製品名:見守りシステムNeos+Care(ネオスケア)

見守りシステムNeos+Care

Neos+Careとはどのようなものですか。

奥坂さん:

利用者さまの転倒事故などを予防する見守りシステムです。

吉田さん:

事前に設定した区域の中で利用者さまが動くと、見守りセンサーが感知してアラートと画像でパソコンやタブレットに知らせてくれます。利用者さまの動きにより音が変わるので、危険レベルを音で聞き分けることもできます。パソコンやタブレットに表示される画像はシルエットなので、今どんな状態なのかは、プライバシーが配慮された状態で分かるようになっています。

このシステムを導入された理由をお聞かせください。

奥坂さん:

これまで使っていた離床センサーは、利用者さまが起きるとナースコールと連動してアラームが鳴るだけなので、部屋まで何回も見に行かなくてはなりませんでした。特に夜間は職員も少なく、少ない中でどう業務を効率化するかが課題でした。

就業風景

使用対象はどのような方ですか。

奥坂さん:

現在5台導入していて、転倒リスクの高い方に使っていただいています。認知症が重度の方で歩ける方、動きが活発な方ですね。

導入効果をお聞かせください。

吉田さん:

この見守りセンサーは危険動作を検知するとすぐに知らせてくれるので、早いタイミングで居室に駆けつけることができ、転落・転倒予防に効果を発揮しています。端末で安全が確認できれば部屋まで行く必要がなくなり、職員がほかの利用者さまの排泄介助やおむつ交換などに注力できるようになりました。また、これまでベッドからの転落や居室での転倒はどうして事故が起きてしまったのかが分からず、推測でご家族にお話するしかありませんでした。導入後は最初のアラームから映像を記録するため、しっかり状況を説明できるようになり、再発防止策を立てやすくなったことも導入して良かった点だと感じています。

デジタル機器が苦手な方でも、すぐに慣れることができましたか。

奥坂さん:

業者さんから説明いただく導入研修を行いました。研修を受けた一部の職員がフロアの職員に研修を行うという形です。取り扱い方を覚える必要はありますが、難しくはありません。

吉田さん:

実際に使ってみるまでは半信半疑でも、使ってみるとかなり負担が軽減されるのが分かり、今ではあって当たり前のシステムになっています。

導入への感想をお聞かせください。また、介護ロボットや介護のICT化は今後どのようになっていくと良いとお考えですか。

奥坂さん:

見守りシステムや介護ロボットを導入する施設は増えています。愛知県には助成金制度もありますし、うちの法人でも台数を増やし、将来的には全床に入れたいです。ICTを併用していくことによって業務の効率化を行い、少数精鋭で業務を遂行できる体制づくりを推進していかなければいけないと考えています。

吉田さん:

行かなくてもいいレベルの反応に対し、体の動きをモニターで確認するだけで済むようになり訪室する回数が減りました。見守りが必要な方は転倒させたくないために夜勤の間中、気にかけています。それがアラームの鳴らない間もモニターで確認できることで精神的な負担が随分軽減できています。また、今は職員の確保がなかなか難しい状況ですので、ロボットや便利なシステムに頼ることも必要だと感じています。人よりも特性が優れているもの、例えばセンサーなどを活用することで利用者さまの安全が守られれば、少ない人数でもいい介護ができると思います。

社会福祉法人觀寿々会
特別養護老人ホームヴェルバレー
介護職員 介護福祉士
吉田 淳さん
以前使っていた離床センサーは少しでも動くと反応してしまっていたので、Neos+Care導入後は訪室の回数がかなり減りました。
吉田 淳さん
社会福祉法人觀寿々会
特別養護老人ホームヴェルバレー
施設長
奥坂 利美さん
システム導入に際して、若い職員は本当に飲み込みが早く、抵抗なく使いこなしています。
奥坂 利美さん

取材に協力してくれたのは

社会福祉法人觀寿々会 特別養護老人ホーム ヴェルバレー

高齢者を元気にする介護を目指し、水分ケア、排泄ケア、認知症ケア、歩行を大切に取り組んでいます。法人では県内に高齢者福祉事業サービス、障害者福祉事業を広く展開。昨今、増加傾向にある認知症高齢者の方が入居することができる、認知症対応型共同生活介護の提供も行っています。

