ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 組織からさがす > 農業経営課 > 【あいち農業イノベーションプロジェクト】愛知県が開発したSGF法を用いた「環境核酸濃縮キット」のテスト販売を開始します!

本文

【あいち農業イノベーションプロジェクト】愛知県が開発したSGF法を用いた「環境核酸濃縮キット」のテスト販売を開始します!

ページID:0626843 掲載日:2026年2月6日更新 印刷ページ表示
2 飢餓をゼロに9 産業と技術革新の基盤をつくろう

 愛知県では、STATION Aiプロジェクトの一環として、愛知県農業総合試験場(長久手市)とスタートアップ等が連携して新たな農業イノベーションの創出を目指す「あいち農業イノベーションプロジェクト」を2021年度から実施しています。
 この度、農業総合試験場と株式会社ニッポンジーン(東京都千代田区)の共同研究により水や土壌などの“環境中の核酸※1”を濃縮・回収できる「環境核酸濃縮キット」を開発し、テスト販売を開始しますのでお知らせします。
 本キットを用いることで、専門的な知識や設備がなくても環境中の核酸を採取できます。植物病害リスクの調査をはじめ、生物多様性調査や学校での活用など、幅広い分野での利用が期待されます。

※1 水や土壌などの環境中に存在する、生物由来の微量なDNAやRNAの断片。これを分析することで、生物を直接捕獲・観察することなく、その場所にどのような生物が生息しているかを効率的に把握することができる。

1 開発の背景

 環境中の核酸を採取・分析する技術は、農業において需要が増加しています。例えば土壌に潜む病原体の診断や、環境保全型農業における生物多様性評価などで活用が始まっています。しかし、環境中の核酸の回収には専門知識や専用設備が必要であり、一般的な普及には課題がありました。
 この課題を解決するため、愛知県は2021年に、環境中に低濃度で存在する核酸を効率的に濃縮・回収する新技術「SGF法※2」を開発しました。
 今回の共同研究では、このSGF法を誰でも容易に実践できるようにするため、核酸の採取から分析に必要な器具をパッケージ化した「環境核酸濃縮キット」の開発に取り組みました。 

※2 DNAやRNAを吸着する特性を持つガラス繊維(Suspended Glass Fiber)を利用して、環境中の核酸を濃縮する技術。【参考1】

2 環境核酸濃縮キットの概要

 本キットは、池、水田、水耕施設などの「水」からの核酸回収を目的とした「SGF-water」と、農地の土壌を対象とする「SGF-soil」の2種類です。
 付属の手順書に従うことで、誰でも簡単に、従来手法の30%以下の作業時間で環境中の核酸の濃縮・回収が可能です。
 販売は、2026年2月18日(水曜日)から開始予定で、購入方法は株式会社ニッポンジーンのWEBサイト(https://nippongene-analysis.com/order/)を御確認ください。

環境核酸濃縮キット
 写真 環境核酸濃縮キット
 左:SGF-soil 右:SGF-water

核酸濃縮キットを用いた環境中の核酸の濃縮・回収の流れ
 図 核酸濃縮キットを用いた環境中の核酸の濃縮・回収の流れ

3 今後の展望について

 本キットを活用し、水耕施設の養液や農地の土壌から核酸を回収し、PCR法等※3により解析することで、病原体が植物に感染し症状が現れる前の段階(発病前)で病原菌を検出できます。これにより、農業者は予防的な防除対策を実施することが可能となります。
 また、農業分野に限らず、環境中の核酸は生物多様性調査、外来生物対策、漁業資源管理や建設工事等の環境アセスメントなど、幅広い分野で利用されています。本キットは利用場面を選ばないため、これらの分野への活用も期待されます。
 さらに、「誰でも簡単に環境中の核酸を採取できる。」という特性点から、学校など教育現場での教材としての活用も見込まれ、幅広い分野での利用が期待されます。

※3 特定のDNA領域を数時間で数百万倍以上に増幅し、解析できるようにする技術。

【参考1】SGF法について

​ 愛知県が開発した、細かく砕いて水に混ぜたガラス繊維がDNAやRNAを吸着する性質を用いて核酸を濃縮・回収する技術。ガラス繊維ろ紙を水中で破砕して懸濁状に加工し、検体の水(土壌懸濁水を含む)に少量混ぜることで、検体中の極微量の核酸が速やかにガラス繊維に吸着・捕捉されるため、ナイロンメッシュ等のフィルターを使って、ガラス繊維を回収し、市販の試薬で核酸を抽出する。

開発機関:愛知県農業総合試験場
特許番号:第7428326号
問合せ:愛知県知的所有権センター
    電話 0561-76-8318
    URL  https://www.pref.aichi.jp/soshiki/san-kagi/0000047469.html

SGF法紹介動画の二次元コード
SGF法紹介動画
県農業総合試験場公式YouTubeチャンネル

【参考2】株式会社ニッポンジーンについて

所在地:東京都千代田区神田錦町一丁目5番地 金剛錦町ビル(本社・東京営業所)
富山県富山市問屋町二丁目8番16号(総合研究所)
代表者:代表取締役社長 米田 篤史(よねだ あつし)
設立:1982年1月25日
事業内容:遺伝子工学研究用試薬、体外診断用医薬品、検査・診断試薬の開発及び製造。バイオテクノロジーに関する新規技術開発及び受託研究
連 絡 先:【株式会社ニッポンジーン問合せ先】
    TEL:03-3518-0835(担当:永井)
    e-mail:support@nippongene-analysis.com
    会社URL:https://www.nippongene.com

株式会社ニッポンジーンのロゴ

【参考3】あいち農業イノベーションプロジェクトについて

 愛知県では、農業総合試験場や大学が有する技術、フィールド、ノウハウとスタートアップ等の新しいアイデアや技術を活用した共同研究体制の強化を図り、新しい農業イノベーションの創出を目指す「あいち農業イノベーションプロジェクト」を2021年度から開始しています。
 現在、2022年度に選定した18課題について、農業総合試験場とスタートアップ等が共同で「研究開発型」のイノベーション創出事業に取り組んでいます。
 また、2026年度から新たに3年間の共同研究開発に取り組む5課題を、今年度選定しました。
 このほか、2024年度からは、県の普及指導員がスタートアップ等と産地を結び、現場の「ほ場」で既存技術の応用や機器の改良、アプリの開発などを行い、課題解決に必要な新技術の迅速な導入を目指す6課題の「現場フィールド活用型」のイノベーション創出にも取り組んでいます。

「研究開発型」イノベーション創出における課題の概要 [PDFファイル/318KB]

このページに関する問合せ先

(本共同研究開発に関すること)
愛知県農業総合試験場
環境基盤研究部生物工学研究室
担当:稲垣、福田
電話:0561-41-9512(ダイヤルイン)
メール:nososi@pref.aichi.lg.jp

(プロジェクト全般に関すること)
愛知県農業水産局農政部部農業経営課農業イノベーション推進室
イノベーション推進グループ
担当:井手、久米
電話:052-954-6413(ダイヤルイン)
メール:nogyo-innovation@pref.aichi.lg.jp

Adobe Reader
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)