知事の記者会見
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令和2年6月1日(月) 午前10時
1 知事発言
 それではですね、6月1日月曜日、定例会見を始めさせていただきます。ということで、よろしくお願いします。
(1)新型コロナウイルス感染症について
 それでは、まずはですね、今日は報告事項が3点ありますが、その前に、昨日時点ですね、の新型コロナウイルス感染症の状況等々について資料をお配りしてありますので、御覧をいただければというふうに思っております。
 まずですね、昨日ということでございますが、昨日も感染者の方は0ということでございました。そしてですね、お手元に資料がありますが、今、入院中が12人ということで、重症の方はおられません。施設入所は0ということでございます。ということでございます。
 それから、検査ですね。検査の件数は、お手元にあるとおりでございまして、土日のものは今日午後3時にですね、名古屋市さんからも報告があって、それを合算して、また報告をさせていただきます。
 それから、感染経路不明の方は、ここのところずっと0でありましたのでですね、26パーセントということで変わっておりません。ということでございます。
 それとですね、これは県内の感染者発生状況ということでございますが、空港等の検疫所でですね、分かった方で愛知県内におられるという方がですね、これは愛知県のホームページにはですね、「検疫患者」という欄がありまして、そこで、これまで累計が17人、今現在、入院中は12人ということで、この数字がありますが、ホームページの表には載っておりますけれども、これを分かりやすく合算してもいいかなと思いますが、また今現在の状況はそういうことということで、また御覧をいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それから、昨日ですね、愛知、岐阜、三重、3県知事のWeb会議をさせていただいて、本日からですね、本日6月1日から県間の移動については自粛解除ということになりましたが。観光については6月19日以降、ですから、6月18日までは県内の観光で、そして19日以降は緩和ということでありますが、東海3県はですね、社会活動、経済活動、経済圏域一体ということでもありますので、これは相談させていただいて、もう東海3県、愛知、岐阜、三重は今日からもう、観光も含めて3県の間はですね、この移動のですね、自粛は解除ということで、更に盛り上げていきましょうということで合意をし、共同宣言を出させていただいたということでございます。これはもう御覧いただいているとおりでありますので、よろしくお願いいたします。

(2)美術品等取得基金を活用した、愛知県美術館での若手作家の現代美術作品の重点的な購入について
(https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/bunak0528.html)

 それではですね、3点申し上げます。
 まず第1点目でございますが、これは、かねて私が申し上げておりましたが、文化芸術の支援ということで、美術品等取得基金を活用した、愛知県美術館でのですね、若手作家の現代美術作品の重点的な購入についてということでございます。
 新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で、作家・アーティストが作品を発表し、収入を得る機会が失われております。そこで、愛知県では、美術品等取得基金に愛知県美術館の通常の購入枠、これは3年間で9,000万円でありますが、それとは別に、別枠でですね、今年度から3年間で1億円の特別枠を設け、若手作家の現代美術作品を重点的に購入し、支援をしていくことといたしました。
 今年度から3年間で、20歳代から40歳代の日本在住の若手作家の現代美術作品を購入することとし、今年度は、この特別枠で30人程度の若手作家から、美術品収集方針に沿って、現在を刻印するにふさわしい絵画や彫刻、映像作品等を購入する予定であります。
 現在、現代美術に造詣が深い有識者の御意見もお伺いをしながら、購入候補作品の調査、選定を進めておりまして、7月から順次、作品を購入をしていく予定であります。購入した作品は、今後、愛知県美術館でのコレクション展など、様々な機会を通じて紹介をしてまいりたいと考えております。
 お手元にある資料がそういうことでございまして、御覧をいただきますと、ここに載っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、愛知県では、これまでですね、現代美術の普及促進に力を入れてまいりました。4回やってきました「あいちトリエンナーレ」というのも、その一環ということでございますが、そういう中で、このペーパーのですね、資料の一番下にありますように、「愛知県美術館美術品等収集方針」にありますように、「20世紀の優れた国内外の作品及び20世紀の美術動向を理解するうえで役立つ作品」、そして「現在を刻印するにふさわしい作品」、「愛知県としての位置を踏まえた特色あるコレクションを形成する作品」といったものをですね、収集をしていきたいというふうに思います。
 今年度は30人ほどの若手作家の現代美術作品と申し上げましたが、1億円の購入枠予算のうちですね、大体3分の2に相当する6,000万円ぐらいを今年度に使ってですね、まず重点的に購入をしていきたいというふうに思っておりますし、購入した作品は順次、コレクション展などで展示をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、これはですね、「美術品等取得基金」の積立金を活用するものでありまして、新たに議会において予算措置をする必要はなく、もう基金があるというものでございますので、それでもって今年度から3年間で1億円の特別枠で購入をしていきたいというふうに思っております。
 この「美術品等取得基金」というのは、1988年にですね、設置をしたものでありまして、基金の積立額は、今年の3月末までで123億6,944万円ということで、これまで1,561点の美術品を購入してまいりました。もう実際に買って、110億6,000万円がもう作品に換わっております。現金はあと13億円ということでございまして、これで順次、計画的に購入していきたいというふうに思っております。
 これがまず第1点でございます。

