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コチョウランの超低コスト花茎発生のための局所冷房装置開発/農業総合試験場
コチョウランの超低コスト花茎発生のための局所冷房装置開発
コチョウランは、花茎の発生に25℃以下の低温が必要で、4~9月の高温期には温室全体を冷房するために多大な光熱費がかかっています。
そこで、花茎発生のための温度感応部位が株基部にあることを利用して、発泡スチロール製の箱形容器にクーラーの冷風を送り込み、さらに浸水させた不織布の気化熱により株基部及び根圏を冷やす、実用的な局所冷房装置を東海物産(株)と共同で開発しました(特願2009-25080)。
本装置の現地実証試験を行ったところ、慣行栽培に準じた温度(昼25℃、夜18~20℃)の局所冷房により90%以上の株で花茎発生がみられました。電力量は慣行の温室全体冷房と比較して、夏期は25%、秋期は30~50%削減されました。



現在は装置の作業性等の改善等を目的としてトンネル型に被覆する型を検討しており、さらに改良を進めています。
