知事の記者会見
メインメニュー
知事のマニフェスト 知事の発言・寄稿 知事記者会見 県議会知事提案説明 知事からのメッセージ 知事交際費の執行状況 プロフィール トップページ 写真で見る主な活動


令和3年1月19日(火) 午前10時
1 知事発言

 皆様おはようございます。1月19日火曜日午前10時、定例記者会見を始めさせていただきます。
 
(1)クラウドファンディングを活用した石採祭車(いしどりまつりぐるま)の鉦(かね)新調の資金募集について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/bunkazai/crowdfunding2021.html
 それではですね、今日はですね、発表事項は1点でございます。
 クラウドファンディングを活用した石採祭車の鉦新調の資金募集についてでございます。
 愛知県は、全国最多の五つの山車まつりがユネスコ無形文化遺産に登録されたのを始め、多くの山車まつりが地域で大切に受け継がれてきた全国有数の地域です。
 本県は、こうした山車まつりの魅力を引き出し、更に発展させるため、2015年に「あいち山車まつり日本一協議会」を立ち上げました。
 協議会では、山車まつりの保存継承に向け、山車や山車まつり祭礼用具の保存修理に必要な資金を確保するため、2017年度から、インターネットを通じて広く資金を募るクラウドファンディングを活用した資金調達の支援を行っております。これまで、津島市と豊川市の保存団体に対する支援金を募集したところ、県民の皆様から多くの御支援をいただき、いずれも目標金額を達成することができました。
 今年度も協議会の会員である各保存団体に募ったところ、「津島石採祭車保存会南部車(つしまいしどりさいしゃほぞんかいなんぶしゃ)」から希望がありましたので、クラウドファンディングによる資金調達の支援を行うことといたしました。
 今回資金調達するのは、石採祭車(いしどりまつりぐるま)に取り付けられている真鍮製(しんちゅうせい)の鉦(かね)の新調費用であります。総事業費60万円のうち、30万円を目標金額としております。
 御支援をいただいた方には、支援金額に応じた返礼品として、山車との記念撮影や祭のオリジナルグッズ、さらには「尾張津島秋まつり」において、間近で撮影いただける許可などを用意しております。
 今回、鉦を新調する南部車(なんぶしゃ)は、石取祭(いしどりまつり)の発祥地といわれる三重県の桑名で江戸時代末期に製作された貴重な祭車(まつりぐるま)で、大正期に津島が譲り受け、地域の方々の努力で100年以上受け継がれているものです。長年受け継がれてきたこの貴重な祭車を、この先も保存、継承していくために、多くの方の御支援をお願いを申し上げます。
 今後も、あいち山車まつり日本一協議会の会長として、引き続き、愛知が誇る山車文化の魅力発信、保存継承に努めてまいります。
 ということで資料を御覧いただきますと、石採祭というのは、鉦をカンカンカンカン鳴らしていくお祭りですね。私も数年前に津島の秋まつりで拝見しましたが、いや、すごいもんだなと思いました。ああいう山車まつりは初めて見たね。ちょっとこう、山車があって、前にこう車がついているという珍しい形のやつですね。
 それをこう、カンカン鳴らす鉦がですね、もう大分経年劣化でひび割れているということで、本来の甲高い音が鈍い音になっているということなので、新調をするということでございます。真鍮製ということで。
 返礼品はね、ここにあるように3,000円コースから5,000円コース、1万、3万、5万、10万と、こういうコースでありまして、半纏(はんてん)からね、Tシャツからオリジナルバッグ、タオルなどなど、様々な返礼品があるということでございます。
 ということでね、10月の第1日曜日ということでございますね。この津島の秋まつりということでございます。
 これまでのクラウドファンディングの実績は、資料3ページにありますように、2018年度が豊川の国府祭中町(こうまつりなかまち)の山車改修プロジェクトでありまして、2019年度は津島の石採祭車保存会中部車(ちゅうぶぐるま)の山車の躯体(くたい)部分で、今回は南部車の鉦ということでございます。
 そうした形でまたしっかりとこの山車まつりを応援をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 ちなみに、津島の石採祭車は、1915年、大正4年に弥富から石取祭車を借りて奉祝祭礼を行ったことに始まったということで、105年の歴史があるということですね。その後、1916年、翌年に南部と北部、1917年に中部の有志がそれぞれ桑名から石取車を入手して、3車の祭車が出そろって以降、有志の手によって津島の石採祭車が受け継がれているということです。
