○警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程の運用の制定
令和8年2月19日
務住発甲第24号
この度、警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程(平成24年愛知県警察本部訓令第4号)の一部改正に伴い、別記のとおり警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程の運用を制定し、令和8年3月2日から実施することとしたので、その適正な運用に努められたい。
なお、警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程の運用(平成24年務住発甲第27号)は、同日限り廃止する。
別記
警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程の運用
第1 第1章 総則
1 第1条(目的)関係
(1) 警察安全相談への対応
警察安全相談は、警察に対して切実な気持ちで解決を求め、警察を最後のよりどころとしてなされるものであることを十分に認識し、これに対応しなければならない。
(2) 苦情の処理
ア 苦情は、苦情に対する警察としての措置が警察業務の改善及び適正化に資することを十分に認識し、これを処理しなければならない。
イ 苦情を処理した結果、職員の職務執行の問題点が認められたときは、これを是正するとともに、再発防止のための措置を講じて警察業務に反映させるよう努めなければならない。
2 第2条(定義)関係
(1) この通達において使用する用語は、警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程(平成24年愛知県警察本部訓令第4号。以下「規程」という。)において使用する用語の例による。
(2) 規程第2条中の用語の解釈は、次のとおりとする。
ア 要望とは、警察行政に対して求め望むことをいう。
イ 意見とは、警察行政に対する改善又は新たな施策を求める考えをいう。
ウ 感謝とは、職員の職務執行、言動等に対してありがたく感じ、礼を述べることをいう。
エ 激励とは、職員の職務執行を励ますことをいう。
オ 事件情報とは、捜査の端緒となり得る情報をいい、告訴又は告発に係る相談その他の事件相談を含む。
カ 苦情には、抽象的な提言、悲しみ、怒り、憤り及び嘆きの類は含まないものとし、苦情と要望との区分が困難なものは、苦情として取り扱うものとする。
3 第3条(基本的心構え)関係
職員は、警察安全相談等及び苦情の取扱いに当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。
ア 話をよく聞き、相談、要望等の内容を正確に把握すること。
イ 相談者の心情に配意するとともに、公平かつ親切な応接に心掛け、迅速に対応すること。
ウ 平素から幅広い知識の研さんに努めること。
エ 安心して相談できる環境づくりに努めること。
オ 関係機関との連携強化に努めること。
カ 取扱いに係る記録の管理を徹底するとともに、知り得た秘密の保持に努めること。
4 第4条(所属長の責務)関係
(1) 所属長による指揮監督の徹底
所属長は、警察安全相談等及び苦情の取扱いに当たっては、その内容を把握し、重要性、緊急性等を判断して方針を定め、所属職員を的確に指揮しなければならない。
(2) 情報の効果的活用
所属長は、警察安全相談に係る情報を集約することにより、同一の関係者に係る複数の事案又は多数の被害等が発生している事案に係る相談を的確に把握し、犯罪等による被害の防止を図るとともに、所属職員に対し、集約された情報を効果的に活用することの重要性についての認識を徹底させなければならない。
(3) 指導教養の徹底
所属長は、所属職員に対し、警察安全相談等及び苦情の取扱いの重要性を十分に認識させるとともに、適切な対応ができるよう平素から指導教養の徹底を図ること。
5 第5条(業務の組織的な管理)関係
(1) 記録化及び組織的な管理
警察安全相談等及び苦情の取扱いに当たっては、相談システムに、その受理から解決に至るまでの経過を確実に登録し、所属長による指揮の下、情報の集約、役割の分担、経過又は結果の報告等を組織的に管理するものとする。
(2) 情報等の組織的な活用
住民サービス課長は、相談システムを通じて、全ての警察安全相談等及び苦情の情報、措置等を集約すること。
(3) 点検及び指導
住民サービス課長は、警察安全相談等及び苦情の受理及び進捗状況並びに組織的な管理状況についての点検及び指導を行うこと。
