愛知県衛生研究所

食品添加物の検査機能を強化します

2012年3月23日

新たに配備されたLC/MS装置の写真
新たに配備されたLC/MS装置

衛生化学部医薬食品研究室では、県内に流通する食品の「添加物表示が適正か」、また、「その添加物の使用量が食品衛生法で定められた範囲を守っているか」を確認するための検査を担当しています。検査は、国で定められた公定分析法(公定法)に従い、主に液体クロマトグラフ(LC)やガスクロマトグラフ(GC)等の装置を使用します。2010年(平成22年)、LCに質量分析計(MS: Mass Spectrometry)を付属したLC/MS検出器がようやく公定法に採用され、当所にも同年配備されました(図)。この装置は、化学物質をより高い精度で検出・確認することを可能にし、検査の信頼性を向上させました。

MSの他、化学物質をその特性により判別する2種類の検出器(フォトダイオードアレイ検出器及び蛍光検出器)も付属し、多様な食品添加物を効率よく迅速に分析できるシステムです。

LC/MS配備の効果

LCMS配備の効果の解説図

愛知県では、一宮、半田、衣浦東部、豊川の4保健所と北部市場内の食品監視・検査センターでも食品添加物検査を数多く実施しています。これらの機関で行った検査において、さらにLC/MSによる精密分析が必要な場合には、この装置が活躍し、正確で科学的な根拠に基づいた食品添加物の検査を行い、食の安全、安心の確保に努めています。