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職員仕事始め式あいさつ


 あけましておめでとうございます。
 

昨年は、リニア中央新幹線の本格工事が愛知県内で着工され、愛知を拠点に開発が進む国産初のジェット旅客機MRJのアメリカでの飛行試験がスタートするなど、日本の未来を創るプロジェクトが、またひとつ大きく前進した年となりました。
 また、「芸術・アートの年」として、8月から始まった「あいちトリエンナーレ」を皮切りに、「国民文化祭・あいち2016」、「全国障害者芸術・文化祭あいち大会」を12月まで連続して開催し、愛知の芸術の力、文化の力を国内外に大きく発信することができました。
 そして、アジア版のオリンピック、平和とスポーツの祭典のアジア競技大会が2026年に愛知・名古屋で開催することが決定し、また、全国初の有料道路コンセッションの取組や、公道を使った本格的な自動車の自動走行の実証実験も始まるなど、新たな取組に果敢に挑戦し、着実に成果を挙げた1年となりました。

 さて、今年は酉年です。
 毎年、干支にちなんだ書き初めを行っていますが、今年は「図南鵬翼」と書かせていただきました。酉年の「酉」は、本来は「鶏」のことですが、今回は、巨大な鳥を意味する「鵬」を使った言葉を選びました。
 「図南鵬翼」とは、「荘子」に記された話から生まれた言葉で、「図南」は南の海へ行こうと計画することであり、「鵬」が翼をはばたいて空高く舞い上がり、南の海を目指すという故事から、大事業を成し遂げようとすること、大志を抱いて大事業を計画することを意味します。
 東京オリンピックが開催される2020年、リニアが開業する2027年という節目の年にターゲットを置きつつ、愛知県国際展示場の整備やFIFAフットサルワールドカップ2020の誘致、そして、2026年アジア競技大会といったビッグプロジェクトを成功させて、愛知のさらなる飛躍につなげてまいります。
 そのために、今年は、これまでの取組をさらに発展させるとともに、新たな取組に積極的にチャレンジし、愛知の産業力、経済力、文化力、人財力、地域力を高め、愛知の可能性を大きく広げる1年としてまいりたいと思っております。
 

その第一として、リニア東京・名古屋間の開業を見据えながら、愛知の持つポテンシャルを最大限発揮し、世界に発信する「中京大都市圏」づくりを進めてまいります。
 名古屋駅のスーパーターミナル化や、県内の鉄道ネットワークの充実・強化による名古屋駅からの40分交通圏の拡大に取り組むとともに、名古屋環状2号線や名豊道路、西知多道路などの広域道路ネットワークの整備、中部国際空港の2本目滑走路の実現、物流の拠点となる港湾の機能強化など、愛知の産業と生活を支える社会基盤の整備を着実に進めてまいります。

 そして、日本一のモノづくり県である愛知の圧倒的な産業集積を活かした産業競争力の強化を図ってまいります。
 航空宇宙産業については、MRJプロジェクトの推進はもちろん、ボーイング787の大幅な増産、777Xの生産開始を控え、生産用地の確保や設備投資、研究開発支援、人材育成などの取組をしっかりと進め、アジアNo.1の航空宇宙産業クラスターを形成し、アメリカのシアトル、フランスのツールーズと肩を並べる世界三大拠点を目指してまいります。
 また、自動車産業の分野でも、燃料電池自動車FCVの普及促進、水素ステーションの整備促進を通じて、日本一の自動車産業立県である本県から、水素社会の実現をリードしてまいります。
 さらに、愛知が日本一の集積を誇るロボット産業では、昨年12月に、2020年に日本で初めて開催するロボットの国際大会「ワールドロボットサミット」の開催地が愛知に決まりましたので、この大会の開催をロボット産業の国際競争力強化につなげ、航空宇宙、自動車に次ぐ第3の柱として大きく育ててまいります。
 そして、自動車の自動走行、無人飛行ロボット・ドローンなどの近未来技術実証のための支援にも積極的に取り組み、モノづくり王国・愛知からさらなるイノベーションを喚起してまいります。
 また、愛知県国際展示場についても、2019年秋の開業に向けて施設の設計・整備を着々と進めてまいります。
 さらに、農林水産業の分野でも、中部地方最大、全国三番手の大農業県・愛知として、生産力強化や「名古屋コーチン」などのブランド力強化、53年連続生産額日本一を誇る「花の王国あいち」のさらなるパワーアップなどに力を注いでまいります。

