3.新川・境川・日光川・境川流域の浸水想定 内水氾濫を加味した複合型氾濫解析

解析モデルの検討
内水を加味した氾濫解析
技術検討会の役割
流出氾濫解析モデルの基本構造
流域の地形特性への対応
モデルの検証
   
水災シナリオ
水災シナリオの想定
想定した水災シナリオの概念
東海豪雨の時空間分布と最強雨域
   
浸水予測
新川流域の浸水予測
境川流域の浸水予測
日光川流域の浸水予測
   
情報提供
市町村等への情報提供
浸水情報システムによる表示機能一例
情報提供機関
おわりに
 
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内水を加味した氾濫解析

 新川・日光川・境川など低平地を貫流する基幹河川の中下流域には、洪水時に河川への自然排水が困難になる「内水域」が広がっています。ここでは、河川の破堤や越水による氾濫(外水氾濫)だけでなく、市街地などで水路や下水道が溢れておこる浸水(内水氾濫)又これらが重なって浸水被害がもたらされることがあります。水害統計調査によると、内水氾濫は発生頻度も高く、浸水戸数は全水害の約8割〜9割を占めています。
 東海豪雨では、名古屋市内で新川の左岸堤防が破堤しました。その左岸域では新川の洪水が市街地に流入し、水深が2mを越える甚大な水害が発生しましたが、破堤を免れた右岸域でも大規模な内水氾濫となり、1.5mを越える深刻な浸水被害が発生しています。
 従って、水災対策を考える上で、外水氾濫に備えることは不可欠ですが、それ以前に発生する内水氾濫に対して「避難活動が必要になることはないか?」「水防活動や避難活動の経路が浸水していないか?」など、様々な浸水被害を想定して、対策を検討しておくことも重要です。
 そこで、広範な内水域を有する流域では、内水を加味した氾濫解析を行って、降雨規模の変化によって、どのような浸水被害が、どのような過程で発生するかを明らかにすることにしたものです。



▼S44〜H12の愛知県における全浸水戸数


▼東海豪雨による新川流域の水害
 
愛知県建設部河川課