平成24年度日光川流域排水調整実施訓練

　海抜ゼロメートル以下地帯が広がる日光川流域では、下流部を中心に約3分の2の地域がポンプによる汲み上げにより川に排水しています。
　異常な洪水時にポンプの排水を続け、万が一、日光川の堤防が破堤した場合は壊滅的な被害が広い範囲に及ぶことになります。
　こうした大災害を避けるため、最期の手段として、やむなくポンプの運転を停止しようという取り決めが「排水調整ルール」です。
　愛知県では、このような緊急事態に、排水調整(ポンプ停止）が迅速かつ確実に実施されるよう関係市町村と協力して、昨年度から排水調整実施訓練（伝達訓練）を実施しています。
　また、排水調整は適切な安全確保のもと行われるべきものであることから、関係市町村による災害対策本部設置、避難所開設、避難勧告発表等の、愛知県防災情報システム（訓練用）を活用した模擬訓練も同時に実施しています。
　今年度の訓練では、排水調整の伝達訓練に加え、防災協定締結建設会社による河川巡視・応急復旧業務伝達訓練及び名古屋地方気象台と連携した洪水予報の発表訓練を実施しました。
　加えて、「みずから守るプログラム」地域協働事業を今年度実施した防災NPOや自治会等に、「愛知県みずから守る防災情報メール」（訓練用）を送信するとともに、率先自主避難行動訓練等を同時に実施していただきました。

実施日時　平成25年1月17日（木）午前9時から午後5時まで

訓練参加者（約250名）：訓練参加機関は次の1から6のとおりです。

1．県

　　河川課、尾張県民事務所、尾張県民事務所海部県民センター、
　　尾張農林水産事務所、尾張農林水産事務所一宮支所、海部農林水産事務所、 
　　尾張建設事務所、一宮建設事務所、  海部建設事務所

2．市町村

  　名古屋市、一宮市、津島市、稲沢市、愛西市、弥富市、あま市、大治町、蟹江町、飛島村

3．排水調整対象排水機を管理する土地改良区、水利組合、排水対策協議会等

4．名古屋地方気象台

5．海部建設事務所と防災協定を締結している建設会社

6．「みずから守るプログラム」地域協働事業支援NPO、自治会等

　海部建設事務所では、災害が発生又は発生するおそれがあるときに、管理する道路、河川等公共土木施設の状況把握及び緊急な機能回復をするため、管内を19工区に分割して、各工区毎に地元建設会社と防災協定を結んでいます。

　今回の訓練では緊急連絡体制の確認、出水時等巡視報告を実施しました。また、訓練シナリオで破堤個所となった工区担当の建設会社は、破堤現場の確認や復旧応急工事協議等の伝達訓練を実施しました。

　参加防災協定建設会社名

　　住田建設(株)、吉田建設(株)、(株)戸谷組、ワシノ建設(株)、佐藤土建(株)、大藤建設(株)、(株)佐藤工務店、

　　下里建設(株)、花井建設(株)、弥富建設(株)、大栄建設(株)、重名土建(株)、(株)川惣建設、(株)河村産業所、

　　(株)大篠建設、(株)加藤建設、山田建設(株)、海部建設(株)

　津島市神島田校区自主防災会では、津島市及び地元企業との3者で、災害時にこの企業の3階食堂を一時避難所とする協定を結んでいます。
　今回の排水調整実施訓練にあわせ、その一時避難所の確認が行われ、地域住民91名が、自治会集会所に集合後、地元企業まで集団移動訓練を実施し、一時避難所では企業役員、津島市から説明を受けました。