愛知県衛生研究所

食品安全化学のページ

野菜のイラスト

食品の安全性確保を目指して、県内に流通している食品中に残留する残留農薬、環境汚染物(PCB、クロルデン,フタル酸エステル等)、有害な金属(水銀,ヒ素,鉛等)の検査を行なっています。

野菜・果実等に残留する農薬については、食品衛生法により残留基準が設定されています。平成4年以前には、有機塩素系農薬(以前良く使用されたDDT、BHC等)等26種類の農薬のみに残留基準が設定されていましたが、新規農薬の登録や輸入食品の増加に伴い、規制対象農薬数は年々増加し、平成17年までに約240の農薬に残留基準が設定されてきました。しかし世界には700〜800種類の農薬が使用されているとも言われており、平成18年5月29日から新しく導入されたポジティブリスト制度により、個別に残留基準の設定された約600の農薬に加え、残留基準が設定されていない全ての農薬についても原則規制されることになりました。

ポジティブリスト制度の導入により検査対象農薬数は大幅に増加することになりましたが、当研究所では、高感度検出機器を用いた多成分一斉分析法によるスクリーニング、および残留農薬モニタリングデータの情報により検出頻度の高い農薬を選択した効率的な分析を併用して、新制度に対応した検査を行なっていきます。

残留基準値設定農薬数の推移のグラフ

ポジティブリスト制度に関する詳しい内容については、厚生労働省のページをご覧ください。