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小児・AYA世代のがんについて

ページID:0343851 掲載日:2024年8月26日更新 印刷ページ表示

小児がんについて

小児がんとは

 「小児がん」は、具体的に定義された言葉でなく、白血病、脳腫瘍、神経芽腫といった小児期に多いがんの総称です。
 大人のがんは、胃がんや肺がんといった上皮系の悪性腫瘍が大部分を占めます。しかし、小児がんは、白血病を始めとした血液のがんや脳腫瘍など中枢神経系の腫瘍が多いのが特徴です。

主な小児がん

白血病 血液のがんです。小児がんのうち約40%を占めます。

脳・中枢神経系

脳腫瘍 頭蓋骨(ずがいこつ)の中にできた腫瘍です。白血病に次いで多く、小児がんの約20%を占めます。子どもに多い脳腫瘍はグリオーマ(神経膠腫(しんけいこうしゅ))、胚(はい)細胞腫瘍、髄芽腫(ずいがしゅ)などです。
神経芽腫 交感神経のもとになる細胞から発生する腫瘍です。腎臓の上にある副腎や交感神経節(背骨のわき)などから発生します。
悪性リンパ腫 リンパ節、脾臓(ひぞう)、骨髄(こつずい)など、細菌やウイルスの排除などの免疫機能をつかさどるリンパ組織から発生するがんです。リンパ組織は全身に及んでいることから、全身のあらゆる部位に発生する可能性があります。
ウィルムス腫瘍
(腎芽腫)
子どもの腎臓にできる腫瘍です。胎児期にある程度大きくなり、ほとんどが乳幼児期に発症します。

出典:国立がん研究センター小児がん情報サービス

 

愛知県における小児がん罹患者数、罹患割合(%)(出典:愛知県のがん統計(2019年データ)、年齢:0歳から19歳以下)

 
  合計 1位 2位 3位
0~4歳 52人

白血病 22人

〔42.3%〕

悪性リンパ腫 7人

〔13.5%〕

脳・中枢神経系 5人

〔9.6%〕

5~9歳 34人

白血病 13人

〔38.2%〕

悪性リンパ腫 7人

〔20.6%〕

脳・中枢神経系 4人

〔11.8%〕

10~14歳 32人

白血病 10人

〔31.3%〕

悪性リンパ腫 6人

〔18.8%〕

卵巣 4人

脳・中枢神経系 4人

〔いずれも12.5%〕

15~19歳 66人

白血病 14人

〔21.2%〕

甲状腺 10人

〔15.2%)

悪性リンパ腫 8人

〔12.1%〕

 

小児がん拠点病院、小児がん連携病院

 小児がん拠点病院は、厚生労働大臣が小児がん患者・家族が安心して適切な治療や支援を受けられる環境の整備等を目的として指定した病院(全国で15病院)です。


 小児がん拠点病院は、全国で7つのブロック(地域)ごとに指定されており、各種小児がんの治療や小児がん患者・家族の支援を行うとともに、ブロック内の小児がん医療連携の中心となる病院です。


 愛知県内では、東海・北陸ブロックの病院として、名古屋大学医学部附属病院が指定されています。


 また、小児がん拠点病院は、地域の「質の高い医療及び支援を提供するための一定程度の医療資源の集約化」を図るために、それぞれの類型ごとに小児がん連携病院を指定できるとされ、愛知県内では9病院が指定されています。

 詳しくは愛知県Webページ「小児がん拠点病院等」についてで紹介しておりますのでそちらを御確認ください。

病気療養児に対する教育について

【1 小中学生】
 小児がんを治療している病院には、長期入院患者のために、院内学級等が設けられている場合があります。
 医療機関内で小中学生に対する教育が行われている形態としては、
 ア 病院に併設されている特別支援学校やその分校
 イ 近隣の小中学校が病院に開設している病弱・身体虚弱特別支援学級
 ウ 病院近くの特別支援学校から病院に教師が派遣される訪問教育
などがあります。

院内学級等の情報については、以下のWebページをご覧ください。

【2 高校生】

 ○「愛知県内の高校に在籍する病気療養中の生徒への学習支援制度」

 病気やけがで⻑期⼊院、またはその後に⾃宅で療養している⾼校⽣を学習⾯で⽀援し学ぶ機会を保障するため、オンライン授業、コーディネーターによる相談等を実施しています。問い合わせ先は学校により異なりますので、下記のリーフレットをご参照ください。

 

愛知県内の高校に在籍する病気療養中の生徒への学習支援制度 [PDFファイル/1.04MB]

 

小児がん患者の支援に関する愛知県の取組

 病気療養児(入院前後や入院中)に対しては、教育面や医療面から様々なサポートが必要になります。教員や医療従事者(看護師、医療ソーシャルワーカー等)等の支援者が、日頃から病気療養児の支援に携わる中で困っていることやわからないことを情報共有し意見交換等を行うことで、相互の理解を広げ、今後の業務に活かすことを目的として平成28年度から研修会を実施しています。

 

 ○「令和6年度病気療養児の支援に関する研修会」の開催

 日時:2024年8月5日 午後2時から午後4時まで

 内容:病気療養児の支援に関する講義、情報交換を行い、教員や医療従事者等の支援者が困っていることやわからないことの解消を行う。

 講師:名古屋大学大学院医学系研究科 教授

 

小児がんに関する患者及び家族会

公益財団法人がんの子どもを守る会は、患児家族が直面している困難・悩みを少しでも軽減するよう活動を行っています。

公益財団法人がんの子どもを守る会

AYA世代のがんについて

AYA世代のがんとは

AYA世代(Adolescent and Young Adult、思春期世代と若年成人世代)に発症するがんには、他の世代に比べて患者数が少なく、0歳から19歳までには、白血病や脳・中枢神経系のがんの罹患が多く、20歳を過ぎると甲状腺、悪性リンパ腫が増え、その後女性特有のがん(乳房、子宮)が多くなる等、疾患構成の多様性が特徴となっています。

愛知県におけるAYA世代罹患者数、罹患割合(%)(出典:愛知県のがん統計(2019年データ)、年齢:15歳から39歳)

  合計 1位 2位 3位
15~19歳 66人

白血病 14人

〔21.2%〕

甲状腺 10人

〔15.2%)

悪性リンパ腫 8人

〔12.1%〕

20~24歳 110人

甲状腺 17人

〔15.5%〕

卵巣 14人

〔12.7%〕

悪性リンパ腫 13人

〔11.8%〕

25~29歳 151人

甲状腺 26人

〔17.2%〕

白血病 14人

〔9.3%〕

大腸(結腸・直腸) 12人

〔7.9%〕

30~34歳 318人

乳房 59人

〔18.6%〕

子宮 49人

〔15.4%)

子宮頸部 41人

〔12.9%〕

35~39歳 584人

乳房 137人

〔23.5%)

子宮 89人

〔15.2%)

子宮頸部 75人

〔12.8%〕

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