(3)新型コロナウイルス感染症の感染者対応に従事する職員に対する特殊勤務手当について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/jinjika/tokusyukinmuteate20200601.html)

 そして、続きまして第2点でございます。新型コロナウイルス感染症の感染者対応に従事する職員に対する特殊勤務手当についてであります。
 新型コロナウイルス感染症の感染者やその疑いのある方への対応などに従事する職員に対しまして、国に準じて「特殊勤務手当の特例措置」を設け、本県で最初のPCR検査を行った1月31日に遡及をして、日額3,000円又は4,000円の手当を支給できるよう、6月定例県議会に条例改正案を提案することといたしました。
 感染者等への対応に従事する職員、例えば、保健所などに勤務する職員や衛生研究所の検査員などは、県内で感染が確認されて以降、緊急事態宣言が解除された現在も、感染リスクに加え、厳しい勤務環境と極めて緊迫した状況・精神的緊張の中で、平常時には想定されない業務に従事されております。
 感染者を訪問し行動歴の聞き取り調査を行う業務や、感染者を医療機関や入所施設へ搬送する業務、PCR検査業務などについては、国に準じて原則3,000円、感染者の身体に直接接触して業務を行う場合などには4,000円を支給することとしたいと考えております。
 国及び本県の緊急事態宣言は解除をいたしておりますが、新型コロナウイルスの再度の感染拡大を防止するため、引き続き、万全の体制で取り組んでまいりますので、県民の皆様におかれましても、感染防止に向けた御協力をよろしくお願いを申し上げます。
 ということで、資料もそういうふうに整理をしているところでございます。
 これはですね、国においては、今年の3月18日に公布施行し、1月27日から遡及適用ということで、防疫等作業手当の特例を作ったということでございまして、国の取扱いを踏まえ、4月下旬に総務省から各地方公共団体について、その旨の通知も出たということで。国においては、これは武漢からの政府チャーター機とかダイヤモンド・プリンセス号での勤務などについて、1日当たり3,000円。それから、身体に直接接触する作業などの場合は4,000円という特殊勤務手当をですね、作っているということでございます。
 愛知県は、先ほど申し上げたように、1月31日に初めてですね、愛知県衛生研究所でPCR検査が行われておりますので、そこに遡ってですね、適用していく。これは条例が必要だということでありますので、6月定例県議会に条例改正案を出していきたいというふうに思っております。

(4)愛知県産新ブランド米「愛ひとつぶ」のブランドマークの商標出願について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/engei/aihitotubu.html)

