ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 ホーム > 組織からさがす > 陶磁美術館 > 議事概要(令和元年度愛知県陶磁美術館運営会議)

本文

議事概要(令和元年度愛知県陶磁美術館運営会議)

ページID:0361493 掲載日:2019年9月28日更新 印刷ページ表示

議事概要(愛知県陶磁美術館運営会議)

 

○日 時:令和元年8月5日(月曜日)午後2時~午後3時50分

○会場:愛知県陶磁美術館本館3階会議室

 

○出席者

 ・委 員:伊藤(保德)委員、加藤委員、川上委員、柴垣委員、鈴木委員、高瀬委員、

      辻委員、前田委員、真山委員、安井委員、伊藤嘉章委員、(座長)

 ・事務局:玉山館長、神崎副館長、加藤総務課長、佐藤学芸課長

 

○議題

(1) 平成30年度事業報告について

(2) 平成31年度陶磁美術館の運営について

 

○会議の概要

委 員:毎年観覧者数の落ち込みが問題として取り上げられるが、これは展覧会の数を増やせば解決でき

    るものなのか。

事務局:展覧会の本数を増やすことで職員の負担も増加する。これ以上は展覧会の質的低下を招くので、

           現在の本数で今後も進めたい。

座 長:かつては新聞広報などがメインであったが、良さを伝えるメディアの急速な変化が起こっており、

    新しい方向で情報の出し方を画策している。

委  員:何か手応えはあるか。

座 長:SNSを用いた情報発信を始めたばかりなので、反応はこれから精査しなければならない。

        当館は大きな潜在力がある一方で、それを多くの人が知らない現状がある。新しい客層を巻き

     込みながらファンを増やす方法を真剣に考えていく。

委  員:展覧会はさまざまな種類を幅広く手がけている印象である。研究業績もしっかりしている。しかし、

          一方で 20〜30代の若い女性層やファミリー層の来場が少ない。今の美術館経営にはこの客

        層が欠かせないので、芝生広場など安全・安心な空間で1日過ごせるという魅力をもっと工夫して

        発信してもいいのではな いか。また、体験施設としての陶芸館も重要なので、やきものをつくるだ

        けでなく、どう使うかという場面まで含めたイベントを増やしてはどうか。

  委  員:昨年の織部向付の制作イベントに代表されるように、焼きあがった器に料理を盛り付けるという

           内容のものを開催している。その他花器制作イベントなど、陶芸館では普段から使うところまで

     含めたイベントを行っている。

委  員:インパクトのある伝え方が重要ではないか。現在開催されているインダス展においても、体系的

    にすごく良いものを見ることができ、衝撃を受けた。学芸の専門的立場だけではなかなか伝わら

         ないので、別視点から伝える方法を考えられないか。

座  長:「企画展」「特別企画展」から「企画展」「特別展」への名称変更や、当館に出かけたくなる仕掛け

          づくりを 努力していく。

         委  員:一般の客層はインパクトのあるものや、感動を求めて旅に出る。美術館の敷居を下げながら、

                   愛知県の魅力や産業観光の一環として女性層やインバウンドの需要などを作り出せないか。

         委  員:以前、春休みの期間に、私が加入していたロータリークラブのイベント「狛犬づくり」に主催者と

                   して参加した。ロータリークラブやライオンズクラブ、PTAに積極的な広報をしてもいいのでは。

                  また、芝生広場を活用して作家マルシェや野点など、条件を厳選したイベントを開催してもいい

                  のではないか。

         座 長:来館者が年間10万人を超えると、そのようなさまざまなイベントを開催する意義・可能性が出

                   てくると考えている。

         委 員:クラブツーリズムなどの団体に対する館の貸切はどうか。

         座 長:九州国立博物館では、福岡県と連携して修学旅行生を入れる例もある。

         委 員:常滑市では、若手作家が小学校で器作りを指導し、小学生が自分の制作 した器で給食を食

                   べるイベントが開催された。子ども達には記憶に残る良い経験となっていた。

         座 長:自分専用の器があるのは日本文化を代表する一例。瀬戸から広めていきたい。

