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病害虫図鑑 ハクサイモザイク病・ハクサイえそモザイク病

ページID:0273359 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原ウイルス
 カブモザイクウイルス Turnip mosaic virus (TuMV)
 キュウリモザイクウイルス Cucumber mosaic virus (CMV)

2 被害の様子
 モザイク病(TuMV、CMV):葉に淡緑~黄白色のモザイク状の斑入り症状を生じ、萎縮して生育が悪くなる。葉脈透化や軽いモザイクだけの軽症状の場合もある。生育の早い時期に感染するほど症状が重い。生育初期に感染すると株全体が萎縮し、生育が衰えて結球しなくなる。かなり生育したのち発病しても結球不良となる。
 えそモザイク病(TuMV):葉脈上に紫褐色のえそ条斑、葉脈の間に黒褐色のえそ斑点あるいは輪点を生じる。斑点の周縁が水浸状になることもある。また、葉脈や中肋部にも茶褐色ないし黒褐色のえそ斑点が現れる。斑点が葉の片側だけにでると生長が抑制されて奇形となる。斑点は外葉より内葉に現れることが多い。
  モザイク病とえそモザイク病と併発することも多い。

3 病原ウイルスの生態
・アブラムシ類により非永続的に伝搬する。土壌伝染、種子伝染はしない。
・CMVはほとんどの野菜や草花、多くの雑草に寄生するが、いくつかの系統があり、アブラナ科作物に明瞭な病斑を示すCMVをアブラナ科系統としている。
・TuMVはアブラナ科植物の他にシュンギク、ホウレンソウ、イヌガラシ、ハコベなどの雑草に寄生する。

4 発生しやすい条件
・アブラムシ類は一般に8月から10月初めに多く、高温・乾燥の年に多発する。
・幼苗期に飛来が多いと発病、被害が増加する。
・ほ場周辺でアブラナ科作物にモザイク病が多発していれば、アブラムシがウイルスを保毒している率が高い。

5 防除対策
・秋作早生種と中生種は定植後1か月くらい寒冷紗被覆すると被害が極端に減る。
・シルバーマルチ等でアブラムシの飛来を防ぐ。
・育苗床は必ず寒冷紗被覆する。
・発病株を抜き取って土に埋めるなどして、伝染源とならないようにする。
・播種時、定植時の粒剤施用と生育期の薬剤散布を行う。

TuMV