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知多北部・衣浦東部地域の活断層調査結果の概要
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調査区域及び対象活断層
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a.半田市、東海市、大府市、知多市、阿久比町、東浦町、碧南市、刈谷市、安城市、知立市、高浜市(9市、2町)
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b.加木屋(かぎや)断層、高浜撓曲崖(とうきょくがい)、大高−大府断層、阿久比撓曲、高根山撓曲、平井撓曲、半田池撓曲(7断層)
但し、加木屋断層、高浜撓曲崖、大高−大府断層、阿久比撓曲は重点調査断層
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活断層の有無、位置及び長さ並びに断層の連続性
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a.大高−大府断層(8km)と高浜撓曲崖(3km)は、従来別々の断層と考えられていたが、衣浦湾の音波探査や地質構造の調査結果から連続している可能性が高いことが判明した。従ってこの活断層を、今後大高−高浜断層(21km)と新称する。
また、断層の存在が初めて確認されたので、確実度(活断層の存在の確かさ)はIIからIになった。
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b.加木屋断層(13km)は、物理探査結果及び地質構造の調査結果から、阿久比撓曲(3.5km)と連続し、さらに半田市南部の成岩(ならわ) 地区まで伸びていることが明らかになった。従ってこの断層を、今後加木屋−成岩断層(30km)と新称する。
また、断層の存在が初めて確認されたので、確実度はIIからIになった。
c.従来加木屋断層の一部と考えられていた阿久比町から半田市亀崎地区付近に至る断層は、物理探査結果や地質構造の調査結果から、加木屋断層とは連続せず、別の構造であることが判明した。従って、今後これを阿久比東部撓曲(3.5km)と新称する。
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活断層の過去の活動の程度
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a.大高−高浜断層の平均変位速度(活断層が千年単位で動く速度)は、0.1 〜0.15m/千年と推定されたので、活動度(活断層の過去における活動の程度)はBとなった。
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b.加木屋−成岩断層の平均変位速度が0.12m/千年と推定されたことにより、活動度はBとなった。
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活断層の活動履歴、最近活動した時期、次の活動までの期間
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a.大高−高浜断層の活動間隔は、平均変位速度から1万年〜 1.7万年程度と推定され、最近活動した年代は2〜3千年程度前と推定される可能性が高いので、次の地震の発生は差し迫ったものとは考えられない。ただし、やや小規模な地震の発生は予測できないので、無警戒というわけにはいかない。
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b.加木屋−成岩断層については、ボーリング調査及び既存調査による平均変位速度から活動間隔を約2万年と推定した。活動度が高くないため、地震発生の可能性は一般的には高くないと考えられる。ただし、この断層沿いには、最近活動した証拠は得られておらず、トレンチ調査の適地も存在しないため、将来の地震発生時期の予測を厳密に行うことは不可能である。
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c.平井撓曲及び阿久比東部撓曲は、この数十万年では活動している証拠が得られなかった。
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