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幡豆漁業協同組合青年部の活動(間伐材魚礁の設置)
幡豆漁業協同組合青年部の活動(間伐材魚礁の設置)
幡豆漁業協同組合青年部では、高齢者・後継者が利用できる地先漁場の再生のため、これまで、干潟域の浅場において、重点的に「アマモ造成」や「種苗放流」に取り組んできました。平成21年からは、その活動を「地先漁場の再生」というテーマから、より大きな「山と海を豊かにする」というテーマに発展させ、間伐材魚礁の設置に取り組んでいます。
今回は、平成24年6月9日に愛知県及び愛知県漁業協同組合連合会主催で開催された「愛知の水産研究活動報告会」で当該団体の活動報告がされましたので紹介します。
愛知の水産研究活動報告会
発表要旨
幡豆漁協は、正組合員55名、准組合員74名で、漁業種類は、底びき網漁業を中心に、刺網、定置網、採貝など様々なものがあります。私たち漁業者を取り巻く環境は厳しいもので、漁業資源の減少、漁家経営の悪化、後継者不足など様々な課題があり、近年、組合員は減少し、漁協全体の水揚げは減っています。
幡豆漁協青年部は、部員間の連帯、信頼・結束を深めるため、青年部活動を積極的に行っており、最近の活動は、高齢者・後継者が利用できる地先漁場の再生に重きを置いています。
青年部では、これまで、カレイの標識放流、ガザミ・クルマエビ等の種苗放流及びアマモの造成を地先漁場の浅場に集中的に行ってきました。このような中、ある部員が、山に眠る間伐材に興味を持ち、青年部の活動が「地先漁場の再生」から「山と海を豊か」に発展しました。
間伐材は、県・林務課の普及指導員さんの指導・協力を得て、「あいち森と緑づくり事業」で間伐を行った岡崎市山林のものを利用しました。
岡崎市内の山林から未利用の間伐材をもらいました
間伐材は半年ほど乾燥させ、水分を抜きました
間伐材の組立風景です
魚礁には、イカの産卵や集魚効果を狙いやまももの枝をとりつけました
完成した魚礁は、トラックで港まで輸送しました
魚礁は、組合のトラッククレーンで海面まで下ろしました
魚礁は、船で設置予定地までえい航しました
設置予定地で、オモリとなる土のうを載せ、魚礁を沈めました
魚礁を沈めて3ヶ月で、カニが着くようになりました