 国家戦略特区を活用した規制緩和にも積極的に取り組んでまいります。昨年10月にスタートした全国初となる有料道路コンセッションの取組を着実に進めるとともに、近未来技術の実証や外国人の産業人材・農業人材の受入れ、医療ツーリズムの推進に関する規制緩和についても、早期実現を目指してまいります。

 もちろん、こうした取組のためには、「人財力」の強化が重要です。昨年10月、「技能五輪全国大会」が2019、20年度と2年連続して愛知で開催されることが決定しました。また、2020年度には「全国障害者技能競技大会」(全国アビリンピック)も愛知で開催されることとなりました。これをステップに、2023年「技能五輪国際大会」の招致実現にも取り組み、モノづくりを支える人材の裾野を広げ、産業人材育成を一層進めてまいります。

 そして、世界に愛知の魅力を発信し、地域の活性化を図るため、国際的なスポーツ大会の招致、開催にも取り組んでまいります。
 アジア競技大会については、今年9月までに大会の開催、運営についての詳細を定めた開催都市契約を締結することとなっております。愛知らしく簡素で質素な、そして機能的で合理的な大会とし、国際的なスポーツ大会の「愛知・名古屋モデル」を作るべく、着実に準備を進めてまいります。
 12月には、フィギュアスケートのグランプリファイナルが愛知・名古屋で開催されます。2019年開催のラグビーワールドカップなどと合わせ、開催機運を盛り上げてまいります。
 また、2020年のFIFAフットサルワールドカップ招致については、新年を迎え、今後開催されるFIFA評議会において開催地が決定されると聞いております。是非とも、朗報がもたらされることを期待しております。

 昨年、日本を訪れる外国人旅行者数が初めて2,000万人を超え、引き続きこの勢いが持続するものと見込まれます。
 今年も、「“Heart” of JAPAN〜Technology&Tradition」をキャッチワードに、産業観光や武将観光、さらには、昨年末、ユネスコ無形文化遺産に全国最多の5件が登録された日本一の山車からくりに代表される歴史・伝統文化など、愛知の魅力を磨き上げ、掘り起こし、国内外に広く発信して、より多くの観光客をこの愛知に呼び込んでまいりたいと思います。

 昨年5月の伊勢志摩サミットでは、愛知はゲートウェイとして、オバマ大統領を始め各国の首脳や国際機関の代表をお迎えしました。これほど多くの首脳が本県を訪問されたのは県政の歴史上初めてのことであり、国際交流の大きな舞台で重要な役割を果たしたことは、本県にとって大きな成果であったと思います。
 さらに、昨年は、アメリカのテキサス州、ワシントン州、ベトナムのホーチミン市と「友好交流及び相互協力に関する覚書」を締結し、愛知との関わりが深く、成長が著しい国や地域との連携を積極的に深めてまいりました。
 こうした交流を引き続き進めるとともに、サミット開催を通して大きく向上した愛知・名古屋のプレゼンス、培った国際的なネットワークを活かし、さらなる連携の拡大も視野に入れて、グローバルな都市間競争に打ち勝てる愛知を目指してまいります。

