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セルロース系バイオマスから高濃度グルコースを取得する方法

ページID:0294665 掲載日:2020年7月1日更新 印刷ページ表示

高濃度糖化液の製造方法(特許第5681923号)

要約

 スギや稲わら、草などの木質系及び草本系バイオマスの主成分であるセルロースは、脱炭素社会形成にとって非常に重要な材料である。一般に、これら材料を用いてバイオ燃料や生分解性プラスチックを生産する場合、酵素を用いてグルコースを得る。
 これまでの技術では、酵素糖化の反応溶媒に多量の水を用いていたので、反応装置が大きくなり、さらに、グルコースやエタノールなど生産物との分離に多くのコストを要する問題があった。
 本特許技術では、酵素糖化の反応溶媒に有機溶媒を用いる事により、従来法の約8倍程度の高濃度のグルコース液を回収することが可能となり、装置の小型化や水分除去に要したコストの削減ができるようになった。

特徴/セールスポイント

 バイオマスを酵素で加水分解してグルコースを生産し、バイオ燃料や生分解性プラスチックの原材料として用いる。本特許技術では、酵素加水の反応溶媒に有機溶媒を用いる事により、試料の膨潤や粘度増加を防ぐことが可能となり(図1)、さらに、不要な水分を除くことが可能となり、後工程の装置の小型化や水分除去に要したコストの削減ができるようになった(図2)。これにより、バイオ燃料やバイオプラスチックの市場拡大の妨げとなっているコストを大きく削減できる。

主な応用分野/市場動向

 グルコースやオリゴ糖を用いた、バイオエタノールなどの燃料製造及びポリ乳酸などの生分解プラスチック製造分野及び関連市場。さらには、生体適合性を有する性質を用いた糖鎖などバイオメディカルやバイオテクノロジ関連分野。

提供する技術内容

 セルロース系のバイオマスを酵素糖化し、高濃度の糖液を回収するための方法や分析手法及びそれらに関する共同開発。

開発状態

 研究開発試作段階

図表

図1.溶媒の異なるスギ混濁液の写真

図1.溶媒の異なるスギ混濁液の写真

 

 

 

 

 

 

 

図2.糖液回収の概念図

図2.糖液回収の概念図

 

 

 

 

 

 

 

 

 

開発機関

あいち産業科学技術総合センター

問合せ

愛知県知的所有権センター
電話 0561-76-8318
FAX  0561-76-8319

愛知県 経済産業局 産業部 産業科学技術課 (研究開発支援グループ)
電話 052-954-6370
FAX  052-954-6977