愛知県衛生研究所

医薬品成分(プソイドバルデナフィル)を含有する
いわゆる健康食品(無承認無許可医薬品)の発見について

平成17年11月28日

株式会社あかひげ(名古屋市中村区椿町)が製造し、同社あかひげ薬局10店舗において販売された健康食品「ドキン」から、平成17年11月22日、勃起不全・勃起障害の治療薬として認可されているバルデナフィルとよばれる医薬品と類似の効果があると考えられるプソイドバルデナフィルが検出されましたので、県民の皆様にこの違法健康食品について、情報提供いたします。

1. プソイドバルデナフィルを検出した違反製品の概要

製品名:ドキン

名 称:カメムシ・トウチュウカソウ加工食品

内容量:2.5 g(1粒の重量250 mg×10 粒)

形 状:錠剤

原産国:中華人民共和国

違反製品「ドキン」

2. プソイドバルデナフィルについて

「プソイドバルデナフィル」は、国内外では医薬品として承認されていませんが、特定部位における血管拡張作用により、勃起不全・勃起障害の治療に用いる「バルデナフィル」と類似の化学構造を有する物質であり、類似の作用を有することが考えられます。

(参考)バルデナフィルについて

国内ではバルデナフィルの塩酸塩の水和物(塩酸バルデナフィル水和物)が医薬品(販売名:レビトラ錠)として承認され、特定部位における血管拡張作用により、勃起不全・勃起障害の治療に用いられます。副作用として血管拡張作用による頭痛、ほてり、鼻炎の他、高血圧及び狭心症の薬である硝酸剤あるいは一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)との併用により血管拡張作用が増幅される結果、降圧作用が増強し、過度に血圧が下がり重篤な症状が発生することがあります。

▼ 化学構造式 ▼

プソイドバルデナフィルの化学構造式
プソイドバルデナフィル(pseudovardenafil)
バルデナフィルの化学構造式
バルデナフィル(vardenafil)

3. 行政の対応及び健康被害事例について

これらの製品については、販売中止、回収等の必要な措置がとられました。現時点では、プソイドバルデナフィルを含有していることが確認された製品による健康被害事例は報告されていません。

プソイドバルデナフィルは医薬品成分であるバルデナフィルと類似の作用を有すると考えられ、健康被害が発生するおそれが否定できないので、これらの製品を服用されている方は、服用を中止いただき、製品の服用が原因と疑われる症状を示している場合には、医療機関への受診や最寄りの保健所まで相談して下さい。