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犬におけるエキノコックス症の発生に伴う注意喚起について

ページID:0365467 掲載日:2023年1月23日更新 印刷ページ表示

犬におけるエキノコックス症の発生について

 2014年4月4日付けで1例(捕獲場所:阿久比町)、2018年3月27日付けで3例(捕獲場所:阿久比町、南知多町、及び知多市)、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」に基づき、獣医師から犬のエキノコックス症を診断した旨の届出がありました。
 (参考)2018年3月28日付け記者発表資料 [PDFファイル]

 その後の本県の調査により、2020年2月に1例、2020年4月に2例、2021年2月に1例、2021年3月に1例の陽性事例がありました。犬の陽性事例は、累計で9例です。
 なお、最新の調査結果は衛生研究所ホームページに掲載されています。

 動物のエキノコックス症は、犬のみを対象とした感染症法に基づく獣医師の届出対象疾病で、人と動物に共通する感染症ですが、適切に予防すれば人への感染の危険性はありません。
 また、現在まで、愛知県内での感染が疑われる人への感染事例の報告はありません。

1 エキノコックスについて

 エキノコックスとは、もともと北海道のキタキツネにいる寄生虫の名前です。
 北海道は流行地域とされており、主としてキツネや犬を終宿主とし野ネズミを中間宿主として、エキノコックスの生活環が営まれ広がっています。

2 エキノコックスの人への感染について

 エキノコックスは、人と動物に共通する感染症で、日本では毎年、北海道で10人から30人程度の患者報告があります。エキノコックスに感染したキツネや犬の糞便により汚染された食物・水などを、人が偶発的に飲み込むことにより感染します。一般的に症状が現れるのは、感染してから10年前後です。

 エキノコックスは、人の体の中では主に肝臓や肺に寄生し、肝不全などの障害を引き起こすことがありますが、人から人への感染はありません。なお、適切に予防すれば人への感染を心配する必要はありません。

 また、人のエキノコックス症については、本県では、2008年、2017年及び2018年にそれぞれ1件の届出がありました。北海道に居住経験がある方が2名、中国出身者が1名であり、いずれの患者も県外で感染したものと推定されています。

エキノコックスの感染経路(この図は、IDWR.2001年第48号より引用、一部改編))

エキノコックスの感染経路(この図は、IDWR.2001年第48号より引用、一部改編)

3 予防方法

 感染経路は、虫卵を手指、食物、水などを介して口から体内に入れることによる経口感染です。
 エキノコックス症の予防方法としては、野山に出かけ、帰ったときはよく手を洗うことや、犬などとの接触や、虫卵に汚染した可能性のある水、山菜などの摂取を避けることです。

 (1) 野山に出かけ、帰ったときはよく手を洗うこと。

 (2) 野犬や野生動物にはむやみに触れないこと。触れた場合は、よく手を洗うこと。

 (3) 衣服や靴についた泥はよく落とすこと。

 (4) 沢や川の生水は飲まないこと。

 (5) 山菜や野菜、果物等はよく洗ってから食べること。

 (6) 犬の放し飼いをしないこと。犬の糞便は適切に処理すること。

4 県の対応

 捕獲された野犬の糞便を用いてエキノコックスの感染状況を調査し、その結果を毎月公表しています。
 また、県民に対し予防方法など注意喚起するとともに、野ネズミを捕食した等により感染リスクのおそれがある犬の飼い主に対して、市町村及び関係機関と連携し、医療機関や動物病院への受診の勧奨、周知に努めています。
 

国立感染症研究所が行う調査研究への協力について

 県は知多半島の関係市町とともに、国立感染症研究所がエキノコックス症対策として実施する調査研究に協力しています。

● 調査研究の概要

 エキノコックスの感染源(犬、キツネなど)対策として、知多半島地域の一部の場所に駆虫薬入りのエサを定期的に散布して、感染拡大を抑制する効果を検証するものです。
 なお、駆虫薬入りのエサの散布は、エキノコックスの流行地である北海道でも対策として行われており、知多半島地域での感染拡大防止の効果が期待できます。

● 散布スケジュール

 散布開始:2023年1月下旬から
 散布頻度:1ヵ月に1度
 散布期間:2年間継続予定(3年目以降は、調査結果を踏まえて継続の必要性を判断します。)

● 散布するエサ及び散布方法について​

 散布するエサは、飼料用魚粉に駆虫薬を混ぜて食用油脂で固めたもので、下の写真のような形をしています。

 ベイト画像

 エサに含まれる駆虫薬(プラジクアンテル)は、人や動物の治療に使われており、人やペットが触れたり、少量を誤食しても健康被害の心配はありません。
 また、野外においては通常1週間以内に自然と分解されるため、環境への悪影響はないとされています。
​ エサは1か所につき2から4個程度、私服の担当者が手撒きします。

5 エキノコックスに関するQ&A

 エキノコックスに関するQ&Aはこちらのファイルをご覧ください。

6 県民の皆様へ

 「3 予防方法」により、適切に予防すれば人への感染の危険性はありません。

 知多半島地域(半田市、常滑市、東海市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町)において、生息する野犬やキツネ等野生動物に接触したことがある方、野ネズミを捕食したことがある犬の飼い主などは、人へのエキノコックスの感染のおそれがありますので、かかりつけの医療機関等に御相談ください。

 飼っている犬について、エキノコックスの感染が心配な場合は、かかりつけの獣医師に御相談ください。
 また、エキノコックスに関する相談については、最寄りの保健所でも受け付けています。

 エキノコックスの詳しい情報は次のウェブページでも入手できます。

・ 厚生労働省(感染症法に基づく獣医師が届出を行う感染症と動物について)

・ 国立感染症研究所(エキノコックス症とは)

・ 北海道庁(エキノコックス症について)

7 リーフレット

 エキノコックス症にご注意を! [PDFファイル]

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