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2006/07シーズン
インフルエンザウイルス分離状況

2007年3月30日現在<名古屋市を除く>

発生動向調査11月12月1月2月3月合計
検体数1656786147
検出数1549622119
検査中00416424
Aソ連型001607
A香港型121815137
B型033041175
集団かぜ11月12月1月2月合計
検体数6525541
検出数325212
検査中00000
Aソ連型00000
A香港型00101
B型324211

2005/06シーズンのインフルエンザウイルス分離状況はこちら

2006/2007シーズンのインフルエンザの流行について(平成19年4月1日)

平成18年11月から平成19年3月の間に感染症発生動向調査の目的で県内12保健所管内の18定点医療機関より搬入された147検体から119株(81%)のインフルエンザウイルスが分離されました。その内訳は、Aソ連型インフルエンザウイルス7株(6%=7/119)、A香港型インフルエンザウイルス37株(31%)、B型インフルエンザウイルス75株(63%)となっています。以上の結果から、本県における2006/2007インフルエンザシーズンは、B型とA香港型との混合流行であったと考えられます。本県のウイルス分離状況は、全国(平成19年3月27日現在で、Aソ連型7.2%、A香港型53.3%、B型39.5%)と比較してB型が多い傾向を示しました。

B型、A香港型とも11月から分離されはじめ1−2月にピークとなり3月には減少しています。

一方集団発生については、瀬戸、豊川、新城、知多、豊橋市、豊田市、一宮各保健所管内の7施設から41検体を受付けました。6施設からB型11株、1施設からA香港型インフルエンザウイルス1株を検出しました。

抗原性は、A香港型については今冬(2006/2007シーズン)のワクチン株と類似していました。B型はビクトリア系統と山形系統に大別できますが、今シーズン本県から分離されたウイルス株は、全て今冬のワクチン株と同じビクトリア系統に属しています。

以上のインフルエンザウイルス分離状況から、今シーズンの流行はB型及びA香港型の混合流行と考えられます。

病原体定点の先生方におかれましては、今シーズンも検体の採取いただきありがとうございます。なお流行予測のためには、流行閑期においてもインフルエンザウイルスの動向を把握する必要がありますので、インフルエンザを疑う症例につきましては、引き続き検体の採取をお願いいたします。

インフルエンザ発生動向調査

感染症発生動向調査等の目的で平成18年11月以降愛知県内の医療機関等で採取され、当衛生研究所に搬入された134検体よりB型インフルエンザウイルス59株、A香港型インフルエンザウイルス25株、Aソ連型インフルエンザウイルス3株が分離されています(平成19年3月7日現在)。

Aソ連型インフルエンザウイルスの3株は1月23日に岡崎市内、2月13日と14日に豊田市内の医療機関で採取された検体から分離されました。

分離ウイルス株の抗原性は、B型及びA香港型については今2006/2007シーズンのワクチン株(B/マレーシア/20/99及びA/広島/55/2004)に類似していましたが、Aソ連型については、分離株3株のうち2株がワクチン株 (A/ニューカレドニア/20/99)と抗原性が若干異なっており、今後抗原性の動向に注意が必要と思われます。

インフルエンザ集団発生

集団かぜ検体は、昨年11月下旬に瀬戸保健所管内の小学校で発生した事例、及び12月中旬に豊川保健所蒲郡支所管内小学校で発生した事例から、それぞれB型インフルエンザウイルスが検出されています。

2007年1月には新城、知多、豊田市、豊橋市各保健所管内小学校からの検体が合計25件搬入され、知多、豊田市、豊橋市の事例からはB型インフルエンザウイルス、新城の事例からはA香港型ウイルスが分離されました。2月に発生した一宮保健所稲沢支所管内小学校の事例からはB型ウイルスが検出されました。

今後も随時最新のインフルエンザウイルスの分離状況を本ページに報告します。

(生物学部 ウイルス研究室)

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