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愛知県消防学校における重油の漏えい及びそれに伴う臨時休校措置について
平成25年5月27日(月曜日)発表
1 重油の漏えいについて
(1) 概 要
原因は調査中ですが、食堂及び宿泊棟に温水を供給するボイラー関係の配管から漏えいしているものと、推定される。
(2) 経 緯
・5月2日(木)
汚水処理施設の保守点検時(週1回)に異常を確認。
食堂棟及び宿泊棟の汚水処理施設でオイル臭が確認され、表面に黒い油のような物が発見されたため、施設管理委託業者に対し調査を指示した。
・5月15日(水)
施設管理委託業者から、目視できる配管経路、給油口からの漏れは確認できなかったため、地下重油タンクからの漏えいが推定される旨調査結果の報告があった。
・5月22日(水)
地下重油タンクは消防法に定める危険物施設であるため、尾張旭市消防本部に相談し、危険物施設立入検査を受けた。
尾張旭市消防本部から、査察結果通知書により、地下重油タンクの施設周囲に油分が確認されたため、改善するよう指導を受けた。
(口頭による補足追加指導事項)
・地下重油タンクを使用しないようにバルブ等を閉止する。
・地下重油タンクの重油を抜き取って空にする。
・地下重油タンク及び配管等の検査をし、漏えい箇所を修理する。
このため、尾張旭市消防本部の指導により、地下重油タンク等のバルブを閉止するとともに、地下重油タンクから重油を抜き取り、空にした。
・5月23日(木)
食堂棟及び宿泊棟の汚水処理施設からの排水の水質検査を業者に依頼した。
(水質検査の結果判明は約2週間後の予定)
・5月24日(金)
食堂棟及び宿泊棟の汚水処理施設の汚水処理、清掃を開始。(終了予定は5月29日(水))
・5月25日(土)
敷地周辺の水質汚濁が懸念されたため、尾張県民事務所環境保全課職員とともに、目視により重油が敷地外に流出していないことを確認。
重油が漏えいした箇所を確認するため、尾張県民事務所環境保全課立会いで、地下重油タンク及び付属する配管の気密試験を実施した結果、異常が無いことを確認。
さらに、ボイラーの配管の気密試験をした結果、異常が認められました。こうしたことから、ボイラーの配管から漏えいが推定される状況にある。
尾張県民事務所環境保全課に、水質汚濁防止法第14条の2第3項に基づく事故届を提出。
(3) 漏えいした重油の量(推定)
約778ℓ
施設管理委託業者の帳簿上、地下重油タンクの貯蔵量からボイラーの使用量を差し引いた重油の残量と、実測した地下重油タンクの残量に乖離があり、5月20日(月)時点での累計が778ℓとなっていることを5月22日(水)に確認した。
なお、重油タンクの残量は検尺棒による目測(目盛:200ℓ単位)、ボイラーの使用量は流量計を使用している。
2 消防学校の臨時休校措置について
(1) 概要
消防学校では、現在120名の初任科生が寮生活を送っているが、敷地内での重油漏えいの影響で、宿泊棟及び食堂棟の汚水処理施設が使用できず、食事やトイレの使用ができないため、5月23日(木)授業終了後、学生を一時帰宅させている。
(2) 消防学校の対応
・5月23日(木)
宿泊棟及び食堂棟の汚水処理施設の清掃のため、5月24日(金)を臨時休校とすることを決定。
授業終了後、初任科生一時帰宅。
・5月24日(金)
臨時休校
宿泊棟及び食堂棟の汚水処理施設の清掃を延長したため、5月29日(水)までの臨時休校措置延長を決定
・5月27日(月)~29日(水)
臨時休校
・5月29日(水)夜
初任科生帰寮予定。
・5月30日(木)
授業再開予定。
*上記臨時休校期間については、別の日程で予定していた各所属消防本部で行う実務研修に振り替えて行うことにより、全体の教育内容には影響しないよう配慮する。
3 関連措置
(1) 臨時休校措置を解除するための措置
(実施済みのもの)
・食堂棟及び宿泊棟からの生活排水に漏えいした重油が混入しないように、宿泊棟及び食堂棟の排水管取替工事
・重油の漏えいが認められた排水升周辺を掘りおこし、重油を回収し、汚染された土壌を除去。
(実施中のもの)
・汚水処理施設の清掃
(2) 重油漏えいを防止するための措置
(実施済みのもの)
・排水路に重油流出予防のためのオイルマットの設置
(実施予定のもの)
・重油の漏えいが疑われているボイラーの配管の周囲を掘り起こし、破損部分を修理。
・尾張県民事務所環境保全課職員からの指示により、地下水による重油の流出のおそれを確認するため、敷地内地下水のボーリング調査を実施。