 この南部車の本体は、江戸末期の1846年に大工、弥六(やろく)により作られたと、こういうことでございまして、非常に歴史のあるものでございます。昔は、今の名古屋とか愛知県内のいろんな山車もそうなんですが、古いやつを郊外というか田舎の方にお下がりに出して新しいやつを作るというのが、それが何といいますかね、本来ということであったんですが。なので、貴重なやつが結構郊外に行っているという例がありますね。その一つの例ではないかなというふうに思います。是非多くの方に御協力をいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 これがまず第1点でございます。

(2)新型コロナウイルス感染症について
https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/covid19-aichi.html
 続いてですね、今日の検査結果はまた午後3時40分に申し上げますが、昨日時点のですね、感染症の状況について、資料だけ5枚組でお手元にありますので、昨日の夜の時点のものをちょっと御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、最初のですね、70歳以上、高齢者の方の割合が15.7パーセント、感染経路不明の方の割合は43.6パーセントということでございます。
 そして2枚目、重症・中等症の方の割合でありますが、これは10.5パーセント、10.5パーセントということです。
 3枚目が検査件数と検査の陽性率でありますが、11日月曜日までですね、1週間前まで出ておりますので、御覧をいただければと思います。やはり1月4日の年始からですね、仕事始めから最初の1週間は件数が4,000件台後半ということで、年末年始のお休みの後ですね、どっと出てきたということだというのがよく分かります。
 そして、4枚目が感染経路の不明の割合ということです。
 そして最後にですね、5枚目、入院等の状況でありますが、入院者はですね、昨日より10人増えて720人、過去最多ということでございます。720人。そして、重症者も58人から2人増えて60人、60人でありまして、過去最多であります。愛知病院の入院者は2人減って25人でございます。施設入所が19人減って219人。名古屋の東横INNが1人増えて148人、豊川が2人増えて13人、安城が22人減って58人ということです。そして亡くなられた方は、7人亡くなられて死亡者330人ということでございます。ということで大変厳しい状況でございます。
 クラスターの方は、若干の人数のあれがありますが、新たなクラスターは発生をしておりません。
 そして、(入院者)720人のうち名古屋市内の分を申し上げますと、名古屋市内の入院の方は279人。279人のうち、市内の病院に227人、市外に52人ということでありますが、名古屋市外の方が市内の病院に10人ほど入っておられますので。10人でいいんだね。
【感染症対策局長】 9人です。
【知事】 9人か。9人入っておられますので、これを足すと236人か。なので、それはやはりなかなか厳しい状況であることは事実でございます。
 ということでですね、名古屋市内の状況は、大変医療状況はひっ迫をしているのは事実でありますので、そういう意味でですね、何としても新規の感染者を減らして、入院状況を改善をしていきたいというふうに思っております。
 なお、入院病床は、愛知県全体で1,102病床。そして、重症者の病床は103(病床)ということでありますので、今すぐ全く入らないかということではないんですが、名古屋及び特にまた最近は尾張部がですね、非常にこう増えてきている。いわゆる県所管、我々毎日発表させていただいております新規の感染者の中でも、県の保健所所管分というのが非常に増えておるというか。
 元々昔は、ちょっと前までは名古屋市の分が一番多かったんですが、今はもう県の所管分が一番多いので、そういう意味では、名古屋市に近い尾張部にこう、しみ出しているというのがよく見てとれるわけでありますが、大変厳しい状況でありますので、とにかく感染防止対策の徹底をお願いを申し上げたいと思います。
 ということで、愛知県は緊急事態宣言、そして緊急事態措置ということでございます。緊急事態宣言は1月14日から発出をし、直ちにですね、この宣言に基づく愛知県の緊急事態措置を1月14日から発動をいたしております。そして、昨日、1月18日から愛知県内全ての飲食店に営業時間短縮要請を行わせていただいております。午後8時まで、お酒の提供は午後7時まで。
 愛知県内、これまでは酒類提供の飲食店ということで3万店ということでありましたが、今度は4万店を対象にですね、午後8時までの時短要請を行わせていただいておりますし、様々な施設等々についても8時までの時短のお願いもさせていただいております。
 県民の皆様には、引き続きですね、感染防止対策の徹底をお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 昨日から、飲食店、時短要請が始まりましたけども、実際かなり店を閉めているところも見られるなと思いまして、知事の感触と期待を伺いたいと思います。
