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基本理念

愛知県陶磁資料館は、平成25年6月1日に「愛知県陶磁美術館」へ生まれ変わりました。

 愛知県陶磁資料館は、陶磁史上における愛知の位置に鑑み、日本における最大級の窯業地である愛知県瀬戸市に、愛知県政100年記念事業として1978(昭和53)年6月1日に開館しました。以降、日本やアジアを始めとする世界各地の様々なやきものの魅力を展覧会や関連催事を通じて紹介してまいりました。コレクションは3点の重要文化財を含む7,020点(平成27年3月末)となり、国内屈指の陶磁専門ミュージアムとして成長しております。2013(平成25)年6月1日に35周年を迎えたことを期に「愛知県陶磁美術館」に名称変更し、再出発いたしました。

設置目的

陶磁に関する美術的、歴史的、産業的に貴重な資料を収集、保存、展示し、調査研究を進めることにより、陶磁文化の普及、向上と陶磁器産業の振興に資することを目的とします。

基本理念

 「土」という自然素材を焼くことにより生み出されたやきものは、原始時代から現代まで、世界中の人々の生活に不可欠なものとして、暮らしと産業を支えてきました。同時にやきものの特徴である文様や造形、土や釉薬の輝きや色などは、我々の美的感性や創造性を刺激し、現在も多くの芸術作品が生み出されています。
 当館は、こうしたかけがえのない歴史的文化財や芸術作品など、様々な魅力を湛えたやきものを中心とした美術館として、多くの人々に鑑賞、制作、学習等の機会を提供することにより、人々の知性と感性を高め、創造的で多様性のある心豊かな地域社会の実現を目指します。

活動方針

  • (1)古代から現代までの日本及び世界の歴史陶磁と芸術性あふれる所蔵作品等を展観するとともに、陶磁を中心として工芸全般まで領域を広げ、国内外の優れた作品が鑑賞できる場を企画展示によって展開します。
  • (2)所蔵展示を魅力あるものとし、日本陶磁史の全体像を系統的に理解できるよう、全国の主要な窯業地の陶磁作品、海外の代表的な窯業地の陶磁作品、国内外の現代陶芸、陶磁器産業資料及び窯業関連資料の収集を図ることを基本方針として収集します。
  • (3)館活動の基礎となる収集、展示、教育普及等に関する調査研究を行い、陶磁文化の普及、向上を図ります。
  • (4)多様な魅力を有する陶磁文化の教育普及活動の展開を図りながら、県民にやきものづくりの体験や芸術文化活動の発表の場を提供し、地域における文化創造の拠点として機能します。
  • (5)ものづくり愛知の原点でもある陶磁の生産・制作者と利用者を結ぶ各種の事業を展開し、陶磁器産業の振興に寄与します。
  • (6)地域の活性化や賑わいを創出する施設となるよう、地域や団体等と連携を図りながら事業を展開します。
  • (7)日本を代表する陶磁専門ミュージアムとして、国内外の美術館、博物館、研究機関などと積極的に交流し、愛知県が誇る陶磁文化を世界に向けて発信し、本県の国際化の一翼を担う活動を行います。

活動計画

【展示活動】
・美術館にふさわしいゆったりとした展示空間を創り、日本及び世界の主要な窯業地の美術的・歴史的に優れた陶磁作品・資料(コレクションを中心)を、「名品鑑賞コーナー」、「特集テーマコーナー」、「世界やきものコーナー」などテーマを設け、感性と知性を育む常設展示とします。
・陶磁を中心として工芸全般まで領域を広げ、地域、時代、作家、生活文化など、様々な視点からテーマを捉え、歴史的文化財としてのやきもの、芸術作品としてのやきもの、日常の生活とともにあるやきものなど、その多様な価値と魅力を企画展で表現します。

【作品・資料収集活動】
・様々な陶芸関係者との信頼関係と陶磁美術館に対する評価を構築しながら、収集の基本方針及び当面の収集目標に沿って、随時、情報収集に努め、美術品等取得基金による購入、寄贈者からのご寄付などにより、後世に残すべき優れた陶芸作品・陶磁資料の収集に努めます。

【調査・研究活動】
・各学芸員の専門分野に基づく調査・研究活動はもとより、館の基本理念の達成に向けた調査・研究活動を日常的に実施していきます。

【地域の文化創造の拠点としての教育普及活動】
・作品の鑑賞や陶磁文化への理解を深めるための講演、展示解説を行うとともに、初心者や愛好者など様々な利用者ニーズに対応した各種教育講座の開催、学校連携によるスクールプログラムや体験型子ども向けプログラムの充実強化などにより、やきものの歴史的文化財としての役割、芸術的魅力等を紹介します。
・様々なやきもの作りの体験の場、工芸作家とのコミュニケーションにより手作り作品を楽しむ交流販売の場、地域の人々自ら行う文化芸術活動の場などを提供し、地域における知性、感性、創造性を育む拠り所となる美術館としての教育普及活動を行います。

【陶磁器産業の振興活動】
・窯業技術センター、科学技術交流財団などと連携し、歴史的な陶磁資料の胎土、釉薬などを解析し、現代陶磁器産業に応用するとともに、産業面からの展示活動、生産者や作家によるワークショップ、各種教育講座、やきもの祭への参加などを通して、やきものの魅力を啓発します。

【地域の活性化に寄与する活動】
・県内窯業地、陶芸関係団体、地元自治体、リニモ沿線の大学・美術館・博物館、文化芸術関係NPO法人、利用団体・グループなどの関係機関・団体等と様々な機会を捉え連携強化することにより、地域の活性化とにぎわい創出を図ります。

【陶磁文化の世界への発信】
・国内外での展覧会活動や国際交流展の開催、海外からの陶磁観光・視察旅行の誘致などにより、愛知が誇る日本の陶磁文化を世界に発信します。