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牛の繁殖技術の研究/農業総合試験場

ページID:0017354 掲載日:2008年11月28日更新 印刷ページ表示

牛の繁殖技術

 牛の繁殖技術には人工授精(AI)から受精卵移植(ET)、クローン技術に至るまで様々なものがあります。それらは、家畜の改良や畜産物の安定的な供給を目標に発展し、現在も研究が進められています。牛グループにおいても以下のような研究を行っています。

体外受精に関する研究

 体外受精とは、通常は牛の子宮内で行われる受精というメカニズムを体外の人工的な環境下で再現し、受精卵を得る技術です。体外受精には、(1)未受精卵子の採取、(2)成熟培養、(3)媒精(精子と卵子を受精させる段階)、(4)発生培養という工程があり、それぞれに合った培養液や条件が検討されています。受精卵をより安定的かつ効率的に得るために培養条件等に関する研究や、得られた受精卵を長期間保存するための研究を行っています。

体外受精

左:成熟培養後の卵子。卵子の周囲にあるのは卵丘細胞。
中央:媒精中の卵子。周囲には精子がいる。
右:発生培養後に得られた受精卵(胚盤胞)。

過剰排卵処理・採卵技術の研究

 過剰排卵処理・採卵とは、牛では通常1回に1個しか排卵しない卵子を、ホルモン処理によりいくつも排卵させ、さらに人工授精を行うことで体内に複数の受精卵を発生させ、これらの受精卵を子宮内に液を流して回収する技術です。黒毛和種(和牛)とホルスタイン種(乳牛)から、より多くの状態の良い受精卵を回収するための方法を研究しています。

クローン技術について

 クローン牛には、受精卵クローンと体細胞クローンの2種類があります。畜産研究部では、平成5年に受精卵クローン牛が誕生しています。その後、平成14年に乳牛の体細胞クローン(アイ)が誕生しました。そして平成16年にはこの体細胞クローン牛の人工授精による子供も誕生しています。この2頭の親子は現在も元気に暮らしています。

 現在、牛グループではクローン牛を直接生産するための研究は行っておりませんが、それに関連する技術(未受精卵子の保存など)の研究を行っています。

体細胞クローン牛

右:体細胞クローン牛の「アイ」
左:アイの子供「ミント」

問合せ

愛知県 農業総合試験場

電話: 0561-62-0085

E-mail: nososi@pref.aichi.lg.jp