ふぐによる食中毒について
2009年3月2日(2025年12月一部改訂)
ふぐは縄文時代から食されてきた美味な魚ですが、同時に強力な毒を有していることが知られています。ふぐによる食中毒発生状況は2015〜2024年までの10年間で、全国で年間平均16件、患者数は21名となっており、数名の死者が出ています。愛知県でも2015,2017年にそれぞれ1名、2016年には8名、直近では2023,2024年にそれぞれ1名の患者の発生がありましたが、幸いなことに死亡例はありませんでした。
ふぐ毒はテトロドトキシンという毒素で、その毒性は青酸カリのおよそ1,000倍といわれています。中毒症状は、早ければ食後20〜30分から遅くとも3時間程度で発症し、はじめに唇や舌、次いで指先のしびれ(麻痺)を感じるようになります。重症例では、知覚麻痺、言語障害がみられ、呼吸困難、血圧降下で死亡する場合もあります。ふぐ毒は加熱や消化酵素では分解せず、治療薬もないので、医療機関では麻痺による呼吸不全や血圧低下への対症療法を行うことになります。
ふぐの処理に関する規制は都道府県により異なりますが、愛知県では「愛知県ふぐ取扱い規制条例」に基づき、ふぐを食用として販売し、加工し、又は調理して供与する業務を営む場合、届出をした施設で「ふぐ処理師」の資格を持った人が取り扱うこととなっています。ふぐによる食中毒は、自分で釣ったふぐを調理した場合や、知人から譲り受けたものを食べたことが原因となるなど家庭内での事例が多いです。知識のない人が、ふぐを調理すること(素人調理)は非常に危険です。ふぐの処理は、「ふぐ処理師」の資格を持つ専門の方に依頼するか、依頼できない場合は食べない、また人にも譲らないことが重要です。(詳細は愛知県ホームページ「ふぐについて」をご覧ください)