 続きまして、3点目でございます。愛知県産新ブランド米「愛ひとつぶ」のブランドマークの商標出願について申し上げます。
 近年の夏の高温によりまして、米粒が白く濁る、白濁するという品質の低下が起きております。これは全国的な傾向なんですけどね。ということで、そうなりますとですね、見た目の外観が落ちますので、そうしますと農産物検査での1等米の比率がですね、落ちるという難点がございます。
 そういうことでですね、愛知県農業総合試験場では、猛暑の年でも品質が良く、もっちりとした食感があり、味や粘りもコシヒカリと同等のおいしいお米として、水稲「愛知123号(あいちひゃくにじゅうさんごう)」を2017年8月に開発をいたしました。
 その後、県は愛知県経済農業協同組合連合会などの農業団体と協議会を設立をし、2017年度から県内での試験栽培を重ねてきました。
 本年度からは登録した生産者による限定栽培を始めたところでありますが、一定の品質基準を満たした「愛知123号」を、新たなブランド米「愛ひとつぶ」の名称で9月から売り出すことといたしました。
 この度、「愛ひとつぶ」の販売に合わせまして、消費者の方々への認知度を高めるためにブランドマークを作成しましたので、発表させていただきたいと思います。
 それが、こちらの「愛ひとつぶ」ということでございまして、これは、愛知県の「愛」をモチーフにいたしまして、日本の伝統を感じる水引風にですね、仕上げているものでございます。水引ですな、これはね。「愛ひとつぶ」ということでありまして、これは今年の4月24日付けで商標登録出願しておりまして、この「愛ひとつぶ」の米袋にこのマークを入れて販売をしていきたいと考えております。
 今年の秋に愛知県で初となりますブランド米となる「愛ひとつぶ」が店頭に並びますので、是非、おいしいこの愛知のブランド米、新米を、「愛ひとつぶ」をですね、お楽しみをいただければというふうに思っております。
 ということで、資料がお手元にありますので、また御覧をいただければというふうに思っております。
 特徴は、もっちりとした食感があり、味・粘りは「コシヒカリ」と同等のおいしいお米ということでございます。1等米比率も、2019年産は93.8パーセントということで、外観が非常に透明感があって美しいということで、資料の3ページですかね、ということでございます。
 今年は50ヘクタール、55の生産者、13のJAと提携をして用意をするということで、今年は玄米が240トン程度、「愛ひとつぶ」として販売できるということでございますので、しっかりやっていきたい。まずはですね、県内の一部量販店で販売をするということで、作付面積は、今、50ヘクタールですが、倍の100ヘクタールまで持っていきたいというふうに思います。
 ちなみに、愛知県の主力の作付けのものは「あいちのかおり」で、これが9,600ヘクタールありますから、まだまだ、まだまだこれから。これからということでございますが、しっかりとやっていきたいというふうに思います。
 ちなみにですね、「愛ひとつぶ」を名乗る条件はですね、「愛知123号」の中で協議会の定めた品質基準でありまして、農産物検査における検査等級1等であることと、玄米のたんぱく質の含有量が6.4パーセント以下であることということでございまして、そうしたものを満たすものを「愛ひとつぶ」として売っていくということでございます。
 愛知県では、これまで、愛知県農業総合試験場で「日本晴(にっぽんばれ)」、1963年開発や、2003年に開発した「あいちのかおり」といったもので、たくさん取れて、多収でおいしいお米を開発をして、手頃な値段でですね、消費者に提供してきたということでありますが、今回、暑さに強く、コシヒカリと同等のおいしさで外観が美しい「愛知123号」を選んで、「愛ひとつぶ」という形で売り出していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 私からは以上であります。

2 質疑応答
(1)美術品等取得基金を活用した、愛知県美術館での若手作家の現代美術作品の重点的な購入について
【質問】 現代美術作品の購入についてなんですけれども、改めて、県がこういったことを行うことの意義について、教えていただけますでしょうか。
【知事】 これはですね、やはり様々な分野の支援をしていくということでやっておりますが、社会経済活動の中でやはり文化芸術というのもですね、これは大変大事な分野だというふうに思っております。ということで、文化芸術を応援する応援金というものもですね、そうした文化芸術団体、文化芸術の事業者を応援する予算もですね、全部で6億円強でですね、用意をさせていただいておりますが、それに加えまして、今回、特に現代芸術、現代美術の若手の作家をですね、応援をするということを、かねて申し上げておりました。
 ちなみに、この愛知県美術館の中にですね、そういう予算が、この基金がありますので、これを活用して、まずはですね、3年間で1億円という予算の枠組みの中で、順次購入をして、そして現代芸術、現代美術の若手作家を応援をしていきたいというふうに思っております。そういったことを通じてですね、この愛知県がこの現代芸術、現代美術、芸術文化のですね、一つの拠点となっていけば有り難いというふうに思っているところでございます。

