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2005.09.21
厚生労働省から平成17年9月8日付けで「埼玉県における犬のエキノコックス症感染事例について」の情報提供がありました。 ![]() エキノコックス症とは、わが国では主に北海道のキタキツネなどに生息するエキノコックスという寄生虫を原因とする疾患で、これまで道内のイヌや家畜への感染が報告され、道内では毎年10〜20名程度のヒトへの感染例があるといわれています。ヒトへの感染は、イヌやキタキツネなどの野生動物の糞、それに、これらの動物の糞に汚染された生水等を介した虫卵の摂取による経口感染で発生します。ヒトでの症状としては、無症状で5〜10年以上と言われている非常に長い潜伏期を経て、主に肝臓に重篤な障害を引き起こす場合があります。今のところ外科的な切除が有効な治療法です。 エキノコックス症が注目される理由は、平成14年に道内の室内飼育犬からこの寄生虫が検出され、また、翌15年には道内から本州に移住した飼育犬からもこの寄生虫感染を疑う症例がみられたことから、エキノコックスのイヌへの蔓延とヒトへの感染拡大が懸念されるためです。 以下は、平成16年に厚生労働省から提供されている情報の要旨です。 1北海道内の飼い犬におけるエキノコックス感染 平成15年4月〜16年2月に、北海道内の獣医師の協力を得て、道内の1,139頭の飼い犬のエキノコックス感染の有無について、虫卵検査及び抗原検査(EmA9-ELISA糞便内抗原検出法)で診断を行ったところ、3頭の飼い犬に感染が確認された(虫卵検査及び抗原検査でいずれも陽性で排出卵はDNA検査によりエキノコックスと確定)。関係の獣医師に対しては、感染が確認された飼い犬に対し駆虫薬の投薬等が必要である旨指導を行った。 2北海道から移動した犬のエキノコックス感染の疑い 平成15年9月〜16年2月に、北海道から飼い主の観光や転居などによって道外へ犬を移動する飼い主に呼びかけ、移動する69頭の飼い犬のエキノコックス感染の有無について、国立感染症研究所で検査を実施した。虫卵検査及び抗原検査(ELISA糞便内抗原検出法(Chekit-Echinotest, Dr. Bommeliag,スイス製))で診断を行ったところ、2頭の飼い犬に感染の疑いがあった(駆虫薬の投薬前の虫卵検査は陰性、抗原検査は陽性であったが、駆虫薬投薬後の検査で抗原検査が陰転したことから、感染の疑いが示唆される)。 平成16年12月に厚生労働省から飼い犬のエキノコックス症の感染予防と、イヌの糞便を介したヒトへのエキノコックス症の感染防止に関するガイドラインが示されています。エキノコックスの情報は、当サイトの技術情報(PDF)にも掲載してありますのでご覧下さい。
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