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夏の暑さに強い水稲新品種「愛知135号」を奨励品種に採用しました

ページID:0483484 掲載日:2023年9月22日更新 印刷ページ表示
2 飢餓をゼロに13 気候変動に具体的な対策を

 愛知県は、夏の高温条件下でも安定して高品質な米が生産できる水稲新品種「愛知135号」(2020年3月品種登録出願(2020年3月27日発表済み))を本日付けで、県の奨励品種として採用しました。
 奨励品種とは、「主要農作物の品種の開発並びに種子の生産及び供給に関する条例」に基づく、県内に普及すべき主要農作物(稲、麦類、大豆)の優良な品種のことで、県は奨励品種の原種(生産者の栽培用種子を生産するための種子)等の生産及び安定供給を行っています。
 本品種については、関係団体と連携し、2025年度から生産者へ向けた種子の供給を開始する予定です。

1 「愛知135号」の特徴

(1)本品種は愛知県農業総合試験場(長久手市)が愛知県経済農業協同組合連合会と共同で開発した品種です。

(2)本品種は耐暑性があり、白未熟粒(しろみじゅくりゅう)※1が生じにくいため玄米の外観品質が優れます。
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↑玄米外観品質の比較
 (左:「愛知135号」、右:「あさひの夢」)

(3)本県平坦部の水稲は、収穫適期の早い順に「極早生(ごくわせ)」、「早生(わせ)」、「中生(なかて)」といったの3つの熟期区分があり、「極早生」、「中生」品種に作付けが集中する傾向にあります。本品種は「早生」に該当し、作期分散による作業時間の平準化が期待できます。

(4)大粒で食味がよく、精米時の歩留まり※2が優れるため、業務用米としての利用にも適します。

2 普及計画

(1)「愛知135号」は、農産物検査法に係る農産物規格規程に基づき、産地品種銘柄※3を「あいちのこころ」という銘柄名で検査、流通を行います。

(2)2025年度には、生産者へ向けた一般栽培種子の供給を開始する予定です。

(3)今後の普及面積は、「あさひの夢」、「ゆめまつり」※4からの置き換えを進めていくことにより、2025年に約1,000ha、2028年には約2,500haを見込んでいます。

3 奨励品種の決定に至る経緯

 2023年8月18日に「愛知県主要農作物奨励品種審査会議」を開催し(2023年8月4日発表済み)、審査の結果、「愛知135号」の採用と、「あさひの夢」、「ゆめまつり」の廃止が決定されました。

4 関連説明

※1 白未熟粒:玄米のデンプンの蓄積不良が不足することにより玄米が白濁して見える粒。出穂後の高温により発生が増加する。

 ※2 歩留まり:加工する場合の、使用原料に対する製品の出来高の割合。コメでは、精米した場合の、玄米の重さに対する白米の重さの割合。

※3 産地品種銘柄:農産物検査法に係る農産物規格規程において、道府県名と品種名が指定されているもの。例えば「愛知県産コシヒカリ」などという形で指定されている。

※4 「あさひの夢」「ゆめまつり」:平坦部向け水稲うるち品種。熟期区分は「早生」。奨励品種採用は、「あさひの夢」1997年、「ゆめまつり」2008年。

 

【参考】愛知135号の作付計画(ha)
品種名 2025年 2026年 2027年 2028年
愛知135号 1,000 1,500 2,000 2,500

 

このページに関する問合せ先

(奨励品種に関すること)
愛知県農業水産局農政部農業経営課
農業イノベーション推進室イノベーション推進グループ
担当:西山、中山
電話:052-954-6413
内線:3670、3673
メール:nogyo-innovation@pref.aichi.lg.jp

(「愛知135号」品種特性に関すること)
愛知県農業総合試験場作物研究部作物研究室
担当 杉浦、伊藤
電話 0561-62-0085