愛知県衛生研究所

「知の拠点」食の安心・安全技術開発プロジェクトについて

2012年3月23日

愛知県において次世代モノづくり技術を創造・発信する「知の拠点」に平成24(2012)年2月、ついにオープンしたあいち産業科学技術総合センターを研究拠点として、産・学・官が連携して研究機関のシーズを企業が製品化につなげる次の3つの重点研究プロジェクトが進行しています。

知の拠点施設画像

愛知県衛生研究所は平成20年より、"プロジェクト2:食の安心・安全技術開発プロジェクト"に参画し、平成22年以降、以下のとおりプロジェクト内グループ1の構成員として主に食品に残留する農薬等の検出技術の確立において、企業、大学等と共同研究を進めています。

プロジェクト2:食の安心・安全技術開発プロジェクト
グループ1:農畜産物の農薬等を検出できる高度な計測デバイスの開発
グループ2:食品等の固形異物を検出できる高度な計測デバイスの開発
グループ3:食品等の微生物を検出できる高度な計測デバイスの開発
グループ1の研究体制図
「世の中に無いデバイスを作ることのできる研究者」と「現場を知っている研究者」が集結

どのような開発をするのか

グループ1:農畜産物等の有害化学物質を検出できる高度な計測デバイスの開発
テーマ1:高出力広帯域光源を用いた迅速検出技術の開発
テーマ2:イムノアッセイ(免疫化学的測定法)によるマルチ検出技術の開発
テーマ3:質量分析法等による微量マルチ検出技術の開発
テーマ4:シンクロトロン光を利用した極微量検出技術の開発

当研究所では、昭和40(1965)年4月に市販農産物を対象とした残留農薬検査を開始して以来、国立衛生試験所(現 国立医薬品食品衛生研究所)や他県衛生研究所との共同研究により数多くの公定試験法等を開発してきました。愛知県は全国屈指の農業生産高を誇り、また、県内の食品関連企業は約700社を数えています。本県で流通している食品の安全性にかかわる試験検査・調査研究の最前線に位置する研究機関として、「知の拠点」重点研究プロジェクト参画を通して技術力・情報発信力の更なる向上を図ります。