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貝毒情報
貝毒とは
アサリなどの二枚貝類は、希に、海域に特定のプランクトンが特異的に増殖すると、そのプランクトンを摂食して毒を体内に蓄積することが知られています。
貝毒には麻痺性貝毒と下痢性貝毒の2種類があり、麻痺性貝毒では舌、口唇のしびれや運動失調、下痢性貝毒では下痢・腹痛等といった特有の症状が現れます。貝毒は調理などの加熱では消えません。
貝毒の原因となるプランクトンは、麻痺性ではAlexandrium属、下痢性ではDinophysis属が知られています。前者は主に春先、後者は夏に多く発生します。
貝毒は、海水中の原因となるプランクトン密度が低くなると、徐々に貝の体内から排出されて消失します。海のプランクトン量を定期的に調べることにより、貝毒の発生予察を行うことが可能です。
貝毒の監視体制について
愛知県は、アサリ日本一の生産県として、消費者に安全なアサリを届けられるよう、定期的なモニタリングを行っています。
貝毒原因プランクトン調査
水産試験場の調査船により、伊勢・三河湾において定期的に貝毒原因プランクトンの調査を行い、プランクトンの異常発生時には迅速な対応がとれるように努めています。
貝毒検査
行政と業界が連携して、アサリを中心に貝毒の検査を行っています。検査は、県が実施する「行政検査」だけでなく、愛知県漁業協同組合連合会による「自主検査」も行われています。また、プランクトン調査の結果、貝毒発生の恐れが高くなったときには臨時検査を行い、モニタリングの密度を高めています。
出荷自主規制
このように厳重な監視を行い、貝毒発生時には出荷自主規制の指導を行うことで、毒化したアサリが水揚げされない体制をとっています。
貝毒の毒量には、規制値が設定されています。麻痺性貝毒では貝のむき身重量1グラム当たり 4MU(マウスユニット)、下痢性貝毒では貝のむき身重量1キログラム当たり 0.16mgOA(オカダ酸)当量を超えた場合、当該海域の生産者は、直ちに出荷自主規制を行い、毒化した貝類が市場に出回らないようにします。
なお、個人で貝を採捕する場合は対象外ですので貝毒情報に注意してください。
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