6 第6条(住民コーナーの設置)関係
住民コーナーは、警察安全相談等及び苦情の取扱いを通じて県民との良好な関係を築く場所であることから、申出者が安心して申出ができるようプライバシーに配意するなど、環境整備に努めるものとする。
第2 第2章 体制
(1) 幹部の責務
調整責任者、相談及び苦情業務管理者、苦情取扱責任者及び署課長等は、警察安全相談等及び苦情の申出の受理から解決に至るまでの経過を確実に把握し、組織的かつ円滑な対応又は処理を図ること。
(2) 本部所属における相談及び苦情業務管理者及び苦情取扱責任者
本部所属の所属長は、相談及び苦情業務管理者及び苦情取扱責任者を指定するときは、原則として、所属において企画に関する事務を担当する課長補佐を指名すること。
第3 第3章 警察安全相談等の取扱い
1 第12条(受理の報告)関係
(1) 相談システムへの登録
ア 職員が警察安全相談等を受理したときの相談システムへの登録について、他の定めに基づいて相談に関する記録を作成したときは、その登録を要しない。
イ 地理、運転免許証の更新手続等単純な事実の教示等の警察安全相談等に該当しないときは、相談システムへの登録を要しない。
ウ 職員は、警察安全相談等を受理したときに、申出者の求めに応じて措置を講じたときも、当該対応の経過又は結果を相談システムに登録し、署課長等に報告すること。
(2) 受理の報告要領
ア 受理の報告は、受理した職員の直属の署課長等が相談システムにより所属長まで行うものとするが、これにより難いときは、署課長等以外の者が行うことができる。
イ アにより所属長に報告を行うときは、その全てについて、調整責任者及び相談及び苦情業務管理者に対しても相談システムにより報告を行うほか、必要があると認めるときは、関係する幹部(警部以上の階級(同相当職を含む。)にある者をいう。以下同じ。)に対しても報告を行うこと。
ウ 警察安全相談等の内容に関わる業務を担当する者が報告を行うべきものについては、アにかかわらず、本部所属にあっては当該警察安全相談等の内容に関わる業務を担当する課長補佐が、警察署にあっては当該警察安全相談等の内容に関わる業務を担当する課長又は課長代理が報告を行うこと。
エ 次に掲げる者の警察安全相談等の受理の報告は、それぞれ次に掲げる要領により行うものとする。
(ア) 総合当直の当直勤務員
a 当直司令(愛知県警察処務規程(昭和51年愛知県警察本部訓令第6号。以下「処務規程」という。)第27条に規定する当直司令をいう。)は、相談システムにより住民サービス課の担当者に引き継ぐこと。
b 住民サービス課の担当者は、aの引継ぎを受けたときは、相談システムにより住民サービス課長に報告を行うこと。
(イ) 警察本部各部当直の当直勤務員
a 当直責任者(処務規程第29条に規定する当直責任者をいう。以下同じ。)は、相談システムにより当該相談内容に係る業務を主管する部内の所属の担当者に引き継ぐこと。
b aの相談内容に係る業務を主管する部内の所属の担当者は、aの引継ぎを受けたときは、相談システムにより自己の所属長に報告を行うこと。
c 当直責任者は、受理した相談内容を主管する部内の所属がないとき又は主管が他の部の所属となるときは、相談システムにより当該部の庶務を担当する課の担当者に引き継ぐこと。
d cの相談内容に係る部の庶務を担当する課の担当者は、cの引継ぎを受けたときは、相談システムにより自己の所属長に報告を行うこと。
(ウ) 分庁舎当直の当直勤務員
原則として、当直責任者が相談システムにより所属長に報告を行うこと。
(エ) 警察署における当番勤務員、当直勤務員及び総合業務勤務員
原則として、当番責任者(処務規程第40条に規定する当番責任者をいう。)、当直長(処務規程第第32条に規定する当直長をいう。)、通信指令担当者(愛知県初動警察通信指令規程(平成21年愛知県警察本部訓令第10号)第12条第3項に定める通信指令担当者をいう。)又は統括責任者(処務規程第34条の4に規定する統括責任者をいう。)が相談システムにより所属長に報告を行うこと。
(3) 住民サービス課長への通報
所属長は、署課長等からの相談システムによる報告を承認することをもって、規程第12条第3項に規定する住民サービス課長への通報を行ったものとみなす。
2 第13条(対応要領)関係
(1) 役割の明確化
相談取扱責任者は、警察安全相談等に対応する個々の職員の役割を明確にすること。
(2) 措置結果等の記録化
