ヒアリの確認事例
平成29年6月にヒアリが国内で初めて兵庫県尼崎市で確認されて以降、18都道府県(愛知県、三重県、兵庫県、大阪府、東京都、神奈川県、福岡県、大分県、岡山県、埼玉県、広島県、静岡県、京都府、千葉県、茨城県、北海道、佐賀県及び栃木県)で確認されています。
本県では、平成29年6月に名古屋港鍋田ふ頭(弥富市)でヒアリが初めて確認されて以降、平成29年度に6事例、平成30年度に4事例、令和2年に2事例、令和3年に2事例、令和4年に1事例、令和5年に1事例、令和6年に3事例が確認されています。
本県では、平成29年6月に名古屋港鍋田ふ頭(弥富市)でヒアリが初めて確認されて以降、平成29年度に6事例、平成30年度に4事例、令和2年に2事例、令和3年に2事例、令和4年に1事例、令和5年に1事例、令和6年に3事例が確認されています。
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
飛島村 (名古屋港) |
7月7日 | コンテナヤード | 約60個体 | - |
2 | 一宮市 | 8月21日 |
事業者敷地内 (コンテナ内) |
約1,000個体(蛹含む) |
蛇口港 (中国) |
3 |
飛島村 (名古屋港) |
11月15日 | コンテナヤード | 約30個体(幼虫数個体を含む) | - |
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
弥富市 (名古屋港) |
6月20日 | コンテナヤード | 約300個体 | - |
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
弥富市 (名古屋港) |
6月23日 | コンテナヤード | 100個体以上 | - |
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 常滑市 | 8月6日 | 事業者敷地内 | 数百個体 |
蛇口港 (中国) |
弥富市 (名古屋港) |
8月10日 | コンテナ内 | 数十個体 | ||
2 |
弥富市 (名古屋港) |
9月28日 | コンテナヤード | 約45個体 | - |
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
飛島村 (名古屋港) |
9月12日 9月15日 |
歩道、事業者敷地内 | 700個体以上 | - |
9月18~23日 | 1,000個体以上(有翅女王アリ、有翅オスアリ、卵、さなぎ含む) | ||||
2 |
飛島村 (名古屋港) |
10月18日 | コンテナヤード | 約70個体 | - |
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
飛島村 (飛島ふ頭) |
7月5日 | コンテナ内等 | 約20個体 |
厦門港 (中国) |
2 | 瀬戸市 | 7月20日 | コンテナ内 | 約350個体(女王アリ、さなぎ含む) |
黄埔孔 (中国) |
3 | 小牧市 | 8月22日 | コンテナ内 | 約20個体 |
南沙港 (中国) |
弥富市 (名古屋港) |
8月23日 | コンテナ内等 | 約50個体 | ||
4 | 愛西市 | 2月18日 | 倉庫内 | 約30個体 |
フォス=シュル=メール港 (フランス) |
飛島村 (名古屋港) |
2月19日 | コンテナ内 | 2個体 |
No. | 確認地点 | 確認日 | 確認状況 | 発見数 | 積出港 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
弥富市 (名古屋港) |
6月30日 | コンテナ外部 | 7個体 |
南沙港 (中国) |
2 | 春日井市 |
7月10日 7月12日 |
倉庫内 | 6個体 |
南沙港 (中国) |
飛島村 (名古屋港) |
コンテナ内 | 11個体 | |||
3 |
弥富市 (名古屋港) |
8月4日 | コンテナ内 | 約100個体 |
厦門港 (中国) |
4 |
名古屋市 (名古屋港) |
9月1日 | コンテナ内 | 約1,000個体(女王アリ1個体) |
天津港 (中国) |
5 |
弥富市 (名古屋港) |
10月3日 | コンテナターミナル | 2個体 | 不明 |
6 |
弥富市 (名古屋港) |
11月7日 | コンテナ内 | 7個体 |
中山港 (中国) |