【質問】 いろいろ芸術品がある中で、なぜ現代芸術なのかという点が1点と、それから、これはコロナの関係でのアーティスト支援の一環なんだと思うんですけれども、確かに作家は全国に散らばっているとはいえですね、県民からすると、まず県内の方を支援するということを優先するのかなと思うんですが、あえて全国の若手の人を支援するということなんだと思うんですけども、どうしてそういう形になっているのか、この2点についてお願いします。
【知事】 これは、県内のですね、芸術団体、事業者の皆さんには、もう既に予算でですね、芸術文化の応援金という形でですね、6億円、二つ足すと6億円強ですね、の予算の枠組みを作っているところでございます。そうした点でしっかりと、これは応援をしていきたいというふうに思っております。
 そしてもう一つ、これは愛知県美術館、そしてもう一つ、陶磁美術館。これはですね、日本を代表するそうした芸術文化の拠点にするんだということでですね、やってきております。そういうことで、元々それと、愛知県美術館の、この新たに芸文センターを作ったときのですね、様々な作品の収集方針という中で、現代芸術、現代美術をですね、しっかりとやっていこうと、収集していこうという方針もありますので、そういったところを踏まえてですね、今回、こうした形でさせていただいている。ですから、総合的にね、総合的にこれは対応していくということで御理解をいただければというふうに思っております。
 また、現代芸術、現代美術、芸術文化というのは、もう今はどんどんグローバル化してますので、むしろ県境でこう、何ていいますかね、区切るというようなものではない。そもそもですね、そもそもそういうものではないと。いいものはしっかりと集めていく、それもできるだけ広く集めていくと、収集していくということが基本ではないかというふうに思います。
 ただ、全体として芸術文化の振興、それから様々な事業の振興については、これはバランスを取ってですね、総合的にやっていくというふうに取り組んでおります。
 例えばですね、その芸術文化には6億円強でありますが、そもそも今回の4月からの緊急事態宣言、緊急事態措置に伴って休業要請、休業の協力をお願いをした様々な事業体の方々には、全部で、市町村の皆さんのね、応援も頂いてということでありますが、全部で350億円の予算規模でですね、用意しております。そういう意味では、総合的にですね、対応していきたいというふうに思っております。

3 知事発言
(1)新型コロナウイルス感染症について
 むしろその事業、県内の様々な事業者等々の支援としてはですね、先週も愛知県病院協会の伊藤新会長からも御挨拶かたがたお話を伺いましたが、やはり医療機関、病院等々へのですね、支援というのは、これはですね、とりあえず医療従事者応援金というのを32億円の予算で組ませていただきましたが、さらにですね、医療機関へのこの無利子・無担保のですね、県からの直接の貸付けの予算もですね、組ませていただきましたが、やはり実態をお聞きしますとね、病院、医療機関の皆さんの、実際のこの新型コロナウイルス感染者の方を受け入れた医療機関ももちろんですが、そうでない医療機関もですね、大変厳しい、今、状況になっているということもお聞きしておりますので、引き続きですね、更にこの医療機関への支援、応援、これはですね、しっかり考えていきたいというふうに思っております。
 ということで、それでですね、特にペーパーがあるわけでありませんが、今の医療機関等々、医療のですね、点について、これは今後、更に詰めていきたいと思いますが、今回、第1波がですね、ある程度落ち着いたということで、先週火曜日、5月26日に「愛知県緊急事態宣言」を解除させていただきました。
 そういう意味で、第1波がとりあえず落ち着いてきたというこの時期にですね、今回の2月、3月、4月、5月という形で、愛知県においても500人のですね、感染者、患者さんが出たということを、やはりいま一度ですね、しっかりこれ検証していきたいというふうに思っております。愛知県の医療提供体制、医療体制について、改めてですね、検証して、その課題をしっかり洗い出し、また、次なる第2波にですね、備えていきたいというふうに思っております。
 ということで、論点を整理をし、そして有識者の方にですね、様々に御意見をお伺いし、医療現場の方の皆さんにもヒアリングを行い、初期段階、そして検査と診断、それから軽症対応、重症対応、様々な場面、ステージがありますが、私どももですね、2月以降ですね、もう最初から大きな集団、クラスターが発生をし、それへの医療対応にですね、もう全力で対応してきたということでありますので、そういう意味では、そうしたこれまでの、今回の第1波のですね、経験値を基に、いま一度この対応について検証し、そして第2波に備えていきたい。課題を整理し、そしてまた対応をしっかりしていくという意味で、検証をしていきたいというふうに思っております。更に論点などなどを様々に整理した上で、また御報告をしていければというふうに思っております。

