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と畜検査

ページID:0308180 掲載日:2020年10月12日更新 印刷ページ表示

- 食肉の安全確保のために -

 「と畜検査」とは、食用にするための家畜(牛・豚・馬・めん羊・山羊)を、と畜場において1頭ずつ検査することをいいます。
 この検査には、「生体検査」、「解体前検査」、「解体後検査」があり、獣医師の資格を持った「と畜検査員」が行います。病気などにより、食用に適さないと判断されたものは不合格とし、安全な食肉のみを合格にします。
と畜検査のフロー

生体検査

生体検査の様子 

と畜場に運び込まれた家畜の健康状態を検査します。

と畜検査員が食用にできない病気にかかっていると判断した場合は、とさつを禁止します。

解体前検査

解体前検査の様子

 生体検査で合格となった家畜は、とさつ・放血をします。

 ここで異常が認められた場合は、血液検査などを行い、食用にできない病気にかかっていると判断した場合は、解体を禁止します。

 

解体後検査

 解体された家畜の頭部、内臓、枝肉の検査を行います。
 それぞれの部位を、見たり(視診)、触ったり(触診)して異常の有無を検査し、食用に適さないと判断した場合は、一部又は1頭すべてを廃棄させます。

内臓検査の様子

【内臓検査】

家畜の肺、心臓、肝臓、胃、小腸、大腸などの臓器やリンパ節などの検査をします。

枝肉検査の様子

【枝肉検査】

筋肉、脂肪、腎臓、リンパ節などの検査をします。

精密検査

 病気や異常の有無がはっきりしない場合は、検査室で精密検査を行います。

微生物検査で使用した培地

【微生物検査】

 培養などにより病原菌の有無について検査します。

 また、枝肉などの細菌汚染について検査し、衛生的に取り扱われていることを確認します。

病理切片の鏡検像

【病理学的検査】

 肉眼の検査で分かりにくい病変について顕微鏡を用いて細胞レベルでの検査を行います。

理化学検査で使用する機器

【理化学的検査】

 血液、筋肉、内臓などに含まれる成分について、分析機器を用いて検査します。

 また、家畜の病気予防や治療のために使用された抗菌性物質などが残留していないかどうかの検査も行います。

BSEスクリーニング検査の様子

【牛海綿状脳症(BSE)スクリーニング検査】

 24か月齢以上の牛のうち、生体検査において神経症状が疑われるもの及び全身症状を呈するものについてBSE検査を実施します。

 と畜場においてはスクリーニング検査(エライザ法による一次検査)を行い、この検査で陽性と判定されると、ただちに国の専門機関に送付され、さらに精密な検査が行われ、BSEであるかどうかが確定されます。

 これらの検査が終わるまで、処理された枝肉、内臓などはと畜場内で、他の枝肉や内臓とは区別して保管され、BSEであることが確定した場合は、すべて焼却処分されます。

 

検印の押印

検印押印の様子

 このような厳密な検査に合格した枝肉、内臓のみが、検査合格の印(検印)が押され、食用として出荷されます。