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愛知県では、中部国際空港島及び周辺地域(以下「当エリア」という。)を、5G※1等デジタル技術を活用したオープンイノベーションフィールドに位置付け、2030年に世の中での普及が見込まれる近未来の事業・サービスを、当エリア内において先行して実用化することを目指す「あいちデジタルアイランドプロジェクト」を昨年度から推進しています。
今年度の事業は、5G等デジタル技術を活用した5つの実証実験と、当エリアの企業・施設と国内外のテック企業※2等とのマッチングを両輪として実施します。
実証実験は、9月29日(金曜日)のアバターロボット※3を皮切りに順次開始し、2024年3月13日(水曜日)から15日(金曜日)に愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」で開催予定の産業展示会「SMART MANUFACTURING SUMMIT BY GLOBAL INDUSTRIE(スマート マニファクチャリング サミット バイ グローバルインダストリー)(以下「SMS※4」という。)」において、その集大成として取組、成果を披露します。
事業名 [委託事業者] |
目 的・テーマ |
内 容 |
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データ活用 |
生体認証※5システム [パナソニック コネクト株式会社] |
顔認証によるスムーズな移動、施設利用 |
〇生体認証(顔認証)システムを活用したSMSでの入退場、店舗での決済、モビリティ利用等を実現。 |
人流・属性データを 活用した行動変容 [トヨタ紡織株式会社] |
中部国際空港及び愛知県国際展示場での顧客満足度の向上 |
〇来場者の属性を推定し、顧客満足度向上につながる行動変容の機会を提供。(情報提供ロボット、デジタルコンテンツバス等を活用。本表下の【参考】に記載。) |
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デジタル空間 |
デジタル空間を 活用した展示 [KDDI株式会社] |
デジタル空間を活用した展示内容の充実 |
〇MR※6ゴーグル等を利用し、現実には搬入が難しいプラント等大型の展示物をデジタル空間上に出展。 〇分解、組立、回転、拡大、縮小等の表示を実現。 |
展示会場の デジタルツイン※7 [株式会社NTTデータ東海] |
個人の嗜好に合った訪問すべきブースのリコメンド |
○SMS展示会場をデジタル空間内に再現し、この空間内で、複数の嗜好をもった来場者の各ブースへの訪問に係る動きを再現。 〇このシミュレーションをもとに、事前に人の動きを予測するとともに、SMS当日は来場者個人に対し、個人の嗜好やブース毎の混雑状況を考慮し訪問すべきブースをスマートフォンでリコメンド。 |
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ロボット |
アバターロボット [avatarin(アバターイン)株式会社] |
時間や場所に制約されない瞬間移動の実現 |
○SMSにおいて、20台以上のアバターロボットを、5Gを活用し同時稼働させ、海外を含む遠隔地からのSMSへの参加等を実現。 ○案内業務、観光地訪問を実施。 (愛知県国際展示場、常滑市内観光地、空港施設等) |
【参考】デジタルコンテンツバス
走行位置に合わせた情報提供やエンターテイメント体験ができるバス
〈イメージ〉
事業名 [委託事業者] |
事業の目的 |
事業の内容 |
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ビジネスマッチング コーディネート [PwCコンサルティング合同会社] |
当エリアを活用した国内外のテック企業等による5G等デジタル技術の実証実験、実装の促進 |
○当エリアの企業・施設と、国内外の企業が有する5G等デジタル技術とのビジネスマッチング。 〇5G等デジタル技術を活用した実証・実装の意向を有する企業等の課題に、ワンストップ窓口にて対応。 |
中部国際空港及び周辺地域において、5G等デジタル技術を活用した近未来の事業・サービスの実用化を目指すため、あいちデジタルアイランドプロジェクトで実施する実証事業間の連携や、エリア企業・施設への周知、協力の促進を目的としたフォーラム(会合)の場を設置。
アバターロボットの活用により、子どもの学習に資するような施設へ気軽にアクセスし、場所に縛られることなく自由に学ぶ機会を創出する実証実験を以下の通り実施します。
【実証実験の概要】
日 時 |
2023年9月29日(金曜日) 午後5時から午後6時まで |
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場 所 |
常滑市 Flight of dreams(フライト・オブ・ドリームズ) (愛知県常滑市セントレア1丁目1) |