4 質疑応答
(1)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 昨日で休業要請も全て解除されまして、日常というかこれまでの生活に近づきつつあると思うんですけれども、改めて、県民の方にはどういうふうなことを呼び掛けたいかということと、一部、北九州でまた感染がありまして、夜の事業者等で出ているんじゃないかという話もありますが、そういった事業者に対して何か呼び掛けたいことはありますか。
【知事】 これはですね、5月26日にですね、愛知県の緊急事態宣言を解除させていただき、併せて感染拡大予防の指針というのをですね、作らせていただきました。そこで県民の皆様、そしてまた事業者の皆様へのお願いということも出させていただきました。要は、県民の皆様には、引き続きですね、「新しい生活様式」をですね、しっかりと実践をしていただきたいというお願いでございますし、また、事業者の皆様にもですね、個別の施設ごとに、あらゆるリスクに備えて、徹底した感染防止対策をお願いをする。県民の皆様にも事業者の皆様にも、感染防止対策、感染予防対策をですね、引き続き、お願いをするということで、取り進めていければというふうに思っております。
 その上でですね、先ほどの局長会議でも少し申し上げましたが、今、東京とか北九州などなどで起きておりますが、やはりどうもですね、政府の関係の方の意見とかそういったものを漏れお聞きしますと、やはりそうした夜の繁華街等々でですね、感染をされているのではないかというふうに言われておりますのでですね、そうした点については、やはり引き続きですね、十分注意をしていただく。御留意をしていただきながら、対応していただきたいというふうに思っております。
 なお、この点は先々週、先週とですね、ずっと申し上げてきましたが、感染症はですね、人と人が接触してうつっていくということなので、その接触を全部止めてしまえばですね、いずれ必ず収まるんですね。しかし、それをやると、今のこの人間社会、社会活動、経済活動が止まってしまいますので、それも現実的ではないということでありますので、やはりこうして落ち着いてきたら社会経済活動を再開する。スタートさせ、そしてまた、そういう感染が拡大するような状況になれば、それはまた規制を締めてですね、また規制をして感染を抑えていく。その繰り返しをですね、機動的にやっていくということではないかというふうに思います。
 ただ、今の医療技術、こうした技術をもってすれば、いずれ、そう遠くないときにですね、ワクチン、薬もですね、治療薬も開発されると思いますので、そうなれば、秋冬等々にはやっているインフルエンザと同じようにですね、普通のこういう感染症になっていくのではないかと思いますが、今は、ワクチン、治療薬がない現状ではですね、やはり引き続き、人との接触を少し気を付けていただきながら、規制を緩めたりきつくしたりということを繰り返していかざるを得ないというふうに思います。
 ということでありますので、県民の皆様には、引き続きですね、感染予防対策、感染防止対策、これをですね、しっかりと念頭に置いて、適切に行動していただきたい。そのことをお願いを申し上げたいというふうに思っております。

(2)リニア中央新幹線静岡工区について
【質問】 先週、JR東海の社長の会見がありまして、リニアに関して、6月中にいろんなことを進めないと、予定どおりの開業の時期に間に合わないんじゃないかという御指摘がありましたけれども、その受け止めをお願いします。
【知事】 もうこの問題について去年、1年前からずっと話がね、出ておりますし、私からもですね、静岡の川勝知事には、もうとにかく早くテーブルに着いてですね、JR東海、そしてまた国とですね、国土交通省と話合いをしてもらいたいということを申し上げてまいりました。
 ということで、三者の協議会もですね、できて、専門家の皆さんの知見をですね、出していただいて、この大井川の水問題対策をですね、やっていくということでテーブルができて、協議が始まったということでありますので、とにかくそうした専門家の知見、専門家の分析、検証、そうしたものをできるだけ早くやっていただいて、我々としてはですね、この東京から大阪までの沿線9都府県としてはですね、建設期成同盟会を作っておりますので、まずは東京-名古屋の早期開業。そしてまた、引き続きですね、名古屋-大阪のですね、全線開業を目指してですね、そのためにも早くこの問題、課題をですね、解決をしていただきたい。そのことを強く要請をしていきたいと思います。
 ということなので、静岡県にも、そして国、国土交通省にも、そしてJR東海、この三者がしっかりとですね、協議をしていただくように、これはお願いを申し上げていきたいというふうに思っております。その点については、これまでと一緒でありますし、これからもそう申し上げていきたいというふうに思います。
 そして、解決できないことはないと私は思いますのでね、やはり専門家の皆さんの知見を出していただいて、しっかりと課題に向き合って、対策を組み立てていただきたい。そのことを強く申し上げさせていただきたいというふうに思っております。

