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2007/08シーズン
インフルエンザウイルス分離状況

2008年5月30日現在<名古屋市を除く>

発生動向
調査
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 合計
検体数 10 34 73 27 24 11 1 180
検出数 8 14 59 16 14 6 1 118
検査中 0 0 0 0 0 5 0 5
Aソ連型 6 14 58 11 6 0 0 95
A香港型 0 0 1 3 6 6 1 17
B型 2 0 0 2 2 0 0 6
集団
かぜ
10月 11月 12月 1月 2月 5月 合計
検体数 15 0 7 15 0 7 44
検出数 8 0 3 5 0 3 19
検査中 0 0 0 0 0 0 0
Aソ連型 8 0 3 5 0 0 16
A香港型 0 0 0 0 0 3 3
B型 0 0 0 0 0 0 0

2006/07シーズンのインフルエンザウイルス分離状況はこちら

2007/2008シーズンインフルエンザの流行について(平成20年5月29日現在)

本県における2007/2008インフルエンザ流行の主流はAソ連型でした。 Aソ連型は10月から分離されはじめ、1月をピークとしてその後減少し、4月以降は分離されていません。ところが2008年に入りシーズン後半になってから、A香港型が分離され始め、5月には小学校で発生した集団かぜ患者からもA香港型が分離されています。

A香港型は2007/2008シーズン入り直前(平成19年9月)に2株、発生動向調査では、1月に1株、2月に3株、3月に6株と、少ないながらもシーズン後半には分離株が目立っていました。インフルエンザの流行が終息に向かった4月に6株、5月にも1株分離されています。

2007/2008シーズンにおける集団かぜの初発は10月9日で、例年に比べ1ヶ月以上早い発生でした。平成20年1月までに発生した集団かぜ事例の検体からはいずれもAソ連型が検出されていましたが、5月20日に瀬戸保健所管内の小学校で発生した事例からはA香港型が分離されました。

A香港型インフルエンザウイルスは、近年日本においても夏季にも分離報告があることから、同ウイルスの動向には6月以降も注意が必要です。

 

2007/2008シーズンのインフルエンザの流行について(平成20年4月9日現在)

平成19年11月から平成20年3月の間に感染症発生動向調査の目的で県内12保健所管内の18定点医療機関より搬入された168検体から111株(66%)のインフルエンザウイルスが分離されました。その内訳は、Aソ連型インフルエンザウイルス95株(86%=95/111)、A香港型インフルエンザウイルス10株(9%)、B型インフルエンザウイルス6株(5%)となっています。以上の結果から、本県における2007/2008インフルエンザシーズンにおける流行の主流はAソ連型であったと考えられます。本県のウイルス分離状況は、全国の分離状況(平成20年4月9日現在で、Aソ連型89%、A香港型7%、B型4%)とほぼ同様でした。

Aソ連型は11月から分離されはじめ、1月にピークとなり、その後減少しています。

一方、A香港型は平成19年9月に2株分離されていましたが、流行期に入ってからは1月に1株、2月に3株、3月に6株と、シーズン後半になり分離される株が増える傾向にあります。

B型は、11月に採取された2検体から分離された株については今シーズンのワクチン株と同様のビクトリア系統のウイルスでしたが、2月以降に採取された検体から分離された4株はすべてワクチン株とは異なる山形系統でした。

今シーズンにおける集団かぜの初発は10月9日で、昨シーズンに比べ1ヶ月以上早い発生でした。集団かぜの検体として、豊川、衣浦東部、一宮、知多、豊橋市、豊田市各保健所管内の6施設で発生した事例から合計37検体が搬入されました。いずれの事例の検体からもAソ連型インフルエンザウイルスが検出され、合計16株分離されました。

以上のインフルエンザウイルス分離状況から、本県における今シーズンの流行はAソ連型が主流であったと考えられます。

病原体定点の先生方におかれましては、今シーズンも検体を採取いただきありがとうございます。なお流行予測のためには、流行閑期においてもインフルエンザウイルスの動向を把握する必要がありますので、インフルエンザを疑う症例につきましては、引き続き検体の採取をお願いいたします。

 

インフルエンザウイルス分離状況(平成20年2月7日現在)

感染症発生動向調査等の目的で平成19年10月以降愛知県内の医療機関等で採取され、当衛生研究所に搬入された91検体よりAソ連型インフルエンザウイルス26株、A香港型インフルエンザウイルス1株、B型インフルエンザウイルス2株、が分離されています(平成20年2月7日現在)。

Aソ連型は今シーズンの流行の主流となっています。A香港型ウイルス1株は、衣浦東部保健所管内の医療機関において1月12日に採取された検体から分離されました。A香港型は9月に2株分離されていましたが、インフルエンザ流行期になってからは初めての分離となります。B型は豊川保健所管内の1医療機関において11月28日に採取された検体から分離されています。B型ウイルスは今シーズンのワクチン株と同様のビクトリア系統でした。

集団かぜ発生事例からの検体としては、10月初旬に豊川保健所管内の小学校および10月下旬に衣浦東部保健所管内の小学校で発生した事例、12月に豊田市保健所管内小学校で発生した事例、今年1月には一宮、知多、豊橋市各保健所管内の小学校で発生した事例から合計37検体が搬入されました。いずれの事例からもAソ連型インフルエンザウイルスが検出されています。

 

2007/08シーズンのインフルエンザの流行について(平成19年12月15日現在)

感染症発生動向調査等の目的で平成19年10月以降愛知県内の医療機関等で採取され、当衛生研究所に搬入された10検体よりAソ連型インフルエンザウイルス6株及びB型インフルエンザウイルス2株が分離されています(平成19年12月15日現在)。

Aソ連型は岡崎市及び津島保健所管内医療機関において11月8日〜 11月30日の期間に採取された検体から、またB型は豊川保健所管内の1医療機関において11月28日に採取された検体から分離されました。B型ウイルス株にはビクトリアと山形の2系統が知られており、今シーズンワクチン株はビクトリア系統に属しています。11月28日採取検体から分離されたのは、ワクチン株と同じビクトリア系統でした。

集団かぜ事例については、10月初旬豊川保健所管内の小学校、10月下旬衣浦東部保健所管内の小学校、さらに12月豊田市保健所管内の小学校で発生した事例の検体より、それぞれAソ連型インフルエンザウイルスが検出されています。

今シーズンインフルエンザの流行は例年より約1ヶ月早く、全国的には第47週に、愛知県も第49週に始まりました。現在のところ分離ウイルスの主流は、愛知県においても全国と同様Aソ連型となっています。

ちなみにB型は感染症発生動向調査において11月に初めて分離され、A香港型は9月に分離されています。

今後も、随時最新のインフルエンザウイルス分離状況を本ページに報告の予定です。

(生物学部 ウイルス研究室)

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