【知事】 とにかくですね、愛知県の感染状況、御案内のとおりでありまして。年末年始といいますか、年明けから大変新規感染者が増え、300人台から、430人、405人と、400人台を2回超えたという厳しい状況でありますし、入院状況もですね、600人を超えて700人、700人台をですね、またじわじわ増えてきているという状況でありますし、重症者の方も60人ということでございます。
 前はですね、ちょっと前は、いわゆるこの新規感染者が減ってくればですね、減ってくれば、大体1週間か10日ぐらいで、そのぐらい前に入られた方が退院されていかれますので、そういう意味では入院者もですね、新規の方が減れば減ってきたんですが、ここのところどうもですね、やはり段々中等症の方、そして軽症でも少し、高齢者の方や疾患を持っておられる方が増えてきているので、なかなか入院者がすぐに減っていかないという状況になっております。
 そういうことなので、特にこの季節も、寒い冬ということで感染症がはやりやすい時期でもありますので、何としてもですね、愛知県民の皆様の命と健康を守るためには、この新規の感染者の数を更に減らしていかなければいけないと。何としてもこの医療体制を持ちこたえていかなきゃいけないということであります。
 ということでありますので、大変御不便をおかけをいたしますが、そしてまた制約の多いことをお願いをいたしますけれども、この感染者、新規感染者を減らしていくためにも、この飲食店等の皆様には何とぞですね、御理解いただいて、この営業時間短縮の要請にですね、御協力をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
 あわせて、県民の皆様にもやはり、未来永劫(えいごう)ということではありません。まずは、一旦ここで抑え込んでいきたいということなので、2月7日までの緊急事態宣言についてですね、この緊急事態措置、感染防止対策の徹底に御協力をお願いを申し上げたいというふうに思います。
 昨日来からですね、様々に報道等々の状況、私も拝見をいたしまして、特に名古屋の繁華街のね、映像を多く拝見しましたが、大変心苦しい限りでありますけれども、何にせよ、相手はですね、見えないウイルス、未知のウイルス、この新型コロナウイルスでありますので、とにかく人と人との接触を減らした上で感染者を減らし、医療を何とか体制を確保して、県民の皆様の命を守っていきたい。そういう思いでありますので、よろしくお願いを申し上げます。
 ちなみにですね、午後申し上げますが、昨日151人ということになりましたので、昨日時点のですね、過去7日間の平均の新規陽性者数は260人を割りまして、257.7人。ですから、国の基準のステージ4からステージ3、レッドからオレンジになりました。なりましたが、なかなかですね、入院患者さん、私どもの場合、入院患者に入院待ちの入院調整の、今日でいえば22人というのを足して、それで1週間平均しておりますが、それが700人を超えておりますので。これは500人なんでですね、これがなかなか500人を切っていくのはなかなか。更に劇的に入院者の方が減っていかないと難しいんではないかなというふうに思います。
 とにかく我々として、何とか2月7日の緊急事態宣言の期限を迎えた折にはですね、何としてもそれは延長ではなく解除ということで持っていきたいというふうに思っておりますので、その点のですね、御理解と御協力を何とぞお願いを申し上げたいというふうに思っております。

【質問】 今のお話に関連しまして、宣言の解除のことなんですけれども、新規陽性者数、入院者数、重症者数の、この三つを全てクリアしないとなかなか厳しいというところなんでしょうか。それとも、この入院者数をクリアできれば解除も考えられるというところなんでしょうか。
【知事】 というか、まだ20日ありますので、今の段階で申し上げることではないと思います。
 要は、まだ始まったばっかりなんでね。昨日からですかね、時短要請は。ということなので、まだちょっと申し上げる段階ではないと思いますが。ただ、やはりこの新規陽性者数、入院患者数、重症者数、この点はやはりしっかり見ていかなければいけないということだと思います。
 確かに、数値を見ますとね、傾向的にやっぱり仕事始め、年始の最初の1週間が、年末年始お休みだった方が、病院が4日から開いたのでどんと来て、先ほどの検査件数を見ていただければお分かりだと思いますが、もう4,000件台の後半ですもんね、もう。4,600件とか700件、700件はいってないか。4,500件、4,600件というのが毎日でしたもんね。
 ですから、そういう中で感染者が非常に出てきた。それから比べれば、先週、今週と少し右肩下がりかなということで、それで新規の感染者も260人を切ったということでありますが、先ほど申し上げたように、やはり入院患者さんが700人をね、7日間平均で超えておりますので、これが500人の水準ぐらいまでいくというのは、もう更に減っていかないと難しいと思いますので。