 そして、医療・福祉の充実にもしっかり取り組んでまいります。今年は、あいち健康の森とその周辺地域を拠点として、認知症に理解の深いまちづくりの先進的なモデルを目指す「オレンジタウン構想」をとりまとめてまいります。
 また、重症心身障害児者施設について、今年、豊川市に民間施設がオープンする予定であり、昨年新しく整備された一宮市の民間施設、岡崎市の「三河青い鳥医療療育センター」と合わせて病床数が大幅に拡充され、平成25年時点の1.8倍の694床となります。
 さらには、昨年実施した「愛知子ども調査」の結果を踏まえ、子どもの貧困対策を進めるとともに、児童相談センターの体制強化を量と質の両面から図ってまいります。
 そして、昨年10月に都道府県で初めて制定した「手話言語の普及及び障害の特性に応じたコミュニケーション手段の利用の促進に関する条例」に基づき、県民の皆様に手話などを学んでいただく機会の確保や手話通訳者などの人材育成を進めてまいります。

 次代を担う子どもたちの教育にも力を入れてまいります。
 昨年4月に開校した愛知総合工科高校では、今年4月から、学校法人名城大学による、全国初となる公設民営化がスタートします。学校法人名城大学が有する、豊富な学校運営のノウハウや多数の卒業生が活躍する企業との連携を活かし、愛知のモノづくり産業を牽引する人材の育成を図ってまいります。
 また、同じく今年4月には、様々な事情のある生徒の様々な学習ニーズに応える定時制・単位制高校、ステップアップハイスクールとして、「城北つばさ高校」を名古屋市北区の愛知工業高校跡に開校します。  さらに、知的障害特別支援学校の過大化解消のため、大府市に平成30年度、瀬戸市に平成31年度の開校を目指して、新たな特別支援学校の整備を進めてまいります。

 もちろん、県民の皆様の安全・安心を確保することも重要です。
 この地域では南海トラフ地震の発生が想定・危惧されていますので、東日本大震災や昨年4月の熊本地震を教訓に、防災訓練や耐震化などの取組を引き続きしっかりと進めてまいります
。  また、昨年は、車両運転中に「ポケモンGO」のアプリを利用していたことが原因の交通死亡事故が、愛知県内で2件発生しました。「ポケモンGO」の運営会社にはシステム上の安全対策を、国には「ながらスマホ」行為に対する対策の強化を要請してまいりました。こうした痛ましい事故が二度と起こらないよう、引き続き強く訴えかけていくとともに、交通事故死ワーストワン返上に向け、交通安全対策に全力を注いでまいります。

 さて、愛知県は日本一の産業県であると同時に、環境施策においてもトップランナーでなければなりません
。  昨年12月には、メキシコで開かれたCOP13に参加し、COP10で採択された愛知目標の達成に向け、「国際先進広域自治体連合の共同声明」を発表し、連合メンバーとともに生物多様性の保全に取り組んでいくことを表明しました。
 今後も、持続可能な未来のあいちの担い手の育成、低炭素社会づくりに向けた新たな戦略の策定、次世代自動車の普及促進などの取組を引き続きしっかりと進め、「環境首都あいち」を目指してまいります。

 こうした取組を進めていくにあたっては、より一層効果的・効率的な行政運営を行っていくことも必要です。国からの権限・財源の移譲など地方分権を推進していくとともに、財政健全化、未利用県有財産の有効活用、民間活力の積極的な活用など、歳入歳出全般にわたる行財政改革を着実に進めてまいります。

 そして、愛知県が元気であるためには、県内の各地域が元気でなければなりません。東三河地域は、豊かな自然や歴史に培われた伝統文化など、優れた地域資源を有しています。新東名高速道路開通のインパクトを活かし、昨年新たに策定した山村振興ビジョンに基づく、東三河地域の一層の振興に力を注いでまいります。

 愛知県の人口は、昨年6月に750万人を突破しました。愛知県は、自然増・社会増の両方を維持しながら、人口増加を続けている数少ない県であります。東京一極集中にストップをかけ、愛知が日本の活力を取り戻す核となるよう、幅広い政策に総合的に取り組んでまいります。
 職員の皆様には、こうした取組を通じて、県民の皆様の幸せのため、「日本一元気な愛知」と「すべての人が輝く愛知」の実現に全力を尽くしていただきますようお願いします。
 今年1年が、愛知県にとりまして素晴らしい1年となりますよう祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。