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平成29年度「愛知県青年講座」を実施しました。

ページID:0173011 掲載日:2017年9月13日更新 印刷ページ表示

「愛知県青年講座」について

 愛知県青年講座は、持続可能な社会づくりが求められる現代において、地域社会の担い手となり、子供たちのコミュニケーション能力、異なる世代と協働する能力といった「社会を生き抜く力」を育むことのできる青年リーダーの育成を目的としています。これまで修了生は、NPO、青年団、ボランティア団体などにおいて地域の活性化に資する活動を行い、大きな成果を挙げています。

 2020(令和2)年度 『愛知県青年講座』は中止となりました。


 平成29年度は次のような取組を実施しました。

 

6月24日(土曜日)~25日(日曜日)1泊2日 愛知県青年の家(岡崎市) 

「青年リーダーのためのコミュニケーションスキル」(講義・実習)

 心理学の専門家である講師から、青年リーダーの身に付けるべきコミュニケーション能力として、カウンセリングの基本である「傾聴」について学びました。「人は誰でも、受容され、安心できる雰囲気の中では自己を成長させようとする力を持っており、大切なのは相手の思いに寄り添うことである」というカウンセリングの基本的な視点を学んだあと、「うなずき・あいづち」、「質問をする」、「自己開示」、「要約・確認する」、「感情の反映」という、聞き手に必要とされる留意事項について、ペアワークなどを通して実際に体験することができました。

「星空への☆いざない」「星空☆観察会」

 子供たちに経験させたい体験活動として、本年度から星空観察の講義・実習を実施しました。
 長年天体観測を続け、子供たちに星空の魅力を伝え続けている講師から、季節ごとの星空の様子やその楽しみ方、また、機器を用いた観測の手法などについての講義を受けました。
 あいにくの天候のため、野外での星空観察はできませんでしたが、天体の魅力や天文家としての夢を情熱的に語る講師の話ぶりや姿から、子供たちを魅了するリーダーの在り方について、多くの気づきを得ることができました。

「キャンドルのつどい&レクリエーションのスキル」

 中央にキャンドルの灯る神秘的な雰囲気の中で、キャンプリーダーとしての経験豊かなユースワーカーから、キャンプにおけるつどいの意味や進行について学び、その後は、子供たちと共に楽しめる各種レクリエーション活動を体験しました。初日の夜に行われるこの活動を通して、受講生は互いに打ち解け、これから青年リーダーとして活躍していこうとする気持ちを、いっそう高め合うことができました。

あ か う え

 

「野外活動のリスクマネジメント」(講義・実習)

 キャンプ協会での実践経験豊かな講師から、集団の安全を守る立場にあるリーダーにとって必要なのは、危険予知能力・危機回避能力であり、その能力は「実践」という経験を積むことで、初めて身に付くものであることを学びました。
 リスクマネジメントの実習として行う野外炊飯では、ナタを使った薪割り、火起こし、刃物や高熱の調理器具の扱いなどを体験し、それぞれの場面に潜む危険性について逐次確認し合いました。
 レシピは、「夏バテ撃退!夏野菜たっぷりのエスニック料理」と題し、「夏野菜たっぷりカレー」、「イタリア~ンカルボナーラ」、「エスニック風串焼き」と、どれもひと工夫あるもので、グループごとに作った料理を持ち寄り、みんなでおいしく食べることができました。

「体験活動指導者の心得」(講義・実習)

 現代社会の諸問題を解決する力ともなる、子供たちの「生きる力」を育むためにも、体験活動は重要な働きをすることを学びました。また、子供たちにその機会を提供する青年リーダーに必要な心得として、「目標設定→体験活動→ふりかえり(シェアリング)→概念化(汎化)」のサイクルを有効に機能させることが重要であることも学びました。

あ き う え

 

7月2日(日曜日) 巽閣 (岡崎公園内) (岡崎市)

「地域の青年活動の実際 1」(講義)

 過去の青年講座受講生であり、現在も青年リーダーとして活躍中の講師から、青年リーダーの活動場所として、地域の子ども会、行政事業、NPO法人の事業、サークル・ボランティア団体等の紹介がありました。子供たちを対象としたキャンプ、自然体験活動、イベントやレクリエーションなど多岐にわたる事例を学び、青年リーダーとしての具体的な活動イメージを広げることができました。

「地域の青年活動の実際 2」(講義)