社会福祉法人觀寿々会 特別養護老人ホーム ヴェルバレー
問い合わせ先:社会福祉法人觀寿々会
刈谷市井ヶ谷町石根1番地558
TEL:0566-36-1302
FAX:0566-36-1346
URLhttps://misuzu.or.jp/facility/kariya/ヴェルバレー/

製品名:i-MEDIC Plus

就業風景

i-MEDIC Plusとはどのようなものですか。

石橋さん:

介護、看護、リハビリ職、ケースワーカー、相談員、事務職ら老健で働く全職員がそれぞれの目的に応じて使えるもの。業務上、欠かせないシステムです。経過記録、電子カルテの機能もあり、利用者さま全員の介護・看護の記録を書き入れますので、利用者さまがいつどんなケアと治療を受けているのかが全て記録されています。誰が見ても経過が分かる。いろいろな出来事が把握できるようになっています。例えば、施設内で何か伝達事項があった場合でも、掲示板に書き込めば必ず全員が見てくれるといったように連絡ツールとしても機能しています。

このシステムを導入された理由をお聞かせください。

立松さん:

以前は別のシステムを利用していましたが、R4システム※を活用できていませんでした。古い評価システムから刷新しなければならないと考え、導入を決めました。

作業風景

導入効果をお聞かせください。

立松さん:

導入したことで、在宅復帰することを目標として各部署が意識できるようになったので、在宅復帰率が上がった一つの要因になったように思います。導入以前は自分たちで作った書式で利用者さまの情報を共有していましたが、書式がバラバラですぐには確認できませんでした。今はこのシステムの中で全てが完結します。導入前と比べて職員の負担が減っているかどうかの評価は難しいのですが、まとめて全部できる点が便利です。

石橋さん:

法的な変化にも対応してバージョンアップしてくれるのもありがたいです。

デジタル機器が苦手な方でもうまく慣れていくことができましたか。

立松さん:

入力に関しては大変なことは大変です。しかし大変なことは別のツールでやっても同じです。R4システムで考えたケアプランを介護サービスに落とし込み、実施できているか毎日チェックし、それを次のケアプランに生かす。これ自体は導入前から老健としてやっていたことで、それが全部i-MEDIC Plusに統合されました。スタッフの中にもIT系が苦手な方がいますので使い方の習得が課題でもありますが、逆にできるだけ簡単にできるツールとしての意味合いもあります。基本的に食事量、排泄などの入力もWordが入力できる程度であれば、後は選択して記入できるようになっています。

介護のICT化について今後、どのようにしようと考えていますか。

石橋さん:

今後、ナースコールの更新や見守りシステムの導入などを検討しています。導入の際はi-MEDIC Plusとの連携を第一に考えたい。二つの機能が合体すれば業務が効率化でき、もっと安全な介護ができると考えています。

医療法人白楊会
虹ヶ丘介護老人保健施設
介護主任 介護福祉士
立松 久雄さん
今後、介護もICT化が進み、情報を自動的に分析してくれるようなシステムがどんどん活用されていく時代になると思います。
立松 久雄さん
医療法人白楊会
虹ヶ丘介護老人保健施設
事務長
石橋 博紀さん
パソコンやスマホを使いこなしている方なら入力には困りません。効率的に業務に活用できるシステムです。
石橋 博紀さん

※R4システムとは
公益社団法人全国老人保健施設が開発したケアマネジメント方式。RはRokenのR。在宅復帰という老健の原点に立ち返り、老健施設に働くすべての職種が利用者の願い、思いをかなえるためにいかに考え、動き、働けばいいのか。多職種協働を実践するためのケアマネジメントの方法や利用者評価の視点などがまとめられている。

取材に協力してくれたのは

医療法人白楊会 虹ヶ丘介護老人保健施設

利用者さまの笑顔のために、一人ひとりのニーズに応じたトータルケアを行っています。 虹ヶ丘介護老人保健施設は、安心・快適な生活環境と家庭的な雰囲気の中で、プライバシーと個性を大切にした介護・医療サービスを提供。生活の中でのリハビリを通じて、家庭での自立した暮らしを目指します。

医療法人白楊会 虹ヶ丘老人保健施設
問い合わせ先:医療法人白楊会 虹ヶ丘老人保健施設
名古屋市名東区代万町3-11-2
TEL:052-300-3600(受付時間:平日9時〜17時)
URLhttp://www.hakuyoukai.or.jp/nijigaoka/index.html