ア 職員は、警察安全相談等への対応として何らかの措置を講じたときは、その都度、当該対応の経過又は結果を相談システムに登録し、相談取扱責任者に報告すること。
イ 相談取扱責任者は、アの報告を受けたときは、相談システムにより所属長に報告すること。
(3) 対応を継続する場合の報告等
ア 1の(2)のア及びイは、警察安全相談等の対応を継続する場合における対応の経過又は結果の報告について準用する。この場合において、1の(2)のア中「受理の報告」とあるのは「対応の経過又は結果の報告」と、「受理した職員の直属の署課長等」とあるのは、当該警察安全相談等について指定された相談取扱責任者」と読み替えるものとする。
イ 相談取扱責任者は、警察安全相談等の対応を継続した場合において、その対応を終結したときは、相談システムにより所属長に報告すること。
(4) 住民サービス課長への通報
所属長は、相談取扱責任者からの相談システムによる報告を承認することをもって、規程第13条第6項に規定する住民サービス課長への通報を行ったものとみなす。
3 第14条(引継ぎ等)関係
(1) 警察安全相談等の引継ぎ
ア 引き継ぐ場合の措置
(ア) 所属長は、規程第14条第1項の規定により警察安全相談等を他の所属又は他の都道府県警察に引き継ぐ場合は、相談システムにより引き継ぐこと。ただし、他の都道府県警察の相談システムの都合上これにより難いときは、適切な方法により引き継ぐこと。
(イ) 所属長は、規程第14条第1項の規定により警察安全相談等を警察以外の行政機関等に引き継ぐときは、適切な方法により引き継ぐこと。
(ウ) 住民サービス課長は、住民サービス課で受理した告訴又は告発に係る相談のうち、引継ぎを要するものについては、速やかに本部告訴・告発センター(告訴・告発取扱要綱の制定(令和7年刑総発甲第32号に定める告訴・告発センターをいう。)に引き継ぐこと。
イ 引継ぎを受けた場合の措置
所属長は、他の所属又は他の都道府県警察から警察安全相談等の引継ぎを受けたときは、警察安全相談等を受理したものとして取り扱うこと。
(2) 警察安全相談等の内容等の情報提供
ア 情報を提供する場合の措置
所属長は、規程第14条第2項の規定により警察安全相談等の内容、対応の経過等の情報を他の所属又は他の都道府県警察に情報提供する場合は、相談システムにより行うこと。ただし、他の都道府県警察の相談システムの都合上これにより難いときは、適切な方法により情報提供すること。
イ 情報提供を受けた場合の措置
所属長は、他の所属又は他の都道府県警察から、警察安全相談等の内容、対応の経過等の情報提供を受けたときは、関係する職員に対して当該情報の周知を図るなど適切な措置を講ずること。
(3) 引継ぎ等に関する留意事項
警察安全相談等の引継ぎ若しくは情報提供(以下「引継ぎ等」という。)を行い、又は受けるに当たっては、次の事項に留意するものとする。
(ア) 職員は、警察安全相談等の受理時の状況、内容等から判断し、速やかに関係する所属に引継ぎ等を行う必要があると認めるときは、直ちに署課長等に報告すること。
(イ) 署課長等は、(ア)の報告を受けたときは、速やかに関係する所属に引継ぎ等を行うこと。
(ウ) 当直司令、当直責任者、当番責任者、当直長又は総合業務の統括責任者(以下「当番責任者等」という。)は、警察署当番、当直勤務又は総合業務勤務中に受理した警察安全相談等の内容等から判断し、速やかに関係する所属に引継ぎ等を行う必要があると認めるときは、直ちに関係する所属に引き継ぐこと。
(エ) 他の都道府県警察又は警察以外の行政機関等が受理して本県警察に通報があった警察安全相談等は、本県警察が受理したものとして取り扱うものとする。
第4 第4章 苦情の取扱い
1 第15条(受理の報告)関係
(1) 相談システムへの登録
ア 職員は、苦情の申出を受理したときに申出者の求めに応じて措置を講じたときも、その内容を相談システムに登録し、署課長等に報告すること。
イ 署課長等は、アの報告を受けたときは、相談システムにより所属長に報告すること。
(2) 受理の報告要領
ア 第3の1の(2)のア、イ及びエは、苦情の申出の受理の報告について準用する。この場合において、「警察安全相談等」とあるのは「苦情」と、第3の1の(2)のエの(イ)のa中「当該相談内容に係る業務を主管する部内の所属」とあるのは「住民サービス課」と、第3の1の(2)のエの(イ)のb中「自己の所属長」とあるのは「住民サービス課長」と読み替えるものとする。
イ アの報告は、受理した職員又は苦情の対象である職務執行を行った職員(以下「対象職員」という。)の直属の署課長等が相談システムにより所属長に報告を行うこと。ただし、対象職員が署課長等以上の職にある者であるときは、当該対象職員の直属の上司に当たる者が報告を行うこと。
