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病害虫図鑑 ハクサイ白斑病

ページID:0334558 掲載日:2021年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌
  Pseudocercosporella capsellae (Ellis&Everhart) Deighyon 不完全菌

2 被害の様子
 はじめは葉の表面に、灰褐色の小さい斑点ができる。その後、病斑は拡大し、円形、多角形または不規則な形となる。病斑の大きさは2cm程度で、末期になると葉全体が黄変して枯死する。発病が甚だしいときには、葉は火であぶったようになり、しおれて枯死する。発病は、老葉から発生し、次第に新葉に進む。

3 病原菌の生態
 不完全菌類に属する。無色、単胞の分生子柄を1~数本叢生し、その先端に分生子を形成する。分生子は、無色、線状または、鞭状、大きさ40~84×2.0~2.5μmで1~3個の隔壁がある。
 
4 病原菌の伝染
 病原菌は菌糸の形で被害葉の組織内で冬を越し、温度と湿度が適当な条件になると分生子を形成し、空気伝染する。分生子は葉から侵入し、侵入後3~16日で発病する。葉の病斑上にも分生子ができ、ここでできた胞子が空気中に風などで飛散して第二次感染する。また、病原菌が降雨の際に土壌とともに飛び散って伝染するともいわれている。本病菌はハクサイのほかカブやコマツナなども浸す。

5 発生しやすい条件
・晩秋から初冬にかけて雨が多い年に発生が多い。
・酸性土壌、早蒔き、連作、肥料切れの状態ではまん延が激しくなる。

6  防除対策
・耐病性の品種を使用する。
・連作を避け、肥料切れに注意し、酸性土壌の場合は石灰質肥料等を施用し、矯正をする。
・収穫後は被害残渣処理し,ほ場衛生管理につとめる。

白斑病による病徴
白斑病による病徴