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雨水の貯留・浸透施設
雨水の貯留・浸透の必要性
近年は、都市化により土地の雨水貯留・浸透量が低下し、短期間に多量の雨が河川などに流出しやすくなっています。その結果、都市機能に大きな被害をもたらす都市型水害が発生しています。
平成12年9月の東海豪雨、平成20年の8月末豪雨では、多くの浸水被害が発生しました。大雨による浸水被害から街を守るためには、雨水をすみやかに排水すると共に、地下などへ貯留・浸透させることが必要です。
また、短時間で局地的に多量の降雨がある、いわゆるゲリラ豪雨の被害が増加しており、この被害軽減にも雨水貯留浸透の推進が不可欠と考えられています。
浸水対策以外においても、雨水を地下に浸透させることにより、地下水を涵養させたり、ヒートアイランド現象の緩和を図ることができるなど様々なメリットがあります。

東海豪雨による浸水の様子
雨水の貯留施設
雨水の貯留方法としては、公園やグランドなどを周囲よりも低く建設し、調整池としての機能を持たせることがあります。また、街の中でそれが不可能な場合は、道路や建物の地下に大きな貯留施設の建設を行うことがあります。
また、各家庭においては、下水道の整備により不要になった浄化槽を雨水貯留用に改造したり、新たに雨水貯留槽を設置することにより、浸水対策だけでなく、ガーデニングの散水、洗車などに再利用することができます。これらの雨水貯留施設等については、その工事費の一部を補助している市町村があります。詳しくは、各市町村へ問合せください。
その他、雨水の浸透施設についても助成をおこなっている市町村がありますので各市町村へ問合せください。
雨水流出抑制施設(貯留施設、浸透施設)に関する助成制度のある市町村(令和3年度末現在)
豊橋市、岡崎市、一宮市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、犬山市、江南市、小牧市、東海市、大府市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、愛西市、清須市、北名古屋市、弥富市、みよし市、あま市、長久手市、東郷町、豊山町、大口町、扶桑町、大治町、蟹江町、東浦町、幸田町、設楽町
愛知県では、雨水流出抑制施設などの助成制度を紹介するためのリーフレットを作成していますので参考としてください。
雨水の浸透施設

雨水浸透施設のイメージ
雨水浸透施設は、ます等の側面や底面に浸透のための孔をつけたもので、その周辺は砕石等の充填材で囲まれています。雨水はます等の側面や底面から地中へ浸透します。
このように、雨水浸透施設が雨水を地盤へ浸透させる仕組みは単純です。浸透の能力は地盤に大きく左右されますが、ある一定量の雨水は常に浸透させることができます。
雨水浸透施設で雨水を積極的に浸透させることによって、下水道施設へ流出する雨水が減ります。このように、浸透施設には、雨水の流出を抑制する効果があります。
浸透ます

浸透ますのイメージ
浸透トレンチ

浸透トレンチのイメージ
浸透側溝

浸透側溝のイメージ
浸透性舗装

浸透性舗装のイメージ
雨水浸透施設の事例

浸透ます

浸透管