2 第16条(主管所属長等への通報)関係
(1) 住民サービス課長は、規程第16条第1項の規定により主管所属長等に通報するときは、相談システムに登録された苦情の内容等を通報すること。
(2) 所属長は、(1)の通報を受けたときは、苦情を受理したものとして取り扱うこと。
3 第17条(処理要領)関係
(1) 主管所属長の責務
主管所属長は、苦情の処理に当たっては、発生所属長に対して初期の段階から処理方針について必要な助言を行うとともに、事実関係の調査、関係する職員からの事情聴取、現場見分その他の必要な措置が適切に講じられているかどうかを確認し、事実関係の調査等に関して不十分な点があると認めるときは、具体的な指示を行い、当該苦情が警察業務の改善及び適正化に資するよう配意すること。
(2) 苦情処理担当者
ア 苦情処理担当者は、対象職員の直属の署課長等とする。ただし、対象職員が署課長等以上の職にある者であるときは、原則として、当該対象職員の直属の上司に当たる者とする。
イ 対象職員が複数ある場合において、その直属の署課長等(対象職員が署課長等以上の職にある者である場合における当該対象職員の直属の上司を含む。以下同じ。)が異なるときは、調整責任者が苦情処理担当者を選定すること。この場合において、当該対象職員の直属の署課長等は、相互に緊密な連携を図ること。
(3) 措置結果等の記録化
職員は、苦情の処理として何らかの措置を講じたときは、その都度、当該処理の経過又は結果を相談システムに登録し、苦情処理担当者に報告すること。
なお、1の(2)により苦情の申出の受理の報告を行う前に、苦情の処理として何らかの措置を講じたときも同様とする。
(4) 所属長への報告
苦情処理担当者は、苦情の処理の経過及び結果を速やかに相談システムにより所属長に報告すること。この場合において、苦情処理担当者は、調整責任者及び苦情取扱責任者に対しても報告を行うほか、必要があると認めるときは、関係する幹部に対しても報告を行うこと。
(5) 本部長への報告
ア 発生所属長は、規程第17条第7項の規定により苦情の処理の結果を本部長に報告するときは、調査結果等を明らかにした報告書(以下「調査結果等の報告書」という。)を作成して住民サービス課長に送付すること。
イ 住民サービス課長は、アの調査結果等の報告書の送付があったときは、当該調査結果等の報告書に基づいて本部長に報告すること。この場合において、住民サービス課長は、必要により、発生所属長、主管所属長その他当該苦情の処理に関係する所属長に対し必要な書類の提出を求めること又は主管所属長を陪席させることができる。
4 第18条(処理結果の通知)関係
(1) 申出者に対する通知
規程第18条第1項の規定による苦情の処理結果の通知は、原則として、発生所属の苦情処理担当者が行うものとする。
(2) 文書による通知
(3) 所属長が職務執行の適否を容易に判断することができる内容
規程第18条第4項に規定する所属長が職務執行の適否を容易に判断することができる内容とは、対象者の特定及び事情聴取等による事実確認が容易であり、法令に基づき違法性が阻却されることが明らかであるものなどをいう。ただし、勤務中の警察官による交通違反、職員の不適切な言動等については、その該当性の判断はあくまでも個別の事案ごとに行わなければならないことに留意するものとする。
(4) 通知の記録
苦情処理担当者は、苦情の申出者に苦情の処理結果を通知したときは、通知の方法、通知した内容等を相談システムに登録すること。
第5 第5章 補則
規程第20条第2項に規定する記録の管理方法は、次に掲げるとおりとする。
(1) 相談システムによる管理
警察安全相談等及び苦情の記録は、原則として、相談システムにより管理すること。
(2) (1)以外による管理
法令等の定めるところによる場合のほか、(1)の方法により難い場合は、関係所属長と住民サービス課長とが協議し、別に定める方法により管理することができる。
(3) 記録の確認
所属長は、受理した警察安全相談等及び苦情について、必要な措置を執らずに放置するなどの不適切な取扱いを未然に防止するため、月に1回以上、相談システムにより所属の受理状況、処理状況等に関する記録を確認すること。
第6 経過措置
この通達の実施の際現に廃止前の警察安全相談等及び苦情の取扱いに関する規程の運用(平成24年務住発甲第27号)の様式により作成されている書類は、この通達の定めにかかわらず当面の間使用することができる。
