本文
平成27年度第2回愛知県道徳教育推進会議
平成27年度第2回道徳教育推進会議の内容を報告します(議事録)
平成28年1月27日(水曜日)東大手庁舎で平成27年度第2回愛知県道徳教育推進会議を開催しました。
開催目的は、本県の学校における道徳教育をより効果的に推進するとともに、道徳教育の充実・推進に向けて、県民全体で取り組む気運を醸成することです。
今回の会議では、平成27年度の協議題「『特別の教科 道徳』の実施を見据えた道徳教育の充実」について、多方面からの御意見・御助言をいただきました。その内容を報告いたします。
議事録
平成27年度第2回愛知県道徳教育推進会議協議の概要(議事録)
日時:平成28年1月27日(水曜日)14時00分~16時00分
1 開会
2 愛知県教育委員会挨拶(義務教育課長)
3 議長・副議長挨拶
4 議事
【報告事項】
(1) 平成27年度第1回愛知県道徳教育推進会議の協議内容について
(2) 平成27年度愛知県道徳教育推進会議等の進捗状況について
(3) 平成27年度研究推進校からの報告について
【協議事項】
(1) 平成27年度研究推進校の視察・報告を受けて
・ 発問一つで生徒の反応が変わる。ねらいに迫るため、道徳的価値につなげていかなければならない。子どもの発言に教師が切り返す力がないと、資料の中の議論だけに終わってしまう。
・ 教師が準備をしっかりして授業をすると、子どもからレベルの高い発言が返ってくる。先生も議論する一人として、子どもの意見と向き合うとよい。
・ いろいろな手法を知った教師は、始めは面白いと感じて授業に臨んでいる。しかし、知れば知るほど、子どもたちが反応してきて、それに向き合うには自分の力量が足りないことを自覚することとなる。力量を上げるのは、日常の授業なのだが、忙しくて準備する時間が十分とれないときもある。
・ 自信のない先生ほど、正しいことを言い続けなければならないとか、話したい、教えたいという気持ちが強くなってしまう。生徒を押さえ込む授業をやっていてはいけないと思う。
・ 「中学生は発言しない」「中学生は道徳に興味がない」というのは、違うと思う。聞き方さえ間違えなければ、中学生は反応する。
・ 視察の中で資料から離れて語っている姿があって、すばらしいと思った。子どもの意見に切り返す力が大切だと思った。
・ 授業の中で先生対子どもではなく、子ども同士の会話が成り立っていたので、子どもの発言力があると感じ、すてきなことだと思った。道徳は先生から生徒に伝えられるものではあるが、家庭でも、親が子どもと接する中で、教えていくものだと思っているので、親も道徳の授業を見直してほしい。
・ 中学生は一つの話題に対してかなり話合いができるので、中学生に話せる場をつくり、自由にやらせてあげてもよいと思った。先生は、どうしてもまとめなければならないとか、最後締めなければならないという苦しさがあって、先生が話合いを止めてしまい、膨らませきれない場面もある
(2) 平成27年度愛知県道徳教育推進会議の成果物について
・ 「本音で語れる学級」というのを「誰もが安心して自分の考えを語れる学級」と変えていただきたい。理由は、「本音」というと強い子が大きな顔をしていても本音だし、悪いことを平気で言うのも本音である。「本音」という言葉は、マイナスの意味でも捉えられるので、変えた方がよい。
・ 道徳教育パワーアップ研修会の参加者である管理職や道徳教育推進教師の方に持ち帰って、是非活用していただきたい。「教師の力量が必要である」という話が出てきたが、「特別の教科 道徳」をやらなくてはならないと思い、実施している。提案された資料は、よさを伸ばすことが目的であることが丁寧に書いてある。これを使って、若い先生方たちにも伝えられたらよい。
・ 紙面の都合もあると思うが、推進校の実践がエッセンスだけに絞ってある。これを見た人にそれぞれの実践内容が詳しく伝わるとよい。
・ 四つの例「教材の工夫」「多様な指導方法の工夫」という言葉に目がいく。各学校の実践例がこのカテゴリーの中でまとめてあるのかと思った。ただ、多様な指導方法の工夫の中に、発問の工夫、話合いの工夫があるので、このカテゴリーで見ると、レベルが違う。四つに分けている意味合いが混乱するので、示し方を変えたい。
・ 「『特別の教科 道徳』の実施を見据えた道徳教育の充実」という観点から考えると、学習指導要領解説でも七つの工夫ということが書かれている。各学校でちょっと取り入れてみようということになれば、七つの工夫をリーフに取り入れると、役立つのではないか。
・ 「『特別の教科 道徳』の実施を見据えた道徳教育の充実」という観点でこのリーフの中で何を訴えるかということを考えていけるとよい。
・ 「考える道徳」「議論する道徳」という言葉があるが、「議論する道徳」というのを激しく戦わせると捉える方もいるので、注釈を入れられないかと思う。自分との関わりが大切なので、例えば、「考える道徳」は主体的に自分との関わりで考えるとか、「議論する道徳」は、多様な考え方や感じ方に出会い、交流するなど注釈が付けられるとよい。
・ 「考える」は、自分で主体的に取り組むということ、また、「議論する」ことは目的ではないので、他者と関わる道徳とか、対立的な議論だけではなく、協調的な議論、新しい意見を見いだす会話であるというように表現できるとよい。
・ 提言について、「ねらいとする道徳的価値の理解を深めたり」とあるが、道徳科の目標を考えると、この表現では甘い。目標では、「道徳的諸価値についての理解を基に」とあるので、道徳的諸価値の理解は前提になっている。
・ 「繰り返し実践する」の「繰り返し」は要らないのではないか。
・ 「ねらいに迫る」とか、短い言葉で表現する方がよい。「子どもの実態を踏まえ、ねらいに迫る道徳の時間を実践することで子どものよさを伸ばします」とかはどうだろうか。ねらいに迫る道徳にするために教材の工夫や役割演技を取り入れるなどを示すことができるのではないか。
・ 一番言いたいことは「繰り返し実践する」ということではないのか。
・ 「子どもの実態を踏まえ、子どもが主体的にねらいに迫る道徳の時間を繰り返し実践することで、子どものよさを伸ばします。」はどうか。今までの実践を考えると、先生が主体的にではなく、子どもが主体的にねらいに迫っていくように取り組んだということではないか。役割演技をすることで、他者の立場になって考えたということなので、このようにしたい。子どもに主体性がなく、「先生のとおりにやりなさい」では自分のものとはならない。主体性を生かして、子どもの中にある道徳性を伸ばしていくというのが、愛知県の提言である。
・ この提言の具体例として、研究推進校の手だてがある。
・ 全体的にすっきりした方がよい。
・ 先生が心動かされるものが入っていない。先生が困ったときの指針になるようなものにしていきたい。
・ 「モラルBOX」の宣伝をした方がよい。
このリーフでは、「道徳の時間」と表現されているが、「道徳科」になっていくがよいか。移行期間なので、問題はないが、あえて、「道徳の時間」「道徳科の目標」を出すならよい。
5 閉会