         委 員:瀬戸市の一部の小学校では、体験授業として抹茶碗をつくり、六年生になったらその茶碗でお茶

                    をたてて保護者に振る舞う。非常に良い取り組みであるが、小規模でしか実現が難しいところ。

         委 員:家族連れや修学旅行生の記念になるものづくり体験ができても面白いかもしれない。そのほか、

              常設展や企画展の写真をどんどん撮れるように していくのはどうか。他方でミュージアムショップ

                   がないのはとも寂しい。

         座 長:最近は写真を撮りたい人が多いので、著作権の問題をクリアして実施していきたい。

         委 員:体験講座などで「自分で作った」という体験の価値の高さはとても重要。

      なんでもつくれるというコースと、期間限定のコースの2種類を設けてもいいのではないか。

     事務局:期間限定イベントはいつも企画展の内容に合わせて開催している。また陶芸初心者向けコース

                   も設けるなどの仕掛けづくりもおこなっている。外部講師の招聘も含め、さまざまな取り組みを行

                   いながら、まずは来館者数10万人を目指したい。

        委 員:今回、学芸員と展示を観覧したことで、色々と興味が湧き、やきものが身近な存在に感じられた。

                  教育的価値が非常に高いので、その成果をもっとPRできないか。例えば学校出前講座など、研究

                  紀要にその成果が掲載されているものの、多忙を極める学校教員たちからは流されてしまう可能

                 性が高い。学校現場でも活用しやすいように、イベントに対する子どもの反応をもっとわかりやすく

                 PRしてほしい。

        座 長:教育委員会と連携をとれないか。実際にどのような形で学校現場へ訴えるのが効果的なのか。

        委 員:愛知県のWebページに文化芸術の記事があるが、平成28年度までのものしかないので、現在

                  進行形の情報へ更新すべき。

               また、尾張校長会や三河校長会への呼びかけをしてみてはどうか。

        委  員:名古屋市東部の小学4〜5年生は授業の一環で瀬戸蔵ミュージアムに来ている。おそらく教育委

                  員会の企画ではないか。そういった部分でも連携できるのでは。

        委  員:信楽にスポットを当てたドラマ「スカーレット」の放送も開始される。

                 今回の日本六古窯イベントのように、関連させて何かできないか。

        座 長:六古窯イベントでは各産地の若手作家が語るオプションイベントも用意している。

                  ぜひ周知してほしい。

        委 員:日本のやきものは世界に誇れる。その部分をテレビやマスコミにPRしてもらい、理解を深めて

                  もらいたい。

座 長:当館は古今東西、世界各地の多岐に渡るやきものを収蔵している。そう      いった意味で日本

          一の潜在力をどう活かしていくのか。その部分を考えたい。

委  員:例えばIT企業の新人研修などで利用してみてはどうか。異なる分野を学ぶことで得られる見識も

         価値があるのではないか。

委  員:若い人の発信力にも繋がるので良い試みではないか。古くて新しい魅力が発信できれば、その

          若い人家庭を持ち、次の世代に繋がる。

委  員:当館は活性化へのありとあらゆる取り組みを行っており、見ていると涙ぐましいものがある。

          時代の波の波とはいえ、かつては陶磁研究拠点の中心だった。資料研究というその本質も忘れず

         取り組んでほしい。今は評価軸が集客数のため、どこの館も個性が無くなってきている。研究や館

         の特質を大切にしてほしい。

座 長:それについては、研究調査費を考慮して当館を科研費の取得できる機関にしたいと考えている。

         また、愛知用水関連資料の猿投窯資料を重要文化財に登録できるよう準備をしていきたい。

               本日は長時間にわたり活発な御審議をありがとうございました。

 

 

    ・ 愛知県陶磁美術館運営会議のご案内へ戻る