 青年団員、そして青年団長として活躍してきた講師から、青年団の活動内容の紹介と、リーダーとしての組織運営上の心がけについて学びました。青年団が目標とする「自分づくり」、「仲間づくり」、「地域づくり」のそれぞれについて、実体験に基づいた方策を紹介してもらうとともに、地域活動は自分の成長ステージでもあり、常にチャレンジし、失敗から学びながら進んでいくことが大切であると学びました。
 また、講義の中で、昨年度青年講座を受講し、現在青年団で活躍している修了生から本年度の受講生に向けたメッセージの紹介があり、地域における青年リーダーとしての活動意欲が高まりました。

「地域の青年活動の実際 3」(講義・フィールドワーク)

 「まちづくり」のエキスパートである講師から、「まちづくり」は自治体や地元企業、専門家等のまちの作り手のみならず、市民やNPO等の「まちの使い手」による町並の保存や再生、コミュニティ活動等を含めた総合的・複合的な行為によって初めて実現されるということを実際の事例を交えて学びました。また、子供が自分たちの力で「まち」を作り運営するイベントである「なごみん横丁」を通して、地元を愛する人材が生まれ育っている事例の紹介もありました。
 講義後は、先の事例にあった「市民手作りの芝生公園(籠田公園)」、「空き家はまちの宝箱(松本町)」などを巡るまち歩きをしました。実際に活動に関わる方々から話を聞くこともでき、まちの人々の息吹を感じる一日となりました。 

く い す え

 

7月9日(日曜日) 愛・地球博記念公園(モリコロパーク) (長久手市) 

「子どもたちのための『自然体験型環境学習』」(講義)

 環境教育における深まりの過程として、「気づく・感動する→調べ・考える→行動する」のサイクルが紹介され、環境に対する意識を高める上で、子供の頃の自然体験の中での気づきや感動が大切であることを学びました。また、持続可能な社会の実現を考えるために、絵地図を用いたグループワークと発表を行いました。あらかじめ山・川・池等の描かれた地図上に、道路・住宅地・工場・商店などを配置していく活動を通して、環境と人の暮らしとの共存について考えを深めました。

「子どものための『自然体験型環境学習』」(実習)

 終始笑顔の講師(インタープリター)に導かれ、初夏の緑いっぱいのモリコロパークを散策しました。草笛を鳴らしたり、バッタを捕まえたり、四つ葉のクローバーを探したり、花のにおいをかいだり、野生の果実を食べたり、笹船を作って川に流したりと、五感をフルに活用し、子供たちに提供できる自然体験活動の数々を学びました。受講生の表情は大変豊かで、行動も活発になり、互いのコミュニケーションも盛んに行われ、自然環境下で行う体験活動が持つ力の大きさを、受講生自ら体感することができました。

あ こ け う

 

9月3日(日曜日) 刈谷市中央生涯学習センター(刈谷市)

「次代を担う青年リーダーとして」(講義)

 始めに、これまでの青年講座で学んだことや体験した内容を復習しました。次に、それぞれの講義・実習における個々の学びや体験で得られたものを概念化し「身に付いた能力」や「姿勢」として整理することで、今後、様々な実践に応用可能であることを確かめました。そして、青年講座での学びはESDの実践に役立つものであり、社会教育指導者として、生涯にわたり地域社会で生かしていくことのできる力であることが分かりました。

「実践活動の報告」(ペア・ワーク・発表)

 受講者は、講座の第4回として、7月10日から8月31日の間に、各自で子供たち向けの体験活動を実施する場を探し、実践活動を行いました。活動内容は、自然体験活動、キャンプ、夏祭り、まちづくり活動と、多岐にわたるものでした。各自の実践活動について、PDCAサイクルの観点から整理して報告を行い、全員で情報や気づきを共有することで、青年リーダーとしてあるべき姿について考えを深めました。ペア・ワークにおいては、傾聴のポイントを踏まえて相手の話を引き出すなど、この講座の中で得た学びを積極的に実践することができました。

「これからの自分像を考えよう」(ふりかえり)

 青年講座を終えるにあたり、これからの自分像について考え、一人一人が「これからの自分宣言」を行いました。
 この講座での学びを生かし、それぞれの地域社会の青年リーダーとして、そして、社会教育指導者として、今後、大いに活躍してくれるはずです。

し い さ え