(3)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 一部の報道で、新型コロナウイルスの影響で出漁が減っている漁業者に対して、港の清掃活動に当たった業者には補助を交付する方針という報道がありますけれども、どうなのでしょうか。
【知事】 様々に、そうした事業者の皆さんへの支援については、検討させていただいておりますのでですね、今週にも6月議会の予算等々を発表する段取りで、今、作業を進めておりますので、そういった中で、漁業者の皆様への支援もですね、これは取り組んでいきたいというふうに思っております。
 これまで、農業者の方ね、花とか、つまもの、そしてまた牛肉、名古屋コーチンといった畜産物等については、対策を組んできました。さらにですね、漁業者の皆様への支援もですね、これもしっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。具体的な数字等々については、今、県庁内部で調整をし、詰めているところでございます。

【質問】 先日、大阪府と東京都での医療崩壊に関する知事の発言について、大阪府の吉村知事が、救急を停止したのは重症者の医療に専念するためで計画的な措置だったと、事実関係も調査せずに医療崩壊と言うのは謝罪ものだというふうにTwitterの方で投稿されています。これについて知事としてコメントはありますか。
【知事】 特に詳細に私は見ているわけではありませんので、あれですが。それはあれじゃないですか、どういうことが起きたか、どういう状態になったかということはしっかり説明をされるということをされればよろしいんではないかというふうに思います。それはそれであれだと。私は私の意見、見解を申し上げたということでありますので。
 吉村さんがどういうふうに説明されたかと、私はつぶさにそれを拝見しているわけでありませんが、そういうふうに、何ていいますかね、それぞれの立場で説明をされるということは、それはそれでよろしいんじゃないですか。ということだと思います。特に私からコメントはありません。

5 知事発言
(1)新型コロナウイルス感染症について
 いずれにしても、先ほど申し上げましたようにですね、我々は、とにかく第1波がですね、とりあえず落ち着いたというこのときにですね、正直に言って、これまでずっとこの医療対応といいますかね、走り続けてきましたので、そういう意味では、今回、ようやく落ち着いてきたというこの状況を捉まえて、やはり専門家の皆さんも含めて、有識者の皆さんの意見も頂きながらですね、今回のこの第1波について、どういうふうな状態で、どういうふうな実態で、それでどういうふうに対応してきたか、そして今後、第2波に備えてどういうふうに対応すべきか。
 やはり予算も人材もですね、医療資源というのは無限ではありません。やはり限られた中で、人材、予算、医療資源をどういうふうに効率的、効果的にですね、投入していくか、確保していくか。これはやはり大変大事なことだと思いますので、それをですね、検討する、検証し検討するですね、検証し検討し、そして第2波にしっかり備えていく。そういう体制をね、しっかり取っていきたいというふうに思っております。
 私は何度も申し上げておりますが、私、先週にも申し上げましたが、愛知が何とかこう乗り切ってこれたというのは、やはり感染者がですね、患者さんが500人ということで、噴き上がるということがなかったと。人口規模からしてもですね、愛知県は感染者の数が、今、9番目、ずっと9番目でありますからね。そういうことについては、私はですね、そういう意味では、ある意味で運が良かったということだと思っております。
 ただ、それをそのままにするということではですね、いつまた何どきこう広がっていくかということは分かりませんのでね。どういう場合になっても対応できるように、それはやはり検証をし、体制をしっかり組んでいきたいというふうに思っております。それは、どこも皆さん、そういうふうな思いで対応されているんではないでしょうか。