 という意味で、是非ともですね、県民の皆様にはこうした状況を御理解いただいて感染防止対策の徹底ですね、行動の自粛、人と人との接触を減らしていくということに是非御理解と御協力をお願いを申し上げたいというふうに思っております。

【質問】 この新型コロナに関してなんですけれども、昨日ですね、静岡県内で変異種への感染が報告されました。それはどうも市中感染のようだということで。隣県でのことなので、知事の受け止めと、現時点で愛知県内での報告例などあるのでしょうか。その点も、もし情報があったらお願いします。
【知事】 昨夜ですね、昨日の夜、変異種のウイルスの発見ということの発表と報道を、私もその時点で拝見をいたしました。感染力が非常に強い変異型のウイルスということでありますので、これは相当警戒をしていかなければならないということだと思っております。
 いずれにしても、我々はですね、とにかく新規の陽性者、感染者の方、その濃厚接触者、そしてまた関係の方々の検査をですね、丹念に丹念にやってですね、そして医療に結びつけていくということをしっかりとやっていきたいというふうに思っております。なので、日々のですね、そこの状況は引き続きですね、しっかりと注視をしていきたいというふうに思っております。
 なお、秋冬を前にして大きな課題でありましたこの検査件数の確保、検査体制の確保ということにつきましては、10月の下旬から「診療・検査医療機関」をですね、順次指定をさせていただき、今愛知県内で1,453のですね、医療機関の皆様にこの新型コロナウイルスの検査と診療をね、御協力をいただいております。
 大体、愛知県内の医療機関は5,800なので、大体4分の1ぐらいですかね、ということでお願いしておりますので。それだけありますとね、やっぱり一つのところで20件としても、ほぼほぼ1日で3万件近い検査能力があるということなので、その検査体制、検査能力は何とか確保できたかと思っております。
 ということなので、今言われた変異型のウイルスについてもですね、もし何かあれば必ずその検査に引っかかってくると思いますので、その点はしっかりと注視をしていきたいというふうに思っております。
 それと、今回の変異ウイルスというのは、やはり感染力が強いということを言われておりますので、そういうことからいたしましても、やはりですね、ここのところなかなか減っていかないこの入院患者さんの数を見ていきますとね、やはり病床の確保を引き続きですね、これはしっかりとやっていかなければいけない。また、県内の医療機関の皆様には、引き続きですね、この病床確保のお願いをですね、させていただきたいというふうに思っておるところでございます。
 これは、1,102の確保病床ということでありますが、確実にこれを稼働をさせていくということとですね、あわせて、更にこれの上積みということを、今関係の医療機関の皆様と個別に協議、話合いをさせていただいているというところでございます。
 そういう中で、その協議、お願いのときにですね、文書等々で、今は個別にもう、個別の医療機関、71の医療機関にですね、これまでもコロナの患者さんを受けていただきましたのでお願いをし、要請をし、そして積み上げてきたわけでありますが、引き続き今後も同じやり方でありますけれども、その折にですね、法律に基づく文書の要請もあってもいいのかなということを先週申し上げ、そういうことからして、この特措法のですね、31条の要請というのが使えるのかということを国に意見照会をといいますかね、しておりましたが、この度ですね、この度というか昨日だな、昨日国の方から回答がありまして、医療機関の病床確保についての要請は、特措法31条は、これは適用できないという返答がありました。
 これはですね、この条文というのは、病原性が非常に高い感染症が発生した場合、「エボラ出血熱」のようなということだそうでありますが、都道府県知事による通常の協力依頼のみでは医療の確保ができないような場合を想定をして、そういったところに、医療機関にですね、しっかり医療をやるようにというふうに要請するというのがこの31条の趣旨だということで。
 医療機関への病床確保は、感染症法16条の2というのがありましてね、こちらの方はですね、まん延を防止するため緊急の必要がある場合はですね、医師その他医療機関に対し、まん延を防止するための必要な措置の実施に対し、必要な協力を求めることができると。協力を求めることができる。協力要請、協力依頼ですね、これが使えますよと、こういうことでありますので、この感染症法の16条2の協力の要請という形で、各医療機関に文書等でお願いをしていければかなというふうに思っております。
 なお、同じようにこれを照会していた大阪府さんの方にもそういうふうに答えたというふうには聞いております。