参加者 |
放課後児童クラブ「フォルケホイスコーレ児童クラブまるの」(宮崎県都城(みやこのじょう)市) 小学1年生~5年生(45名程度) |
実証内容 |
児童が、フライト・オブ・ドリームズにあるアバターロボット5台を遠隔操作し、航空機に関するワークシートに基づき学習を行います。 |
実証の ポイント |
本実証は、子どもの学習支援の場において、帯同する人員をつけずにアバターロボットを活用した学習の有用性や走行の安全性を検証する日本で初の試みとなります。 本実証を通じ、ロボットの導入にかかる人員コスト削減を目指し、将来的な社会実装につなげます。 |
○実証イメージ
○実証で使用するアバターロボットnewme(ニューミー)
○その他
今後のアバターロボットを活用した実証実験の御案内や当日の様子などは、10/5(木曜日)から以下avatarin株式会社のWebサイトにて順次公開予定です。
(Webサイト:https://about.avatarin.com/areasolution/aichi/digital2023/)
財布やスマートフォンを携行することを手間に感じるシーン(キャンプ、BBQやマリンスポーツ)において顔認証システムによりハンズフリーで買い物ができる利便性の需要を調査する実証実験を実施することとし、モニター(各日25名、先着順)を以下のとおり募集します。
【実証実験の概要】
日時 |
2023年10月7日(土曜日)・8日(日曜日) 午前11時から午後4時30分まで 注:悪天候の場合は、10月14日(土曜日)・15日(日曜日)に延期します。 延期とする場合は、10月6日(金曜日)午後3時までに申込時に御記入いただいたメールアドレス宛て御連絡いたします。 |
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場所 |
常滑市りんくうビーチ「SEA AND SKY TERRACE」 (愛知県常滑市りんくう町2丁目りんくうビーチ) |
モニター 募集人数 |
50名(各日25名) 先着順 |
申込期限 |
2023年10月5日(木曜日)正午まで(募集枠が埋まり次第終了) 注:応募結果については、10月6日(金曜日)午後3時までに申込時に御記入いただいたメールアドレス宛て御連絡いたします。 |
申込方法 |
あいち電子申請システムより申込み (URL) https://www.shinsei.e-aichi.jp/pref-aichi-u/offer/offerList_detail?tempSeq=81510 |
モニター特典 |
飲食物を税込600円以上御購入で500円引き(割引は1回のみ) |
備考 |
本実証実験を体験いただく際には、当日、現地にて顔写真及びクレジットカード番号等の登録が必要になります。 |
○実証イメージ
○顔認証決済システム・使用機器
パナソニック コネクト株式会社の顔認証クラウドサービス「KPAS(ケイパス)クラウド」を利用します。
○顔認証決済の安全性
「生体認証システムの実証実験」の実施に当たっては、顔に関するデータを取得します。これは、個人情報に該当し、取得に当たっては、事前に必ず同意を得た上でデータを取得します。取得した顔画像データは暗号化され厳格に管理され、また、本事業実施期間終了後は、削除されます。
【用語説明・補足】
※1 |
5G (第5世代移動 通信システム) |
5th Generationの略称。最初の移動電話で使われていた技術から数えて、5世代目の技術。「超高速」、「超低遅延」、「多数同時接続」といった特徴を持つ新しい移動通信システム。 |
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※2 |
テック企業 |
テクノロジー、特にデジタルのテクノロジーを活用してビジネスを行っている企業。 |
※3 |
アバターロボット |
通信により自分の分身のように動かすことができるロボット。 |
※4 |
SMS |
フランスのマクロン大統領が、経済金融大臣時代に提唱したヨーロッパ最大規模の総合的な産業展示会「グローバルインダストリー」の日本版として、愛知県国際展示場の運営事業者の代表企業であるGLイベンツが、2024年3月13日(水曜日)~15日(金曜日)に開催予定。 |
※5 |
生体認証 |
指紋や顔、網膜や虹彩、静脈など、人間の身体的特徴を用いて本人を特定する認証方式、あるいは認証システム。 |
※6 |
MR |
複合現実(Mixed Reality)の略称。仮想世界と現実世界の情報を組み合わせて両者を融合させる技術。 |
※7 |
デジタルツイン |
現実空間の、ヒト・モノ・コトの様々なデジタルコピーをサイバー空間上に表現する先進技術。 |
愛知県経済産業局産業部産業振興課次世代産業室
デジタル戦略調整グループ 松岡
デジタル技術活用促進グループ 稲吉
電話:052-954-6136
内線:3452
メール:jisedai@pref.aichi.lg.jp