1歳から9歳までの子どもの死亡原因は「不慮の事故」が最も多く、また、死亡にいたらないまでも、事故は日常生活の中で多発しています。事故は”全く予測できない”と以前は考えられていましたが、最近では子供の事故においては、予防可能な事故が多くあることがわかってきました。
わが子を事故から守るために自分たちで出来ることは何なのか?一緒に考えていきましょう。
月・年齢
新生児
起きやすい事故
周囲の不注意による事故 窒息
- 誤って上から物を落とす
- クーファンごと赤ちゃんを落とす
- 上の子が抱き上げて落としたり、物を食べさせたりする
- まくらややわらかい布団による窒息
【予防ポイント】
- 赤ちゃんの周囲には何も置かない
- 抱いたまま転倒しないよう、足元も片づける
- 安定した靴をはく
- 赤ちゃんから目を離さない
- 敷き布団は硬めを使用する
月・年齢
1か月~6か月
起きやすい事故
転落
- ベッド、ソファなどから落ちる
【予防ポイント】
- ベッドの柵は必ず上げる
- ひとりでソファ、椅子などに寝かさない
やけど
- 誤って上から熱い物を落とす・こぼす
- 熱い湯のシャワーをかけてしまう
【予防ポイント】
- 赤ちゃんが近くにいるときや、抱いたまま熱いものを扱わない
- 風呂やシャワーは必ず湯温を確認
月・年齢
7か月~12か月
起きやすい事故
誤飲・中毒・窒息
- たばこ、医薬品、化粧品、洗剤、コイン、などを誤って飲む
- お菓子、豆などの食品がのどにつまる
【予防ポイント】
- 多いのはタバコの誤飲。危険なものは赤ちゃんの手の届かない場所へ置く
- 引き出しなどにはストッパーを
やけど
- 炊飯器や加湿器の蒸気にさわる
- アイロン、ストーブにさわる
- ポット、鍋をひっくり返す
- テーブルクロスをひっぱり、スープやコーヒーなどをかぶる
【予防ポイント】
- 熱源は床に置かず、すべて赤ちゃんの手の届かない所へ
- ストーブに安全柵をつける
- 食べ物・飲み物をテーブルの端に置かない
- テーブルクロスをしない
- 台所に赤ちゃんが入れないよう柵などをつける
転落・転倒・はさむ
- 扉、階段、玄関、ベッド、ベビーカー、イス
【予防ポイント】
- 階段や段差のある所には柵など転落防止対策を必ずする
- 安全を確認しての開け閉め
溺れる
- 浴槽や洗濯機に落ちて溺れる
- わずかな量でも残し湯はしない
【予防ポイント】
- 浴室に鍵を
- 入浴時、水遊び時は目を離さない・ひとりにしない
車中のけが
- 座席からの転落
- 交通事故
【予防ポイント】
- 必ずチャイルドシートを使用する
月・年齢
1歳~4歳
起きやすい事故
転落・転倒
- ベランダや階段などからの転落
【予防ポイント】
- 箱、家具など踏み台になるようなものをベランダや窓際に置かない
やけど
- 炊飯器や加湿器の蒸気にさわる
- アイロン、ストーブにさわる
- ポット、鍋をひっくり返す
- スープやコーヒーなどをかぶる
【予防ポイント】
- ストーブ、アイロン、ポット、鍋などやけどの原因になるものに子どもがふれないようにする
- ストーブなどには安全柵をつける
溺れる
- 浴槽に落ちて溺れる
- 水遊び中の事故
【予防ポイント】
- わずかな量でも残し湯はしない
- 浴室に鍵を
- 水遊び時はライフジャケットをつける・目を離さない
誤飲・中毒・窒息
- 医薬品、化粧品、洗剤、コインなど、あらゆるものが原因になる
- お菓子、豆などの食品がのどにつまる
【予防ポイント】
- 危険なものは子どもの手の届かない所へ
- ピーナッツなど乾いた豆類を食べさせない
自転車事故・交通事故
- 補助いすからの転落・自転車ごとの転倒
- 道路への飛び出し
【予防ポイント】
- 自転車の補助いすに乗せるときは自転車専用ヘルメットを着用させる
- 手をつないで歩く
火遊びによる死傷
- ライター、マッチなどによる火遊び
【予防ポイント】
- チャイルドレジスタンス機能つきライターを使い、子どもの手の届かない所に置く
愛知県でも、不慮の事故による死亡原因を年齢別にみると、0歳児では不慮の窒息が圧倒的に多く、1~4歳、5~9歳では不慮の溺水が多いのが特徴的です。
交通事故による死亡数は年齢とともに増加しています。その背景には、年齢とともに広がってゆく子どもの生活様式の変化があります。乳幼児においては、家庭内での事故予防が大切です。
飲み込んだ異物により、対処の仕方が異なります。わからないときは”119番”で聞いてください。
- 何を飲んだか
- いつ飲んだか
- どれだけの量を飲んだか
- 顔色が悪いなどいつもと違うところはないか
- けいれんを起こしていないか
- 意識がはっきりしているか
- 誤飲したものの容器、袋、説明書などを持って行く
子どもが毒物(薬、化学薬品、有害植物など)を飲み込んだ場合は、毒物の種類によって応急手当の方法が異なります。わからないときは、
”119番”、”かかりつけの医師”、又は、”中毒110番”へ問い合わせてください。
(財)日本中毒情報センターの電話番号
大阪中毒110番
072-727-2499(24時間365日対応)
つくば中毒110番
029-852-9999(9時から21時365日対応)
たばこ誤飲の場合の専用電話
072-726-9922(24時間テープによる情報提供)