愛知県水産試験場(内水面漁業研究所 三河一宮指導所)
施設の概要とアクセス
マス類養殖の経営安定と向上及び河川漁業の振興を図るため、バイオテクノロジーや育種等の技術を利用して付加価値の高い養殖品種の生産に関する研究、魚病対策や養殖技術に関する研究、河川漁業の調査・研究等を行っています。また、マス類の養殖について、魚病の診断や治療方法などの相談にも対応しています。

郵便番号 441-1222
所在地 豊川市豊津町柳不呂95
電話 0533-93-1433
ファックス 0533-93-1434
アクセス JR飯田線三河一宮下車 徒歩25分
※マスの絵が書いてある高架水槽が目印
最近の主な研究成果
バイオテクノロジーによる絹姫サーモンの生産
絹姫サーモンは、養殖しやすく成長の良いニジマスと味の良いアマゴまたは病気に強いイワナとの雑種で、それぞれの特性を兼ね備えた新品種です。この雑種はそのままでは生き残れないため、受精卵を温度処理して染色体が通常より1組多い三倍体にすると、生存できるようになります。
当所が昭和63年から開発に着手し、平成6年にニジアマが、平成9年にニジイワが水産庁の特性評価の確認が得られ養殖が可能になりました。愛知県特産のホウライマス(斑紋のないニジマス)を雌親とするニジアマ・ニジイワは、愛知県知事により「絹姫サ-モン」と名付けられました。現在は絹姫サーモンの安定生産に関する研究を行っています。
なお、絹姫サーモンを生産する時に行う三倍体にする操作は、染色体レベルであり、遺伝子組み換え体と違って遺伝子そのものを改変しないため、食品としての安全性に問題はありません。

河川漁業の振興に関する取り組み

マス類養殖業者への技術指導
マス類養殖は、特に稚魚期や親魚のへい死率が高いこと、使用できる医薬品が少ないことから、病気を養殖場に持ち込まない、いわゆる防疫が重要です。
防疫を効果的なものとするため、愛知県淡水養殖漁業協同組合内の愛知淡水養鱒研究会は、当所と協力して新たな防疫体制(防疫システム)を作り、平成15年度から運用を開始しています。
この防疫システムは、愛知県淡水養鱒研究会員間の魚病発生情報等を共有するものであり、マス類養殖における防疫システムのような取り組みは全国的にめずらしく、このシステムはマス類の安定生産に貢献するだけでなく、薬を使わない安全・安心な魚の供給にもつながっています。
問合せ
愛知県水産試験場 内水面漁業研究所 三河一宮指導所
電話:0533-93-1433
fax:0533-93-1434